独走会 190526 広橋トンネル 64.9km/695m elev.gain

"情けないヤジばかり飛ばすだけの ヒマジンなんかよりよっぽどいいから"
(『裸足の女神』/B'z) 

火・水が宮崎出張、木・金が川崎出張という移動多めの一週間で疲れが溜まるのは予想してたので、朝起きたときにやる気が沈むんじゃないかなと不安だったけれど案外普通のテンションで起床。淡々と準備も整えられ、予定していた南進ルートへ。

最終目的地は天川。過去2回、途中で断念している相性の悪い行き先。ただ今回は直近2回のライドで自分の力がちょっと上がってるのが実感できたので、以前よりはうまく登れるんじゃないかと考えた。それでも、過去2回のライドでは下市口にたどり着くまでに足を使い果たしてた苦い記憶と、八木から橿原神宮を経由するルートはどうも複雑でストレスがかかるので、生駒からほぼ真っすぐ南下し葛城を抜け、309号で御所を横切り吉野口に出て、ほぼ近鉄吉野線に沿うように下市に出るルートでプラン。

前回も思ったけれど、頭が疲れているとロングライドへのやる気がへたるけど、頭の疲れを癒やすのは体を動かすことでしかなかったりするのでちょっとややこしい。今回は出張続きで疲れているのはフィジカルのはずだけれど、ここしばらくはずっとビジネスでの、キャリアでの模索が続いていて、うまくいかないことだらけなのと重なってやはり頭も疲れる。自分の人間性と合い入れないコミュニティは立ち話するだけでどっと神経が疲れるけれど、それを責められるほど自分の人間性が出来上がっている訳でもない。それでもただやり込めればそれで勝ち、みたいなマウント至上主義には染まりたくないので己の魂と言葉を磨き続けなければいけない。

そういう意味では葛城ルートは良かったと言うべきなのか、県道30号は意味もなく斜度5%くらいのアップダウンを頻繁に繰り返すやたら疲れるルートで、おまけにポルシェサークルの集い的なものなのか、夥しい数の(と言っても10台くらいだけど)のポルシェが連なって走り、信号待ちのたびに追いついて抜かれてを繰り返して走りにくい。なんかああいう、「形のあるもの」に向かってひたむきになれる人は、それについての知識に詳しくなれば幸せが感じられるみたいでうらやましいようなうらやましくないような、と思う。

そして極めつけが吉野口から下市に出るまでに選んだ近鉄沿いルートで、もうほんとに無駄に延々登らされる。これならトータルで考えて24号下って明日香抜けて素直に南下したほうが全然足を温存できた気がする。

そんな状態で下市口に到達して、流れでそのまま登りに入ってしまい、固形の補給食を切らしていることに気づいて空腹の不安がだんだん襲ってくる。道の駅吉野黒滝まではきついのはきついけど止めたくなるようなきつさじゃなかった記憶なのに九十九折がどんどんやる気を削っていく。そしてやっと補給にありつけると思った、広橋トンネル前で衝撃の出来事が:

ライトのバッテリ切れ!!

ここから3本、長距離トンネルが続くというのに、ライトが照らせないのはあり得ない。トンネル内は十分明るいとは言え、自分の存在を外部に知らせるためにもライトとテールは必須。テールは大丈夫だったけれど、やはりライトが点かないのは危険。「あ、でも予備バッテリ持ってるよな」と取り出したのもつかの間、予備バッテリにつけてたケーブルはスマホ用のType-C、ライトの口はmini-Bで万事休す。とぼとぼと引き返したのでした。

冷静に考えて下市口から天川まで23km。広橋トンネル手前までの約3kmを30分かかっていたので(時速はだいたい8kmくらいだった)、だいたい同じ斜度の道の駅黒滝から天川までが約9kmなのでここで1時間以上かかる計算になる。やっぱり今の自分の足ではちょっと無謀だったかなあ。

でも、疲れで麻痺して、もうちょっと粘れるところを粘りきれなかった思いはあるけれど(トンネルを突っ切るのではなくて、下市口から輪行で帰るのではなくせめて橿原神宮までは走るとか)、自分の力を顧みずとりあえず無謀だとしても、いつもと違うことをやってみるというのが今の自分に不足していることだとわかっていたので、このトライは決して無駄にはならない。『半脆弱性』にあったように、現代の鍵はひき算だ。その感覚は昔から自分は持っているから、そこは信じていこう。

”風に消されることのない 歓びさがそう"
(『裸足の女神』/B'z)

以下箇条書き:

  • 右のクリートが緩んでる。直すこと。
  • 間違っていても、トライする。間違っていたら、謝ればいい。
  • そうは言っても平地はだいたい普通に回せているときは31km/hだったので、地力は着いてきている。
  • サーモスの保冷ボトルは超活躍。ケージに当たると音が気になるので、何か保護を考える。