己然日記 210817 街の本屋で本を売る

その本を売るかどうか、で悩みが一段深くなってくる。手元にある本で売りたいと思う本は、人に勧めたい読んでほしい本で、それは自分にとっても読みたい本であり手元に置いておきたい本なのだ。例えばこの『なくなりそうな世界のことば』。少数言語の、その言語の特徴がよく出た一語一語を紹介している一冊。すでに話者が消滅している言語もある。ことばの詳しさはその言語を操る人々にとって何が大切かをよく表している。なんであれ「空」としか表現しない言語があるかも知れないし、空の色合いで全然別のことばが当たる言語があるかも知れない。そういう視点とともに、言語を守ることの大事さにも思いが至る。棚に並べてこの本の存在を知ってほしいけど、手放したくない、という難しい心情。

実際にはそういう本に定価で値札をつけて並べたりしている。

己然日記 210815 街の本屋で本を売る

本の補充に行ったがそれは別途書く。初めて無人状態のふうせんかずらに専用キーで入った。行ったのは本の補充で行ったのだけど、無人状態の店に入るとなぜか一冊買いたいという気持ちになった。凄い不思議なことで、誰も見てないから買っても買わなくても関係ないのに、自分ひとりがゆっくり見れる状態で、わざわざ鍵を開けて入ったという気持ちもあるからなのか、何か一冊買って帰ろうという気持ちになった。これは大きな発見で実体験してよかった。

己然日記 210814 街の本屋で本を売る

改めて、手持ちの本の中で出品に向きそうなものをピックアップし、それを軸にしてテーマを設定し、追加したほうがよさそうな本の中古品を物色。テーマは3つ設定できたが、テーマに関係ない雑多な並びもつくろうと思い、話題性のありそうな本を数冊選んだ。2ヶ月なのでルーティン化しなくてもやれるときにやろうで続けられる。もう少し長い期間だと、2週間に1回とかルーティン決めないとうまく回せないだろうなあ。

己然日記 210812 街の本屋で本を売る

今のところ売れそうな本は全部売れたので回転がないのは承知の上だけど、いつ補充するのかという問題がある。自分は売れなくてもいいかもしれないけど、もともとあまり置いてない棚で、売れそうなものがなくなってる棚って全体の雰囲気を損ねるから早めに補充しにいかないといけない。これあんまりプレッシャーに感じないように気をつけよう。マストと思うと途端に楽しくなくなるから。

己然日記 210811 街の本屋で本を売る

自分の棚の販売実績は実用書、他の貸棚さんの販売実績を見ると稀少本的なのがニーズが高いのかなと思う。あと、やはり価格は重要で、100~200円だと気軽に売れている様子。100~200円レンジで出せる古本も手元にあるけれど、テーマを設定して棚をつくることを重視しているので、何でも並べるというのはそれにあわない。テーマ設定しないと、at a glanceで訴求しないと思う。ふうせんかずらに来る人はじっくり棚を見る人が多いかもしれないからat a glance性は気にしなくていいのかもしれないけど。

己然日記 210810 街の本屋で本を売る

『デザイナーじゃないのに!』と『やってはいけないデザイン』は、中古品でもそれほど値段が下がっていない。だからこそ看板として置き続けるべきか、まだもう少し考える。一気に棚を変えてしまって、全集モノを並べるというアイデア。

9/4の店番のときに何をするのかいろいろ。あまり凝ったものはもう時間的に間に合わないし。

己然日記 210809 街の本屋で本を売る

「やってはいけないデザイン」が売れた連絡。いよいよfromいこま3名著が成り立たない。

補充しようと思うと当然仕入値と売価を想定しないといけない。今回売れたのはコストを無視できたので価格を比較的安価に設定できたから。次回からは仕入値以上の売価の設定になるので、売れにくくなると思うし、この「せどり」で利益をあげようと思うと勢い1冊の純益は小さくなるので、物量勝負になる。だから他の貸棚さんはものすごい量の書籍が並んでいる。

これに倣うのか倣わないのか。スカスカの棚は以外と見やすいと思うので、個性はあると思う。ポイントはふうせんかずらに足を運ぶタイプの方たちに、今の僕の、組み合わせの面白さ、紹介それ自体を前面に出すスタイルで続けていいのかどうか。自分は売れなくてもいいけど、いろいろ品を変えるだけの紹介のバリエーションを持たせられるように検討しないといけない。


己然日記 210808 街の本屋で本を売る

「デザイナーじゃないのに!」が売れたので、補充しないと"fromいこま3名著!"が成り立たない。

こんなに早くというより、売れるとさえ思っていなかったけど、売れたとしたらどうするか?というのはシミュレーションしていた。3名著という看板は降ろしたくないので、補充はしないといけない。でも定価で販売しても売れないので、古本を買って売ることになる。それって、ほんとは定価で買われたほうが著者のためになるんじゃないの?と思ったけど、仕入れたものを欲しい人に販売することはビジネスの基本であり正しいこと。必要としている人がその人のアンテナでは見つけきれなかったものを、自分が介入することで届けることができ、その届けるための手間賃を頂く。これが基本的な考え方。必要な人が必要なものを見つけるアンテナはネットの普及で大いに下がっているから、求めるだけではなくて「偶然」出会ったものを買う、という購入がより重い価値を持ってきっている。だから、ふうせんかずらのような店舗に足を運ぶ人に、よい出会いを提供できるような本と陳列を工夫しようと思う。

恒常的に置ける3名著のポップを作ろう。売れても「こういう本がありました」とわかるような。


己然日記 210807 街の本屋で本を売る

水間峠ライドのついでに巡回!

昨日初めての売上報告LINEをもらって、まさか何冊か売れているとは思わずびっくり。そのLINEでは、各店主さんの値札が写ってるんだけど、値札が可愛かったり凝ってたりして、こういうところも工夫できるんだなと感心。今日、お店で偶然棚音文庫の中原さんにお会いできて、その際お伺いしたお話では、

  • 値札があまり小さいと、メンテして頂くのが大変。
  • 値札は買ってくれた人は持って帰れないので・・・
  • 店番の日は本に関するものなら販売できるので、グッズとかでもいいし、子供向けなんかもいい。

なるほどなるほど。

その後、虎月さんともお話。

  • 虎月さんは京都からお越し。ベテランっぽく見えたけど店には4回目。
  • 大津にもあって、奈良と大津のどちらにするか迷ったとのこと。
  • 棚主さんの中には、やるからには売上#1になるのを目指してる方もいるとか。
  • ストックは少しならお店で預かってもらえる。
  • 8/14はクリームソーダデー。
  • ふうせんかずらの第一期は5月から。
「ふうせんかずら」
奈良市東城戸町32-1
近鉄奈良駅から >> 徒歩6分
J R 奈良駅から >> 徒歩12分
営業時間:7:30〜22:00

定 休 日 :年中無休( 臨時休業あり )

己然日記 210731 街の本屋で本を売る

憧れの本屋さんに!

ふうせんかずら」は前から知ってて、行ってみたいと思いつつなかなか足を運んでなかったところに、不意に目に飛び込んだ「貸棚サービス」。二ヶ月で¥5,000、販売手数料無料。書籍やzineなら何でもOK、自分で値決め。今ならキャンペーン中で¥4,500。

やる!!

見た瞬間に申し込んでました。

いつもこういう面白そうなのは、やりたい!とテンション上がるんだけど、どの本持っていこうか、とか、他の人は凄いかっこいい棚作ってるんだろうな、とか、ネガティブに考えて尻込みしてぐずぐずして止める、もしくは枠がいっぱいになる、の繰り返しだったけれど、この貸棚サービスは即決でした。本を売りたい、というよりも、「自分の棚をつくる」「こういう本の組み合わせで読むのがおもしろいよ」「この棚の主はこういう要素が混じり合ってるんです」という自己表現的な、自己表現でいて誰かに「これ絶対おもしろいよ」という本の紹介が届くかもという、この摩訶不思議なフィーリングが楽しくてたまらない。

まず手始めに、サイトに記載されていた棚のサイズを確認して、これくらいなら入るだろうと目安をつけて最低限の本を搬入。ふうせんかずらの竹本さん、棚音文庫の中原さんに挨拶させて頂きながら、家族で棚づくり。デコレーションするものをそれほど持って行かなかったけれどそれでもあれこれ工夫するのは楽しくてたまりません。

これから毎日棚のことを考えるだけで楽しくなるのは間違いない!

「ふうせんかずら」
奈良市東城戸町32-1
近鉄奈良駅から >> 徒歩6分
J R 奈良駅から >> 徒歩12分
営業時間:7:30〜22:00
定 休 日 :年中無休( 臨時休業あり )