tag:tatsumi.posthaven.com,2013:/posts lastlongspurt 2024-04-14T12:34:53Z Manabu Tatsumi tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2103550 2024-04-14T12:34:53Z 2024-04-14T12:34:53Z 街の本屋で本を買う - 2024/04/14 啓林堂書店生駒店『空中ブランコ』/奥田英朗 『文藝春秋オール読物3・4月号』/文藝春秋

娘が塾の国語のテキストに出てきた小説を結構な頻度で気にいるのだけど、『空中ブランコ』の名が出てきて、今までと少しフェーズが変わったなと感じ、この機会を逃さず読んでみてもらおうと近所の啓林堂書店生駒店へ。首尾よく文庫本が棚にあったのでゲットし、ついでに芥川賞か直木賞かを…と思いつつ棚をブラウジングしていたら文芸誌の棚が。『言葉の繭』で、島田氏が文芸誌のことを対談で語っていたのも記憶に新しかったので、全文掲載されている訳ではないけれど直木賞2作が掲載されている『オール読物』を。

文芸誌はもう数十年遠ざかっていたが、なんとなく今気分な気がする。文芸誌の戦略上、続き物が多いというのはあるけれど、なんとなく多種多彩な著者の、ボリューム満点の活字がてんこ盛りになっているメディアって今の気分な気がする。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2102402 2024-04-09T12:25:18Z 2024-04-09T12:25:18Z 街の本屋で本を買う - 2024/04/06 さくらマルシェ@奈良県立図書情報館『夏葉社日記』/秋月圓 『言葉の繭』/桜美林文学会

年を取ると年々「お、おもろそうやんか」という勢いだけで動いちゃうということがなくなってくる。近所に新しいラーメン屋ができたと聞いて「ちょっと試そう」とかいうのですら、「そんなわざわざいかんでもなんかついでがあったらでええやん」的な気分にすぐ陥る。なので、年を取って初めて、クラブやサークルといった、「やらないといけない感」のある集いがモチベーションになる、という感覚を実感することになった。たいていの人は、生まれたときからそれに納得していて何かに所属することに抵抗することがないのだろうと今になって初めて気づくことになった。恐ろしいことだ。

そういう訳で、ふうせんかずらでお友達になった棚音さんがどこかに出店するというのは、僕にとっては行動を起こすスイッチになっている。何も考えず「会いに行って一冊買いたいな〜」という気分が湧いてくるし、そこに買いたい一冊があると確信しているからなのだ。今回は、Instagramで『夏葉社日記』を取り置きしてくれるという案内が出てたのでイチもニもなく取り置きお願いして、満開の桜並木の佐保川を新大宮からレンタサイクルで駆け下りて受け取りにあがりました。そしたら、なんとこのタイミングで夏葉社を取材したという桜美林文学会発行の限定500部無償配布の『言葉の繭』をお譲り頂いた!! これはもう家宝です。大事に大事に読みたいと思います。

大事にしたいものを大事にするために、時間を大事にしないといけないし、時間を大事に過ごすためには健康の維持も大切だし、体だけでなく心も健康に過ごすためには無為な時間も大事。一切手を抜いている暇なんてない。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2081727 2024-01-27T23:17:49Z 2024-01-27T23:17:50Z 街の本屋で本を買う - 2024/01/24 ジュンク堂書店難波店『小山さんノート』/小山さんノートワークショップ

ネットの書評で見かけて今すぐにでも欲しくなり、その日の夜に近所の啓林堂書店に探しに行こうと思ったけれど、こんな感じのちょっと尖ったのは置いてなさそうな予感がして、翌日出社の予定ができたのでジュンク堂難波店で購入。かつて、近所に本屋が3件あったときには、もしかしたら三軒回ったらそれぞれ趣向が違うところがあるので一軒くらいは…という期待も持てたけど、そういう期待は効率性の名のもとにかき消された現実を再実感。ジュンク堂でも探すのが難しそうだったので、時間が限られていたので蔵書検索を久しぶりに使った。棚も、ぼんやり想定していた棚とはちょっと違う棚で驚いたけど、より驚いたのは「蔵書:2」で棚には1冊しかなかったこと。こういうタイプの書籍はジュンク堂と言えどもそれくらいしか在庫してないと初めて気づいた。

1991年から2004年まで東京のホームレス女性が書き続けたノートの抜粋を、有志が書き起こし編集した一冊。女性は既に亡くなっており、女性の知人たちが火葬の際にその膨大なノートも一緒に火葬しようと思ったがノートの内容を見て思いとどまりワークショップを続けられた。女性の「書き続ける」という執念に惹きつけられて購入したけれど、書くことと生きること(稼ぐことではない)がニアリーイコールになっている人の書いている文章からこちらに襲ってくるのは執念どころではなかった。


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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2075125 2024-01-14T13:17:24Z 2024-01-14T13:17:25Z 第3期いこま未来Lab 最終報告会

半年関わらせて頂いた、いこま未来labの最終報告会。自分がPM担当したクラブチームも他の2チームも自分たちが得たものを見事に言語化できたプレゼンで感動だったが今すぐに書くのはそれではなく、登校できない学生についてだ。

このプロジェクトに関わっている間に、登校拒否やそれに近しい状況にある高校生の話を少なくない数耳にした。もちろんニュースなどで登校拒否や引きこもりが少なくない数であることは頭にはあったが、自分の見聞きできる範囲、自分が話ができる、会える範囲で少なくない数聞いたことで現実感がいきなり現出した。

私は登校拒否を責めるものではない。私が学生だった昭和ー平成初期の頃とは違い、今は実際に取ることのできる選択肢が増えているし、学校にいかないという選択肢が実際にあってもいい状況になっていることは理解している。しかし、登校拒否とまではいかなくとも、「人と接するのが怖い」という若者がこれだけ実際いるということに震撼した。

我々の時代は学校にいかなくなるということはニアリーイコールドロップアウトするくらいの価値観が支配していたが、だから「人と接するのが怖い」という若者も無理して我慢して登校していたのだろうか。そうだとしたらその時の無理が表出している事象というのにも思い当たる。その無理をしなくてもいいよという寛容が生まれたとき、登校拒否が増えるのだとしたら悲しいがおそらく事情はそうではない。そうではないところで現代の若者には激しい皺寄せがいっているのだ。

その片棒を自分のような世代が担いでいるのだという自覚が気分を重くするがそれに対する贖罪というだけでなく、各々が誰かを利用するのではなく責任を全うするような関係性を求めて動き続けたい。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2072010 2024-01-08T09:31:42Z 2024-01-08T09:31:43Z 街の本屋で本を買う - 2024/01/01 蔦屋書店 周南市立徳山駅前図書館『決めつけてはいけません、他人を。何より自分を。--気楽さとやさしさの倫理学』/秋田道夫

直近はみやこのあと地図部で遊んでもらっているやまもとあつしさんとの出会いのイベントの来賓だった秋田道夫さんの書籍、買おうかどうしようかとぼんやり過ごしてたら、元旦の徳山駅でまさかのどでかいポップアップに遭遇し、これは機会だとサイン本を購入。

1枚1箴言、という構成で一気に読めます。氏のブログが出典のようで、ちょっとアリバイ的に「誰にでも言えそうなことですね、と言われますが、それを毎日欠かさずブログで続けてきました」というようなことを書いてたページもありました。自分もあと20年足らずで70歳になる訳で、今のところ何歳になっても仕事を辞めるという意味でのリタイアは考えてないけれど、どこかの地点を目標にするというやり方は苦しくなってくると本能的に感じていたので、毎日を生きるという感覚も直感的な実感がありました。この本の言葉の書かれ方を真に必要とする人は自分ではないかなと思ったりもしました。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2069258 2024-01-01T11:45:50Z 2024-01-01T11:45:50Z 2023年→2024年

2023年は、いろいろ整理した年だったと、振り返ってみて思う。

愛着を持っていたものを、その愛着って実は惰性なのではないか、ということを全く意図しないまま試したような一年だった。

結果、維持できなくなったものごともあるように思う。今はまだ、維持できなくなっているのかどうかわからない、ような気がする。

この10年、自分にとっての世界を広げる方向に"だけ”フォーカスしていた。ありとあらゆる可能性があれば、そこに手を出していた。可能性があったとき、それが自分のメリットになるのかどうかを考えて取捨選択するのはバチでもあたるかのように、可能な限り手を出していた。その手を出すときに、謙虚以上の遠慮が作用していることに、加えて喪失への恐れが作用していることに目をつぶっていたのだと思う。どういうわけかそれに頓着しなくなってしまったのが2023年だったように思う。

自分は何者でもないけれど、だからといって遠慮はしません。そういう気持ちになったのだと思う。

言いたいことは丁寧にはっきりという。摩擦を怖れない。次の10年に向けて。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2063734 2023-12-17T12:55:32Z 2023-12-17T12:55:32Z 第3期いこま未来Lab クラブチーム AS4U18 #2

高校生による、高校生のための「朝」クラブ、AS4U18の第二回をぴっくり通りの旧南都銀行で開催しました。

10月のテスト実施で得た反省点のひとつに、「クラブというのは友達を誘いにくい」というのがあり、その対策として「パーティにする」という形でイベント内容を変更して臨んだ今日の本番。メンバーがそれぞれお友達を呼んできて、イントロクイズやケーキデコ、プレゼント交換でにぎやかにクリスマスパーティを楽しんでいました。

PMとして、イベントの告知が少し遅れたこともあり、少しでもイベント紹介につながる導線を作ろうと、市役所の白川さんとふたりで前座イベントを企画しました。いこま乳児院も参加している「サンタクロース大作戦」を紹介するイベントとしてDJイベントを企画し、ふたりでDJやりました。セトリを考えるのはめちゃめちゃ楽しかった。

イベント自体の思想とか、何を目的としているのか、という振り返りも大切だし、イベントの成否だけではなく、これを実行する仮定で何に悩み何を解決してきたのかを明文化することも大切。自主性というのは非常に難しいことだというのと、どこでどのようにコミュニケーションされているかを見極めることも非常に難しいというのが今回の自分の最大の反省点でした。

このプロジェクト最後の仕事は来月1/14の報告会。充実したアウトプットになるよう最後までやり遂げようと思います。


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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2060524 2023-12-10T02:17:10Z 2023-12-10T02:17:10Z SNSでシェアすることとモチベーション

今年はSNSでシェアすることが自分の内面にどんな影響を及ぼしているのかを今までになく考えてしまった年だった。

ロードバイクででかけても、今までのようにSNSにアップすることは減った。それほど目新しいところに行っていないというのもあるけれど、それにしてもアップしていない。ルーティンのように同じところに行ってても毎回アップする人もいるから、それがおかしなことだとは思わない。けれど自分はアップすることが減った。SNSに「こういうことしています」と伝えるのもコミュニケーションのうちともちろん言えるのだけれど、なぜかそこにあまりモチベーションがあがらない。

一方で、SNSにアップする「材料」を求めて行動を起こしているというところもあるなとずっと思っていて、それを控えようとしていたというのはあるのかもしれない。逆に、それがないと行動をしないというところまできているような気もしていた。一体、何がしたくてその行動をしているのかこうなってくると本末転倒である。

しかしながら今年の意識で一段と入り組んでしまったのは、「自分をどう位置づけていくのか」みたいな話ももはやネットには存在してしまうという状況。これは生業と切り離せないところだが、ネットのなかでキャラが立っていないと今後仕事を続けていけなくなる可能性が否定できない。逆に言うと、一握りかもしれないけれど、ネットのなかでキャラが立っている人に富が集中していく状況になりつつあるように感じるし、いっときのスパイクで一生の生計が立つ(とそのときは思える)ような状況になることも少なくなくなってきている。

単純に、自分の経験を共有として差し出す行為と、自分が楽しかったよということを伝える行為が、自分の中で混迷を極めた一年だったように思う。もっと内面を掘り下げる必要があるのだろう。ひとりでいる時間が少ないのかもしれない。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2047769 2023-11-12T23:21:17Z 2023-11-12T23:21:18Z 街の本屋で本を買う - 2023/11/04 図書情報館「秋、みのりのマルシェ」棚音文庫『現代思想入門 』/千葉雅也 Kirja『作家と珈琲』/平凡社

本に出会うフィールドを、気づいたら広げてたなあと気づいた。

ふうせんかずらに参加してから、古本屋へのハードルが劇的に下がった。古本屋にもいろんな形態があるというのも知ったし、自分が古本屋に出すという行為もできるようになったし、その繋がりで教えてもらった本屋さんに足を運んでみる機会も増えた。広がりが増えると行けるお店も限られてくるけど、棚音さんの出展は必ず追いかけるようにしてる。必ず読みたい本があるから。

「秋、みのりのマルシェ」はふうせんかずらつながりのKirjaさんも出るってインスタかなにかで見てたので、棚音さん覗いてから探そうと思ったら、速攻棚音さんにKirjaさんのブースあっちって案内された。相変わらず商売っ気のない棚音さん。そしてKirjaさんはわからないかなーと思ってたのに顔を覚えてくれててびっくり。ご家族で来られてて温かい空気感のブースでした。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2044662 2023-11-05T22:31:33Z 2023-11-05T22:31:33Z 第3期いこま未来Lab クラブチーム AS4U18 #1

高校生による、高校生のための「朝」クラブ、AS4U18の第一回を10/29にぴっくり通りの旧南都銀行で開催しました!

いこま未来labのクラブチーム活動。「AS4U18」は「エーエスフォーアンダージュウハチ」と読み、もとは朝にやるってことで「ASA」、その最後の文字を似てるから「4」に変えて「AS4」、さらに4をフォーに読んでfor、そして高校生限定なのでU18をつけた、という経緯。写真だけだとちゃんと暗室でクラブっぽい感じでやった=「不健全」なことをやったと思われるかもしれないですが全然そんなことはなく、大音量で音楽が流れる空間をフラフラし、コーラを飲み、自分でDJやってみたりし、最後にビンゴして終わる、という、ちょっとしたパーティ的な感じです。

とは言え、本物のDJができるDJさんに3人も来てもらったので、場の音楽は本物。音楽環境と流れる楽曲がしっかりしているとかっこいい空間になるというのがよくわかりました。

#1: toakabeatsのプレイリスト
#2: ワダダデンのプレイリスト
#3: aiのプレイリスト

チームの高校生メンバーは責任感ある人達ばかりなのでPMとしては困ることはほとんどなくて、会場探しの際のヒアリングや、近辺のお店の方への挨拶などしっかりこなしてました。PM的に唯一大変だったのは集客、というか集客がよくなくても今回はトライアル実施なので構わなかったんですが、「ドリンクのないクラブはちょっと」ということでドリンクを準備したいのだけど集客数が読めないので発注できない、という、これが唯一大変だったことです(笑)。

一通り、企画から実現までの流れ、TODO等々を実体験できたので、今回のトライアルでの経験・感想・反省を踏まえて、次回12/17に第2回目を実施予定です。高校生メンバーは日々学校で忙しい中ですが、自分たちでスケジュール立てて運営していく予定。裏方としてしっかりサポートして、更に楽しい第2回AS4U18にしたいと思います!

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2028802 2023-09-24T14:24:00Z 2023-09-24T14:24:09Z B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 STARS 9/21 & 9/24 ヤンマースタジアム長居

ツアーが終わっただけではない寂しさが忍び寄ってくる。

35周年当日の公演、初めて家族全員でLIVE-GYM参加できることが決まって以来ほんとうにずーっと楽しみにしていたので、当日はほんとに夢みたいな気分だった。ただ、雨が降ることは確実な予報で、当初は開演前の時間から降る予報だったので早めに会場に行くかどうかなかなか判断できず、結局長居には1時間前の16:30頃。意外とフードが混んでなかったので娘の好きな小籠包で小腹を満たす。

席はアリーナの、いちばん右端だけどかなり前のブロックで、娘の身長ではよく見えないだろうけど臨場感あっていい席。稲葉さん松本さんがステージの一番端に来てくれたとき真正面になるので否応なしに盛り上がる。

佐賀のときと同様に、松本さんが「できるだけ長く続けて行ければと思っています」と言ってくれてひとまずほっとしたのもつかの間、持つかなと思っていた天気がほんとに突然悪化、信じられない豪雨雷雨に。そのときはX(Twitter)とか見てなかったのでわからなかったんだけど線状降水帯が発生したとかで、避難を始めた頃には雨はあがる気配だったんだけど避難開始。19:30頃から避難で、20:30頃に避難から戻ってステージ再開。結局フルセットは聞けなかったけど、以降中止になるより全然良かった。避難の方法とか誘導とか事前に準備されていたと思われ、その計画性がさすがだなあと思った。

とは言え、やっぱりスタジアムツアーのフルセット聴けなかったのは残念なので、何気なくClub-Gymの直前販売見たら買えたので、急遽最終日に参戦。21日で今年のB'zが終わった、と思ってたところに突然舞い込んだ延長戦で、今まで経験したことのない日の流れになりなんとも言えない高揚感があった。デジタルチケット発券してみたらスタンドだったのでそれは残念ではあったけど、後ろの方のアリーナよりスタンドのほうが見やすくていい。

…と思っていたのだけど、21日に中断により聴けなかったので楽しみにしてた『YES YES YES』が、稲葉さんがアリーナの外周を回る演出があったんだと目撃して、あ〜あの日中断がなければ、稲葉さんが真横に来るのを家族に見せることができたんだ、と思うとすごくすごく残念な気持ちになった。見に来なけりゃ知らずにすんで、どこにもぶつけようのない後悔を抱かずに済んだのに、と思うほどだった。

稲葉さんはいつも通り丁寧で心暖まる言葉を投げかけてくれたし、松本さんは今日も「この先もできるだけ長く続けて行ければと思っています」と言ってくれた。けれど、HINOTORIのときのように、「See You Next Year」はなかった。流石にB'zも来年は休むのではないかなと思ったりする。続けると言ってくれてるし「また絶対会おうね」と言ってくれているけれど、物議を醸したJuiceでの荒天で中断されたライブの際のMC「今日のこの皆さんで絶対また会いたい」といったニュアンスの言葉(当時、これに対して「言わないほうがよかったと思うなあ」と書いているブログを読んでいて、あの頃は個々人の意見をブログで書くのが当たり前という、それは「良い時代」だと言っていいと思う)のように、実現可能性がだんだん減っていくのは間違いなくて、今度家族三人でいつLIVE-GYMにいけるんだろう、と思うと寂しくなる。いつか行けない日が来ることにも想いを馳せてしまう。

それでも、その寂しさを乗り越えていく力をB'zは分けてくれているように思う。どんなときにも丁寧に。自分たちの思い通りにならないことのほうが圧倒的に多いはずなのに、それをドライブしていく様を35年に渡って手本を示してくれている。年を取ることは寂しいことに違いはないけれど、年を取った以上はそこを乗り越えて少しでも自分も誰かのヒーローになるよう更に努力を積んでいかないといけない、そう思える力を分け与えてくれる今回のツアーでした。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2013080 2023-08-18T07:13:47Z 2023-08-18T07:14:30Z 独走会 230817 くろんど池

静寂の必須性。

数年前から、予定日の2,3日前までは挑戦心が湧いているのに、日が近づくにつれ、挑戦心よりも不安心が勝ることが増えたが最近はそれがいよいよ酷くなった。実際に走ってみればそこまで辛くはないのだけど、前日に思い浮かべると近所の坂でさえ、苦しいイメージで浮かんでくる。そして、当日の朝は首尾よく予定通り早く起きれたとしてもどうしても気乗りがしなくなる。

それでも、当初予定していた距離より短い距離で済まそうと自分をだましだまし走り出す。なかなか走れていないから体力に不安があるのは事実だし、昔のブログを読んでも「もうロングライドはいいじゃないか」と思ったことは一度や二度ではないこともわかるのだけど、それでも、好きだと思っていることなのに理由をつけて遠ざかろうとする心の動きはある種の病気ではと少し自分が心配になる。

魂を安定し続けるためには喧騒を離れられる時間は決定論的に必要なのではないかと思う。常時賑やかさの下でないとやっていけない、パーティージャンキーみたいな人もいるのだろうが、そんな人も死ぬまでそれで行けたというのはあまり見聞きしない気がする。人が一定時間に浴び続けられるアテンションの限度はきっとあって、そのどうにもならないアテンションをどうにかしなければと創意工夫に魂を使い続ける日が続くうちに、好きなことさえ遠のけようとしてしまうのだろう。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2012622 2023-08-17T05:48:28Z 2023-08-17T05:48:29Z 街の本屋で本を買う - 2020/08/12 旭屋書店 イオンモール奈良登美ヶ丘店『カモナマイハウス 』/重松清 『R・E・S・P・E・C・T』/ブレイディみかこ

子どもの興味を更に伸ばすためには何といってもタイミングが大切。

娘が学校だか塾だかの国語のテストで出た物語が面白かったらしく、物語全体を読みたいからその本を買ってほしいと妻にねだってきたと聞いて、誰の本?と問うたら重松清、との答え。重松清とは我が子ながらいいセンスをしてると感嘆。年長か小1かのときに、棚音文庫さんとこで買って帰った『きみの町で』を引っ張り出して、これも重松清だったんやで、とか話が弾む。

そんな中、妻が旧友との集いに出かけたので娘と一日過ごすことになり、用事のあったイオンモールで本屋に入ったらいの一番に目に飛び込んだのが『カモナマイハウス』。帯を見ると、この作者らしい、時宜を捉えたテーマで娘でなくても読みたくなる。近くにあった、新刊案内で見て気になっていた『R・E・S・P・E・C・T』との相乗効果で2冊とも購入。娘が読書好きになっていってくれると共通の趣味になって嬉しいので、興味を持った文章にはとことん付き合うようにしよう。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2011077 2023-08-12T23:35:33Z 2023-08-12T23:35:34Z 第3期いこま未来Lab Day2

Day2はゴールがチーム分けということで、PMが3人いるので前提は3チームだけど、どういうふうに分かれるのか、どういうふうに分けていくのか、わかれるテーマがちゃんと出てくるのか、これはオープニングで藤本さんが「白川さんから”どうやるんですか、だいじょうぶなんですか”と繰り返し聞かれたけど”だいじょうぶです”って(笑)」と触れられて、白川さんが聞く気持ちはものすごくよく分かりました。どうしても従来の仕事というものは予見性を暗黙に必要とされていると思っていて、「こうしたらこうなる」式のフローが欲しいと思ってしまうところがあります。それはでもスタートアップでもベンチャーでも、融資側は相手企業にいつも求めることではないかと思うので、一概に「イノベーションには予見性は不要」と言う向きには軽い反発もありますが、いずれにしても藤本さんのチーム分けへのファシリテーションはさすがという他ありませんでした。これまでのご経験によって可能になっているのは間違いないのですが、ひとつだけエッセンスを吸収したいとしたら、やはり短時間で参加者自身に本質に向かわせていくスキルです。自分自身の本質の見極め力はもちろんですがそれを提示するのはファシリテーションではなくて、参加者にもその自分のスキルを短時間で転移していくようなやり方、あれは安直なリーディングの追随を許さない素晴らしいスキルだと感じました。

高校生の発想力に今回も驚かされたのですが、一方で「自分はできることを先に考えてその枠内で考えていました」という方もいて、その自分自身のウチにあるフレームに気づく能力を持っているのにも驚きました。自分の担当するチームは、確か多分、グループ分けのなかで一番後発で出来たチームなので、チームメンバーも何をどんなふうに思っているのか、近しいようなバラバラなような、割と白紙に近いところがあるような気もしているので、PMの役割も重大だなと思いますが高校生たちの自主性が存分に発揮できるように繊細にやりたいと思います。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2003233 2023-07-23T13:08:14Z 2023-07-23T13:12:32Z 第3期いこま未来Lab Day1

高校生がこういったワークショップにこんなに大勢参加するんだというのにストレートに感動しました。それぞれの高校生の発言も言葉がしっかりしていて、自分の思いや考えを丁寧な言葉で伝えるという習慣があるのを見て取ることができました。そしてプロジェクトマネジャーとして自分に何ができるのか、まだ蒙昧としています。他のプロジェクトマネジャーのお二人に比べて、はっきりとした特徴のある人間ではないので不安は拭えません。

プロジェクトマネジャーとしての自己紹介をしたのですが、それに対する高校生が「ITって難しいと思ってる」という感想があって、現在の高校生にとってもITというのは身近ではないという現実に直面して消沈しました。現在の子どもたちは我々の頃より格段にデジタルネイティブだと思っていたから。もうひとつ、「キーボードよりもフリックのほうが早く打てます」という感想があって、この感想で更に詳しく話したかったのだけど時間が押していたので控えたのですが、これが「キーボードのあるデバイスであるPCを使うのがスマホを使うより高度だというふうな圧力をかけてくるおじさん世代や風潮への反論」的なものなのか、私が「30年前の大型コンピュータより今のスマホのほうが処理能力が高い」と話したことに関連づけたものなのかわからなかったのですが、スマホを使いこなせれば問題ないという意見にはきちんとカウンターしておきたかったところです。今、ネット上で展開されている幅広く使われているサービスで、スマホオンリーで開発できているサービスはおそらくひとつもないはずです。つまり、テクノロジーで何かを生み出すサイドなのか、テクノロジーを消費するだけのサイドなのか、ITを使いこなすというのはどういうことなのか、そこをもう1段考えてもらう手助けをしたかったところです。

最後の振り返りで、生駒市地域コミュニティ推進課の赤松さんが、「高校生といっても子供扱いはしてはいけない、ひとりの意見として接していかないといけないと思いました」と仰っていてすごく心を打たれました。自分が何をサポートできるのかまだ全然見通せませんが、自分の頭にある経験や知識や「こうであるべき」を尺度にするのではなく、高校生たちの会話や議論や活動を前面にするように心がけたいと思いました。
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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/2000961 2023-07-17T12:33:43Z 2023-07-17T12:33:44Z 街の本屋で本を買う - 2020/07/17 蔦屋書店 周南市立徳山駅前図書館『くもをさがす 』/西加奈子

再会してしまったので。

先週、近所の啓林堂を物色してたら、『無人島のふたり』と本著が並んでいて、山本文緒氏が亡くなっていたことも知らず自分のアンテナの鈍り具合にしばし呆然とし、この2冊は読まねばならないと思ったものの現在手をかけている本があるためいったん我慢したのだけど、法事で帰省した山口の帰りの新幹線に乗るまでの時間つぶしでいつも入る蔦屋書店で本著に再会し、これは買わねばなるまいと購入。

この蔦屋書店、いろいろと物議があるみたいだし、いろんな意見もあるようだけど、私は施設としては人がいつもいてるし賑わいをつくるという観点でいいものができたと思っています。徳山駅前図書館ができるまでの徳山駅の寂しくなる一方加減は大変なものだったし、徳山駅前図書館ができて以来、いつ行ってもたくさん人がいます。もし蔦屋書店が信じられない安価であの場所を市から借り受けられているのだとして、蔦屋書店ではない何かが賑わいをあそこに作れるのならそれを呼べばいいと思います。

ともあれ、本著と『無人島のふたり』を並べて陳列した近所の啓林堂は素晴らしいので、敬意を持って『無人島のふたり』はあそこで買おうと思います。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1997880 2023-07-09T05:58:04Z 2023-07-09T05:58:05Z いこま未来Labのプロジェクトマネジャーを務めるにあたって

いこま未来Labという、高校生が主役の実践型ワークショップのプロジェクトマネジャーに、お声がけ頂き務めることになりました。いこまち宣伝部に参加して10年、参加者から少し運営側に関わらせてもらえることになりました。とてもよい機会だと思ったので、こういった自治体が企画・運営する市民との協働活動について、私の思うことをまとめておこうと思います。

まず、今回のお話は、有償なのでお受けしました。もしこれが「無償のボランティア」だったら、お受けしたかどうかは未知数です。私はシビックテックの分野に関わりを持っているので、市民が行政に積極的に関わっていくことにはポジティブですが、行政が市民の力を無償で使おうとするのには相当ネガティブです。自分たちが住むところの事柄は自分ごとであると市民自身が思うことは全肯定ですが、それを行政側から拡声されるのは我慢がなりません。人の時間はタダではないのです。人のスキルはタダではないのです。現代の暮らしがもし暮らしにくくなっているというのであれば、それは無償で行う協力関係が減ったからよりも適切に対価を払うことが少なくなったからだと考えています。子どもたちの登校下校を見守ってくれている方々の親切にただ甘えているだけだから、暮らしにくくなっていくのだと思っています。昔はそれくらいのことはみんなタダでやったと言うのなら言う人が率先してやればいいのです。ここにはいわゆる「やりがい搾取」的な事柄への否定的感情も含まれています。「楽しいでしょ?だからタダでやろうよ?」と誘われるとき、その楽しさと引き換えに誘った側は利得を得ています。金銭的な利得なのか評判的な利得なのかは場合によると思いますが。

なので、普通のことかもしれないですが今回のお話は有償なのでお受けしました。これはお金を頂いてやっていることだというのを、明確に言っておきたいという気持ちがあります。どういうのが普通の人かわかりませんが私のような普通の人から見たら、こういう自治体がやるイベントごとに関わっている人ってお金もらってるのかなーもらってないのかなーと、なかなか確認し辛いことでぼんやりした疑問なんじゃないかと思います。そういう感覚があって、これは有償だということを明確に言おうとしました。私は普通のサラリーマンで、普通のサラリーマンでいこまち宣伝部に参加して以来、サラリーマンを続けながらできる範囲でいわゆる「市民活動」というものをやってきたという自負があります。世間では長らくともすれば企業勤めを凡庸なものと見做す風潮がありますが、そうは言っても企業がひとつもなくなれば社会は100%立ち行かなくなるのは自明で、サラリーマンをしながら市民活動ができるということはこれからの社会が実現できなければならないことだと思っています。そしてそのためには適切な対価を支払う意識を持った社会に脱皮しなければならないのです。

私は今回、いこま未来Labのプロジェクトマネジャーを有償だから引き受けました。ここに書いたのが、その理由とそれをここに書いた理由です。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1997878 2023-07-09T05:53:51Z 2023-07-09T05:53:52Z 独走会 230703 煮干し一直線

人と集まらなければ楽しさはないなどと決めつけられたくない。

人との出会いはとても大事で、人との交わりなしに生きてはいけないので、交流を軽視する気持ちは全然ないけれど、「楽しみというのは人の集まりがあってのものだ」というのは否定する。人間はひとりの状態と集団の状態の二種類があって、なのでどちらの状態にも楽しみと苦しみがある。どんなものでも両面があり存在する以上は表裏がある。ひとりの状態に楽しみのない人はたぶん人と集まった際の楽しみも十全に楽しめていないと思う。それはひとりの状態からの逸脱、逃走に近いのだと思う。ひとりで芯からオリジナルな何かを生み出せるというのは思い上がり以外の何物でもないけれど、集まることに依存する人たちも得てして何も生み出さない。

僕の楽しさは僕の中にある。それは人との関わりも含めて僕の中にある。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1997876 2023-07-09T05:42:42Z 2023-07-09T05:42:43Z 独走会 230521 doors yamazoe 61.40km/1,445m elev.gain

死ぬかと思った。

行先を決めず走り出して、往路のみ復路輪行もできる装備で行ったけど、なんとなく布目ダムで折り返しで自走で帰る、というお決まりのルートにしたものの、行きの大柳生あたりでひどい耳鳴りがしたり早々に苦しくなったり、やっぱりトレーニングしていないから走力が落ちているなと落胆しながら走ってた。doors yamazoeはオープンと書かれてた12:00よりちょっと早くついたものの、もうちょっと待ったとて開店する気配が全く感じられなかったので写真だけ撮って後に。

そこから水間まで2回も休憩取ったほど調子が上がらなかったけど、よく考えてみればロードバイクを始めた頃から10年が経ち、年齢的に伸びしろはもうないし(もともとのベースが低いのでトレーニングすれば人並みには持っていけるという意味で伸びしろはあるけど)、自分の年相応のライドを考えないといけない、と振り返って思った。熱中症とか、今まで幸いなったことがないけれど、自分の体力はよく考えないといけないとつくづく思った。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1990503 2023-06-20T21:51:01Z 2023-06-20T21:51:01Z B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 STARS 6/18 SAGAアリーナ

心の何処かで「もうほんとに二度と観られないかも」と思ってたんだなと思った。

観られないということはなくて、去年もHighway Xツアーがあり、参加できてるんだけど、ふつうに声出しできる、ほんとにふつうのLIVE-GYMがもしかしたらもう観れる日が来ないかも、と、心の何処かで本気で思ってたんだな、と気づいたのは開始直後の音を聴いて少し涙が出たから。そして、35周年という節目で、お二人の年齢もあるし、今後はどうなるか…と漠然と思っているところに、松本さんが「これからも作品を出してツアーを続けていきたいと思っています」とMCしたときははっきり泣いてしまいました。

会場の大きさというよりも、どうしても少しでも早くライブに参加したくて片っ端から申し込み、この佐賀公演が取れたときは文字通り嬉しさで飛び上がった。2泊3日でひとりでライブに行くという、非日常のシチュエーションを楽しみにする気持ちと、家族は快く送り出してくれるけど自分一人だけ申し訳ないと思う気持ち、ひとりで電車に揺れるときの気持ち、せっかく来たのに疲れとかもあっていろいろ行動してみようとせず、その自分を詰るような気持ち、諸々ひっくるめて、若い頃はそういうずるずるする自分を自分で助長して駄目だ駄目だ言う割に放置してうっとりするような感じだったのが、今はほんとに不思議な配合で全部受け止めつつ感謝し大切なひとつの思い出にできるようになった。

セトリ自体は「ザ・Pleasure」という感じだった。ほんとに誰でも楽しめると思うし、どちらかというとマイルドな選曲・並びで、楽しく騒げる内容だった。アンコール後、深々と頭を下げるいつものお二人を見てもっかい涙が出てきた。佐賀まで行ってほんとによかった。ツアーは始まったばかり、体調に気をつけて最後の大阪まで無事終えられることを心から願っています。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1978653 2023-05-21T12:15:24Z 2023-05-21T12:15:25Z 稲葉浩志作品展 シアン

「観に行った」という経験がじんわり後々力をくれそうな展示でした。

もちろん稲葉さんの作品展なので観たいなとは思うんだけど、稲葉さんのソロライブはいつまにか東京でしかやらなくなったし、Treasure Landも東京だし、今回のツアーも、コロナ禍で傷んだイベンターやその他にいろいろ配慮しないといけないんだろうけどそれにしてもファンクラブの抽選が酷いものだと思うし一方で5万人級の会場はファンクラブではないチケット販売サイトで申し込めば確実に当選するし、どうにもバランスを欠いているなと思って少し嫌気がさしていたので、この作品展も、正直作品集「シアン」からの言葉が展示されているのと、ちょっとオブジェみたいのがあるくらいだろうと冷めてみちゃってて行くつもりがなかったんだけど、NHKのニュースで取り上げられているのを見て気が変わり、東京出張の予定があったので、その前日を午後半休(午前は普通絶対に予定が入らない週次ミーティングの時間によりによってお客様zoomが入ったので休めず)にして東所沢まで行ってみることにした。

作品の展示については、稲葉さんの直筆の字が見れたり推敲の過程が見れたり、『ultra soul』がなにかの紙の裏に書かれてるみたでなんだろう?と目を凝らしてみたら『New Message』と書かれててリリース順どうだったっけ??と思ったりいろいろ楽しかった。作詞過程を見せてもらって思ったのは、稲葉さんでも最初は普通に普通のありきたりの言葉が出てきてるんだな、ということ。最初から磨き込まれた言葉が出てるのではなくて、書き直す中で通り一遍ではない表現になっていっている過程を見せてもらえたのは凄いことだった。まずアウトプットしていく、という当たり前のことを見せてもらえた。

後書きで「作品の過程を見せてしまったら歌詞の魔法が溶けてしまうのではないか、と怖かったけど、それならそれで、その先をまた楽しんでいこうと思う」というような言葉があり、感嘆してしまった。稲葉さんはコロナ禍になってから、ある意味ちょっと生き急ぐような感じでいろんなことにチャレンジしてて、作詞に関しても新しい境地をという魂は自分も少しでも近づきたい。

そして多分、展示の最初のほうだったと思うけど、「なぜ歌詞をまとめて作品にしようと思ったのか」について、「ひとつは単純に承認欲求」というような言葉が書かれてて、これには驚いた。直近で友人に「社会活動的なことをなぜするのか」と問われ、少し考えて「この年になっての存在証明的な承認欲求」と答えたのだけど、これを答えるのはかなり思い切りのいることだと思っていたのが、稲葉さんはさらりと答えていた。承認欲求にも両面があるということをこれほどクリアに伝えられる人はそうそういないと思う。自分も乱発はせず、成したいことのための承認欲求に素直に向き合っていきたい。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1973541 2023-05-07T09:00:28Z 2023-05-07T09:00:28Z 街の本屋で本を買う - 2020/04/13 啓林堂書店奈良店『街とその不確かな壁 』/村上春樹

商用で奈良市街に出たその足で。

本だけではなくて、買い物をどこでするのかは年々鋭敏になってくる。昔は「お買い物は地元商店街で!」などというスローガンに対し、こちらの好奇心や新奇を求める心に向き合う努力も払わないで何を甘えたことを、ネットや大型店で買うほうが便利で楽しいに決まってるじゃないか、的な考えをかなり本気で抱いていたものの、年々変わってきているのは地元が衰退するからとかいう郷土愛的な動機だけではなく、実際にネットや大型店での買い物が「楽しくない」までは言わないものの、地元や実店舗で買い物することの「楽しさ」が、今までの楽しさ以外にも生まれ始めているから、というのは綺麗事のようで実際そうでもない。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1973540 2023-05-07T08:47:24Z 2023-05-07T08:47:24Z 独走会 230414 つるカレー 30.39km/333m elev.gain

ちょっとカレーを食べに。

年に4回ある、平日の公休日。なんかしたいなんかしたいと思いながら計画も段取りもできなかったので、ちょっとカレーを食べにいくということで、日曜やってないのでなかなか行けなかったつるカレーに。

開店直後くらいに着いたのでお客さん誰もおらず、マスターに丁寧にしてもらいました。カレーは、どのサイトでもどのブログでも絶賛されている通り。あやめ池のプラーナで修行をされたということを知る流れでプラーナが閉店したこともしり、なおさらこのお店を応援したい気持ちに。店内のおしゃれさも、陳列されている本のチョイスも好みです。

流して走る、それだけで気分転換。ちょっと前に気分転換についてうだうだ考えていたのが可笑しくなります。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1973539 2023-05-07T08:38:08Z 2023-05-07T08:38:09Z 独走会 230306 天下一品 上朝宮店 95.83km/1,116m elev.gain

のんびり、家から50km先の天下一品に。

もう何年も前のような気がするんだけど(コロナ禍前だったように思っているけれどそこまで前ではなかったような気もする)、通ってる美容院の担当の人から、天下一品 上朝宮店がめっちゃかっこいいと聞かされていて、いつか行こうと思ってたタイミングが遂に来た感じで行ってきた。100km走る時間があるなら行きっぱなしのロングライド、と思いがちだったのだけれど、ここ最近は「自走で帰る100km」のほうが気楽で出やすくなってきた感。

開店の11:00前に着いたんだけどすでにオープンしていて、並ぶでもなくすんなり入れたので「そんなもんか」と思ってたら、店を出る頃にはウェイティングがずらーっとできてた。やっぱり人気店。古民家?をそのまま使った店の作りは本当に小粋。サイドメニューもめっちゃ充実してますがここは敢えてラーメン単品で行くのがオツ。

今回は宇治田原に入ってから天一に着くまでが絶不調でぜんぜん走れなかった。帰りはしんどかったけどそんなにイヤだなあ漕ぐの、という感覚は残ってない。振り返っても、もう走りたくないって感じは湧いてこない。こんなライドが今の自分にはあっているのかも。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1973536 2023-05-07T08:27:31Z 2023-05-07T08:27:31Z 独走会 230212 ASTRALRAY COFFEE 25.23km/338m elev.gain

気分転換と目的地探し志向の衝突。

ロードバイクに乗りたいという気持ちはある。だけど、あまり長距離だとしんどいという思いが擡げる。かと言って近場だと「わざわざ?」という感じになる。それでも漕ぎ出そうとするためには、どこに行く?という目的が欲しくなる。目的もなくただ走って帰ってくるのではなぜ行けないのか?と堂々巡り。

いつもの逡巡にどうにか打ち勝って、思い定めた目的地はコーヒー。そうなると今度は「スタバ?わざわざ?」かと言って「そこ?そこじゃ近すぎない?」の往来を止めてくれたのがASTRALRAY COFFEE。ウェブニュースの記事を複数見かけて知ってたし、そうでなくても奈良市街に出る際に通りがかって「洒落てるな〜」と思ってたので一度行ってみよう!と。

新大宮なのでほんとに「ちょっと行って帰る」感覚で行けたし、お店はかっこよくてその実気楽な空気感で、ここで一杯飲んで折り返す、というのにもってこい。飲み終わってカップ返しにいったら「あら...喉乾いてたんですね」と、乾きに耐えかねてカフェを見つけて急いで一杯飲んだというふうに言われたんだけど、違うよ、このお店が目的地だったんだから。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1942732 2023-02-19T00:28:11Z 2023-02-19T00:28:26Z 街の本屋で本を買う - 2023/02/18 奈良 蔦屋書店『IN/SECTS vol.13 NEW 'BOOK SHOP' CULTURE 』/LLCインセクツ

 みやこのあと・地図部のあと、次の予定に微妙に時間があったので、ふらっと奈良蔦屋書店に。コンベンションセンターの駐車場って1時間以内なら無料なんだ?刻印見る限り停めてから30分は経ってたし。

 これが2021年6月の本なので、もう2年近く前。コロナ禍1年くらいの状況で、もう世の中こういう感じで永遠に行くのか、いやいやいつかまた以前のようになるよ、のせめぎあいの心境の頃合いだった印象。本屋さんで生きていくのは相当難しいというのはコロナに入る前からずっと言われていたことだけど、いま時点では更にそれが進んでいて、そんななか2年前の状況を客観的に読めるのは意味がある。それだけではなくて、「全行程を知って仕事をする」ことの良し悪しや、対人関係の解像度をあげるという意識も培われる。本好きとしては忸怩たる思いがあるし、貸棚やってて思うに任せないところもあってなおモヤモヤする。

 次の予定で学園前に行って啓林堂ふらふらしていたらこれを見つけた。

 思わず買ってしまいそうになる、うまいところをやっぱり突いてくるなあと感嘆。vol.1は2021年に出ているみたいで、IN/SECTS vol.13と同じタイミング。置かれている状況を読んで、その時どういったものが売れるかを把握して、それにそったプロダクトを出してくるという意味で優れたマーケターだと思うし、先日、「この10年くらい、日本の作家の小説にあんまりアンテナがたたなくなって、そう言えば村上春樹もあんまり読まなくなったなと思ったら、『色彩を持たない多崎つくると...』が出たのが2013年ですね」という会話をしたのを思い出した。実際にはその後に村上春樹作品としては『騎士団長殺し』があってちゃんと読んではいるんだけど。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1942724 2023-02-18T23:37:50Z 2023-02-18T23:37:51Z 独走会 230212 琥珀荘 33.79km/368m elev.gain

立ち位置を落ち着いて把握してみる。

ロードバイクを始めた当初は、帝塚山大の前の登りすら、あれがあるから奈良方面に行きたくないなと思うくらいだったのが、4年5年と経てあまり苦でなくなった。コロナ禍でインドアトレーニングを結構やった一昨年あたりは逆に実力があがったなと実感できたけれど、去年はあまり走らず、結果、奈良に行って帰ってくるくらいがちょうどいいなと思うように。

落ち着いて考えてみればロードバイクを始めて10年以上、40代はそれまで何も運動していなかった分伸びしろもあって、40代とは言えトレーニングを積めば積むだけ人並みに近づけるという思いがあったが、50歳になっている今、いつまでも無邪気に伸びしろを求めていけるのではないかもしれないという少し寂しい思いが去来する。それに抗うような「生涯現役!」的なスタンスは不快感があって、でもそれは「外向き」の匂いをそこに感じるからかも知れず、どのように生きていきたいのかというスタンスで「生涯現役」を志向するのは受け入れられるように思えた。

せっかく奈良まで出向いたら新しいお店を開拓するか、それともお気に入りをリピートするのか、毎度逡巡する身にとっては、あたりをつけた行ったことのないお店が臨時休業だったりなぜかオープンしなかったりするのも、今日はお気に入りをリピートしようという気持ちにさせてくれるものでありがたい。近距離ライドは不意の出来事でも時間を気にせずにいられるのがいちばん。琥珀荘はこの上なく居心地がよくてお気に入り。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1927241 2023-01-10T12:42:37Z 2023-01-10T12:42:37Z 独走会 230109 東大寺 36.40km/465m elev.gain

一年、何も書いていなかった。

時の経つのは本当に早い。というより、ぼうっとしていると本当にあっという間に時間は経ってしまってる。ツーリングのことも、読書のことも、貸棚のことも、ちょっと書く気にならないな、これを書くのに費やす時間がもったいな気がするな、と思っているうちに1年が経っていた。

去年、ブログの手が止まったのは、ひとつは仕事のログにこれまでにないくらいの力を注がないといけなかったからだとわかっている。さらに、その目的意識のはっきりした記述作業が、「誰も見ていない記述に費やす労力」を「無駄」だと思わせていた。

それは大きくは間違っていない。時間を費やすのなら金銭に変えられるほうがいい。去年は、新しい仕事を始めたことがあり、それでいい一年だった。そして、一定のペースを掴むことができて、ここに戻ってこれた。

頭を過ぎり過ぎりする靄々を言葉に変える作業が、今年一年は再び必要になる直感がある。

そのための独りの時間を頑として確保しなければ死んでしまう直感がある。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1780787 2022-01-08T12:37:08Z 2022-08-15T12:07:53Z 共走会 220108 宝山寺 7.51km/263m elev.gain

弱くなった。

これまでライドはソロライド。それは、誰かと予定をあわせてライドするというのはなかなか難しいので、その楽しみを求めてしまうとなかなかできないことでフラストレーションが溜まるだろうという予測と、元来群れる・つるむのが苦手なので。群れるのが苦手というのは人が嫌いとか友達が要らないとかそういうことじゃない。ライドは楽しむものだから、本当はグループライドするのを「群れる」「つるむ」とは思ってない。子どもの頃から運動が苦手で嫌いで、ロードバイクもトレーニングしてもなかなか上達しないから、グループライドするにしても走れる人たちについていけない、だから走れる人たちについていけるように日々走りを積み重ねるという、「集団を楽しむためにはまず個々が自立し自律していないといけない」という自分の哲学を身体に行き渡らせる感覚で、ソロライドに拘ってきた。ライドにはパンクや転倒、ハンガーノック、その他様々なトラブルがつきまとう。それらのトラブルに自分自身で対処できないとグループで走ったときトラブル時迷惑をかけるし、トラブルに遭った同行者を手助けすることもできない。自立し、自律するために独りで走る。

その感覚が急速に変転していったのが2021年後半だった。まずライドしたいという思いが薄くなっていった。これはライドに限らず、いろんな「楽しみ」に対する湧き上がる何かが明らかに減少していた。年齢からくるものだというのは明らかだった。若い頃には何かに対する興味や好奇心や面白がる気持ちというのは、もっとちょっとしたことで湧いてきた。アドレナリンか何か知らないけれど、そういうものが減っているというはっきりとした感覚があった。ライドしようと準備していても、当日になると「なんかめんどうだな、やめようか」と、なる。

明らかに弱くなったのだと思う。弱くなった自分を認めることが成長だと考えているのではない。弱いと自覚することが強さなのだというよくある言い回しを使いたい訳でもない。自立し、自律する自分の哲学は変わらないけれど、「自立とは依存先を増やすこと」という熊谷晋一郎氏の言葉を、頭で理解するだけではなくて、腹の底からその言葉を希求するところまで来たのだと思う。安易に寄りかかることを良しとしないから独走を好んで、その自分を踏まえた上で、人から刺激をもらいたい、という意味で依存先を増やしたい、そのスタンスをとっても「甘え」にならない自信が持てるところまで来たのだと思う。

そして今回、以前ライドに誘って頂いたことのある塚本さんにお願いして、一緒に宝山寺までのクライムにお付き合い頂いた。塚本さんと走る、という予定が、朝起きた自分にライドのスイッチを入れてくれる。年末、3度も足をついてしまったので不安もあったけれど、塚本さんと声掛けながら無事完走。風のない冬晴れの八時台、宝山寺は朝日が綺麗に照らす絶好の時間帯。お勤めもこの時間帯にされていて、参拝も気持ちの良い清々しいものに。

感覚が変転していった2021年後半から、それと同時にいろんな人に出会いいろんな人を頼りいろんな人に再会しいろんな人に助けられることが本当に重なった。もちろん家族にも。幸運だ、ツイている、とも思うし、自分が人から刺激をもらいたい助けをほしいとオープンマインドになっていたからだとも思う。自分が最も大切にしているインテグリティを貫いたまま、このステップに来れたことを素直によかったと思う。塚本さんに心から感謝です。

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Manabu Tatsumi
tag:tatsumi.posthaven.com,2013:Post/1779514 2022-01-05T14:13:11Z 2022-08-15T12:08:32Z 己然日記 220105 街の本屋で本を売る

初棚手入れ!

今月から貸棚Plusという、雑貨も販売できる棚にさせてもらい、クリスマスフェアで出品したアイテムと書籍とを並べることに。年末年始の間はメンテに来れなかったんだけど、その間に棚音文庫さんが入れ替えておいてくださったので、溢れ分を引き上げてようと行ってみたら、棚2段分になっていてびっくり。たぶん、これは一時的な処置だと思うので、1段分は選択して持って帰らないと。

12月はクリスマス関係の本と雑貨以外はほぼ動かなかったので、並んでいる本はほぼニーズがない本だとは思う。ふうせんかずらに来る方にとって魅力的な本はなにか、魅力的な本があることをどうやってリーチするようにすればいいのか、また今月から新たな試行錯誤。

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Manabu Tatsumi