『チャルカの旅と雑貨と喫茶のはなし』/チャルカ

ならまちの『カウリ』で立ち読みして即決。

僕がハンガリーに旅したのはおととし。『放浪の天才数学者エルデシュ』を読んで以来、ハンガリーへの興味がずっと尾を引いていたから。インテルの創業者も、ルービックキューブの発明者も、そしてハンガリーの重い歴史。その旅行の際の切符とか、残しておいた品々を引っ張り出して写真撮ってみたけど、インスタントラーメンの袋とか、なんでオレこんなんなんだろうと情けなくなったりして。

カウリ』はならまち散策にとって絶妙にいい場所にあるのでつい立ち寄るんですが、映画祭ついでに立ち寄ったら、たまたま『チャルカの東欧雑貨市』というのをやってました。で、手に取った『チャルカの旅と雑貨と喫茶のはなし』、開いたページにお店の運営のことが書かれていたので、即決。買いました。

いちばん印象的だったのは、買い付け方。というか、「お気に入り箱」があって、商品として買い付けたのに売り出してないものがあるということとか、なるほど、買い付けというのはもちろん自分のアンテナで買うんだけど、完全に吟味するのではなく、可能性を信じてごっそり買い付けるんだな、というところ。

  • 創業のお二人は、当初は別にお仕事をお持ちだったこと。これはメソッドとして揺らがない鉄則。
  • やりたいことをやり続けるために、何を手ばなし、何に特化するか、その判断と実行。
  • 「本を出す」というメソッド。
  • 東欧を選ぶ、というのは、もちろんフィーリングに合致し、好きだということが大前提で、なおかつ、ビジネス上の戦略性も感じられる。
  • ウェブ上の蚤の市の発想。これは目から鱗。ロングテールなんか目じゃないと思う。

僕自身、自分の仕事のこれからに悩むところもあり、いろんな仕事のディティールを見聞しようとしてるんですが、この本は、お店を始めたいという人にも役に立つし、僕みたいな動機でも有用ないい本だと思います。

店舗、行ったことないのでさっそく行ってみたいと思います。

チャルカの旅と雑貨と喫茶のはなし
チャルカの旅と雑貨と喫茶のはなし チャルカ

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