大和から伊勢参りライド 132.8km

どこでも行ける、きっと行ける。
200km走破する自信が完全についた、そんな伊勢行でした。 

あわよくば200km走ろう、そう目論んで考えた行先が、三重・伊勢志摩方面。大王崎まで走ると200km。50km以上走れるチャンスが月に2回あるかないか、で2年間ロードバイクを続けてきたくらいの僕の実力にとって、過去の経験を踏まえるとこれはかなりのベストコースで、

  • 後半に登りが来ない。100km以降はほぼ平坦。
  • 100kmまでは信号のほとんどない道で、ペースを保ちやすい。
  • 100km以降、松坂・伊勢・鳥羽・志摩・大王崎と、小刻みにマイルストーンがある。
  • 帰りが近鉄で帰れるので、交通費が安くすむし早い。

しかも天気も願ってもない秋晴れ。もし、200km走るとするとどう考えても10時間+休憩1時間かかる。賢島からの最終が19時過ぎなので、2時間余裕を見て朝6時出発でいいのですが、更に余裕を見て5:30出発。前日から朝早く起きて、睡眠サイクルを少しずらす念の入れよう。

コースはこんな感じ:

高低差はこんな感じ:

春日山を越えて柳生に至る斜度5%・5kmと、伊賀上津から青山高原までの4%・7kmが、ホビーライダーの僕にとってのヤマ。

走るにあたって、経験上肝に銘じたのは:

  • 青山高原を10時(4時間30分)までに下り切る。
  • 最初の100kmを11時30分(6時間)で走り切る。
  • 休憩は5分以内に留める。
  • 携帯カメラで撮影したりチェックインしたりは出来るだけ手早く済ませる。

特に信号同様、携帯カメラの操作は意外と時間を食うもので、1時間に1回、5分食うと、6時間で30分も走ってないことになる。それ以外にも休憩をする訳だから、出来るだけ手際よく済ませるように気を付ける。

 

まずは大極殿。6時前。朝焼けが綺麗で一枚。

 

最初の関門、369号を登り切ったあたり。

 

柳生焼、知りませんでした。「柳生焼窯元井倉」。隣に喫茶店も併設されてて格好良かったので一枚。さすがに朝7時は開いてませんでした。


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月ヶ瀬に入り、名張川沿いを走ります。月ヶ瀬は梅の名所ですが、柳生からの道中、ときおり金木犀が香り、早朝の冷えた空気と相俟って爽やかに走れます。オートバイのツーリングの方もたくさん見かけました。びっくりしたのは、道路脇のちょっとした休憩所のようなところに、猪が寝ていたこと!!引き返して写真撮ろうかと思いましたが起こして追いかけられたら大変なのでやめました。


高校三年間を過ごした土地のローカル線。

 

8:45頃、伊賀上津手前のふるさと市場のようなところで休憩。手前の斜度8~10%の短めの登りを終えて一息。東大寺前を越えてからここまで、コンビニはひとつもありません。自販機もほとんど見なかった気がします。

ここから青山高原越えが始まるので、9時まで休んで補給食食べようとしたら、市場の人が車止めのチェーンを開けにきて中に入れてくれました。

「どっから来たの?」「どこまで行くん?」「まあ中に入って食べてもろたらええさかい」ありがとうおじさん、と思いつつ、この体のおじさんを「おじさん」と思ってるのは、たぶんオレがこの辺で過ごした中高校生の頃から変わってないよな、あの当時もこんな感じの人を「おじさん」と思い、それはたぶん40代だよな、この方はどう考えても50代ではない、ということはたぶん、オレとそんなに年は違わない、けれどオレはあの頃から20歳も年を取っている。そんなことを思いながら、青山高原に挑みました。

 

途中でなんどかイヤになりそうでしたが、回し続けることが出来、無事登頂。そして一気に下る!この下りは相当楽しいです。キツいコーナリングはないし、交通量も多くないし。

登りは、柳生越えの時に気付いたことがあり、右手はブラケット、左手はアップバーにすると、すごく楽になる。 それに気づいて、青山高原の登りでも、きつくなったらときどきハンドルの位置をそうしてました。体が歪んでいるのか、ペダリングがなってないのか、足の長さの違いのせいなのか、いずれにしても困ったときに楽にできるポジションを知っておくと良いと思いました。

青山高原を下り切ったところでファミマ発見。9:45くらいで、起きてから時間は経ってるもののそんなに空腹感はなかったのですが、冷たい飲み物で水分補給を続けてるので胃が少し冷えた感じがして、温かいものを取った方がよさそうだと感じて、ミニどん兵衛を調達。駐車場の車輪止めに座って5分待とうとしたら、ガタイのいいおじさんが「これから登るんですか?」と声をかけてくれました。

「いや、向こうから登っておりてきたとこなんです」おじさんは何でも昔体操をやってたそうで、短時間で最大出力を出すトレーニングと、自転車とは違うんやろなあ、でも登りは出力要るやろしなあ、みたいな談義で盛り上がりました。トレーニング談義で盛り上がりながらどん兵衛で胃を温め、思わぬ形で15分休憩を取り、登りの疲れを癒して再出発。

 

今回のツーリングのベストルートを挙げるならば、近鉄大三駅近くから入る県道661号線、雲出川沿いのこの道を挙げたいと思います。亀ヶ広と言われるこのあたりは桜の名所だそうですが、枝だけの桜並木の足元に居並ぶ鮮やかな曼珠沙華。川土手らしく素直に平坦で、見通しもよく、どこまでもどこまでもこのまま足を伸ばしていきそうになる、至極のルートでした。ここを走りにもう一度行きたいと思っています。


松崎浦町の、三渡大橋のたもとで100km越えの休憩。目標としていた11:30に100km越えができ、途中で十分休憩も取れていたので余力もあり、大王崎を目指せるかな?と思っていたところ。

100km越えでちゃんとした昼食を取ろうと思ってたのですが意外にコンビニがない。いわゆるファーストフードもない。ようやく見つけたミニストップで糖分を取ろうとアイスクリームを食べ、取りあえず松阪には寄らずに伊勢に着こうと23号を走り始めた僕に最初の試練が!


パンク!右に曲がれば松阪駅近辺、という交差点を越えて2,3kmの養川交差点で後輪がパンク。調べてみたら、長さ5mmにも満たない太いホチキスの針のような針金が見事に刺さってました。写真がそれ(右上のは輪ゴムです)。交換を済ませ、側にあった自販機でリアルゴールドを飲んで再び走り始めた僕にすぐさま二つ目の試練が!

ガーミンがバッテリーロスト!!

最近、バッテリーが持たないので、ルートガイドとか極力させないように走ってたんですが、これから伊勢によったり鳥羽によったりと思ってたところでまさかのバッテリーロスト。国道を走ってると、出てくる案内が車向けなので意外と曲がるところが判らなかったりで、ここにきて結構テンションが落ちる。

ともかく、伊勢までは20km少しだし、そして、久居からこっち、平地ということもあって不思議なくらい足はよく出るんだけど、心臓も別に苦しくはないんだけど、痛みとまでは言わないけど微妙な違和感もあったりして、これは今日はこのくらいで切り上げろということかと思い、伊勢神宮はお参りして、伊勢うどんは食べようと気を取り直し、さっそく曲がるところが判り辛く、路地に入ると途端によく判らず、ケータイを使いながら伊勢市駅前の開けたところを目指そうと走った僕の眼に飛び込んできたのは・・・

 

 「伊勢まつり」で歩行者天国になっている大きな道路でした!

その道路の先で踊りを踊りながら進む着物姿の女性の列を見、なんだろうあれはと近づいて写真を撮っていたら脇のおじさんに「兄ちゃんは大学生か?」と恐ろしい間違われ方をし、そうこうしているうちに気持ちは外宮・内宮参りをしておかげ横丁回って帰ろうと言う気持ちになり、伊勢うどんを食べて家路についたのでした。

 

僕を大学生と間違えたおじさん(笑)

 

自転車は神社に入ってはいけないともちろん知ってますので、外宮も内宮も敷地の外から覗かせてもらいました。伊勢うどんはやっぱりおいしかったです。

200kmを走るための残りの課題は、ずっと課題として判ってはいることですが、

  • 体力的に問題なくても、100kmを越えるとどうしても飽きてくる。5,6時間同じことをしているので。
  • なので、より早く走るためには、平地の速度を上げる必要がある。できるだけ信号のないルートで、巡航を上げる。

この二つを頭において、近いうちに200kmにトライしたいと思います!