独走会 200809 伊勢 128.5km/1,072m elev.gain

"アナタは私のほんのイチブしか知らない"
("イチブトゼンブ"/B'z)

全行程楽しかった!! 125kmは当分走っていない距離なので(一口に100kmオーバーと言っても、100kmと125kmでは雲泥の差、1kmと26kmだとぜんぜん違うと思うのに100kmと125kmだと100kmオーバーで纏めてしまうところが怖さ)少し不安があって、駄目だと思ったら無理せず切り上げようと心づもりしていたし、家族にもそう約束。帰りは宇治山田15:30頃初の特急で輪行というプランで、自分の実力でもよほどのトラブルがない限り普通に走っていれば必ず間に合うタイムスケジュール。

 それでも30℃をゆうに超える真夏、ここ1年くらい何度か途中で絶不調になったり気持ちが切れたりしてDNF癖がついてたり、前日は気持ちが乗り切らなかった。でも振り返ってみると、伊賀上野を過ぎた60km過ぎ辺りで平地なのに急に回らなくなったりとか、松阪に出たあたりで周囲に水田しかない平地特有のお湯に浸かったような息苦しい暑さと単調さとか、ところどころ苦しかった記憶はあるものの、全体を通してみると無心で冷静に淡々とゴールに向かって走り続けられたという印象。いつものようにあと何km残っているのかとか、残りをどれくらいのペースで走らないとタイムスケジュールに遅れるとか、焦りや苛立ちもなく、ずっと平常心で走り続けられた。少し睡眠不足気味で、序盤はときどきふわっと眠気が来る、若干熱中症気味なのかっていうときもあったけれど、100kmくらい走って眠気も飛んだときにはお昼で暑さピークだったけれど体力に問題はなかった。とは言っても冷静に、危なくなる前に前に先手を打ってコンビニに入ったり。

 目的地を伊勢にしたのはもう一度伊勢に行きたかったからであって、神宮に参拝しようということも思って選んだのではないので、ついで参りがあまりよくないことだと知識として知っているので無事伊勢に到着できても神宮参拝は考えてなかった。でもついでだとは言え、そこに参ることは気持ちの現れであるし、普段からおろそかにしている人がたまたま近くに来たからの「ついで」は悪印象かもしれないけど、普段から大切にしている人が加えて「ついで」に寄るのは却って好ましいのではないか、ということも思い、まずまず習わしやしきたりの多い土地に生まれた僕は、そういう知識は踏まえつつ、その行為をする人の「本質」を大事にしようと常に思っている、だからそういう知識を知っていつつきちんと解釈して自分なりに行動すればよいと思ってきたのだけど、最近、そう思っていても知っているが故に行動できないことも少なくないと思うようになり、いっそそれならば知らずにいるようにしたほうがいいのでは、そこは少し他力本願的なスタンスに寄ったほうがいいのでは、と考えた瞬間があったりする。それはとても危険な第一歩だと頭でわかってはいるのだけど、すべてを知ることは到底できない以上、何を自分の「善」と位置づけて進んでいくのかはかなりしんどい課題として目の前に残る。全行程を微かには念頭に起きつつ努めて無心で走り続けた今回、ずっと考えていたのはこのことだった。 

過去、暑さのせいで途中長時間休憩が必要になった、15km程度登りが続く長野峠も、幾度となく「もういいや」と切り上げを選んだ松阪も、どこも淡々と走り抜けることができて楽しかった印象しかなくて、今回のライドは自分のやる気をすごく回復させた。これならだいたいのところだいたいのルートは走りきれる。日々の練習が如何に成果につながるかを一番実感したライドだった。

以下、箇条書き:

  • このルート、津に入ってから23号で伊勢を目指すのは、23号は交通量がかなり多いので怖いので避けたルートで、23号よりは車の危険度は低いとは思う。なので伊勢に行くルートとしてお勧めできるものの、スピードを取るならやっぱり23号のほうが良いと思う。
  • チェーンオイルが甘かった気がする。気をつけること。
  • 前回ライドでコンビニで見かけた「ポカリスエットアイススラリー」をアテにしてたのだけど、三重のコンビニでは軒並み見かけなかった。少し変わった商品は場所によってあるなしあるのであまりアテにしない。
  • 久しぶりにハンドルバーバッグを装着、距離が長いので取り出しやすいバッグが多いほうがよいと考えて、これは正解だった。結局、万一の際を思って都度買ったお菓子類は最後まで食べなかったものの、仕舞うところに困ることのない装備はストレスが減るので疲労も減る。
  • 全くの平地なのに全然回らないポイントがあって、あれが何故かわからない。
  • 100km5時間はちょっと切れなかったものの、トータル7時間は実力的にはそんなに悪くなかったと思う。
  • ライドの後半のプランニングがやっぱりちょっと甘い。とは言え、こんなにコンビニがなかった時代、ロングライドしていた人たちは補給は一体どうしてたんだろう?と思ったり。
  • もちろん疲れたものの、今回はライド中も終わってからも疲労感がほとんどない。ライド中も足が攣ったりもしなかった。補給に神経をかなり使ったのも功を奏したと思う。