独走会 201228 大戸川・信楽 114.3km/1,631m elev.gain

"これは一生の何分の一なのかなんて
よくできた腕時計で計るもんじゃない"
("RUN"/B'z)

2020年は、どれだけ平静を心がけても不安の浸潤から逃れられていなかった一年だった。父母の病気、言うまでもなくコロナ禍、それに伴う家族の状況とビジネス環境、己の置かれた立場、どんなに頑張っても、どんなに頑張れているつもりでも、振り返れば四六時中ささくれだっていた一年だった。そのささくれを宥めるものがこれだと思い定めても思い定めた途端倦んでいた。あるいは思い定めようとする時点で間違っていたのだと思う。低次元なところではロードバイクもその一つに違いなかった。

そしてこのライドから帰って1日経った30日からの、不安の極みのような日々を過ごした後なので、このライドの最中の気分はほとんど忘れている。時間の関係とコロナの関係で帰り輪行プランは避け、自走で100km以上走りたいということで、いつもの大津ルートで瀬田川まで出てそこから大戸川沿いに信楽まで、信楽から木津信楽線で帰ってくる、というコース、いつもの大津ルートは快調で疲れも全然感じなかったものの、大戸川沿いの登りで辛くはなかったものの足を削ってしまったらしく、信楽から木津信楽線の下りもろくに回せなかったという不甲斐ない感想が最初にかたまりとして出てくる。あの木津信楽線はほんとに回せなくてきつかったけど、それ以外のどのシーンも、最後の163の登りとかも、回らないなりに楽しいという気分を思い出すのでいいライドだったと思う。

大戸川沿いを走っている際、「朝宮」と書かれた標識と、その標識の直ぐ側から川側に此方側に向かって降りていく鳥居の連なりが気になったのだけれど、まずまず快調に走れているのと、その15分くらい前に休憩したばかりだったのとでそのまま通過のが気になってgoogleストリートビューで調べてみたら、そこは「九頭弁財天八大龍王」というかなりの珍しさの神社だった。相当の金運をもたらす神社のよう。それを知って「参ったらよかった」と悔やむのは、ついで参りより不埒な気もするし、「参ったらよかった」と素直に思うことが健全な振る舞いのようにも思うし、「今度参りに行こう」と思うことも浅ましいようにも根源的なようにも思う。不安に攻め込まれている中で、できる限りのことを突き詰めて考えるのは摩耗、たまにはそれすらも手を抜いたほうがいいかも知れない、手を抜くためにはその「退屈」と手を取り合うことが必要。過ぎたるは猶及ばざるが如し、効率化を極めるためには退屈とも共存が必要なのだ。いつかのロングライドで、「敵は退屈だった」と悟ったように。

以下、箇条書き:

  • ビンディングが甘くなっているので直す。
  • 距離は昔より伸びてはいるものの、今は70kmくらいで一旦完全に足が枯れる。ビワイチでは枯れなかったので、やっぱり登りに弱いということだと思う。
  • 朝9:30出発、これくらいの時間だと最初からやる気テンションで出れる。
  • ディープウィンタータイツでも足が冷える。足が冷えているのか足を使いすぎているのかの判断もできなかった。
  • 補給は1時間おきにしているけど、100km走るときはやっぱりお昼はちゃんと食べないといけないのかも。