アルバムエキスポニッポン@HEP HALL #albumexpo

実物の力と失くす力と想像力。

アフター奈良3仲間の今倉さんの紹介で、アルバムエキスポニッポンに行ってきました。人気の若手写真家浅田政志さんが東日本大震災の被災地を巡った記録を、藤本智士さんがプロデュース。被災地で出逢った人々の表情や言葉はもちろん、津波で流されたアルバムの復旧の過程やその様子、それにアルバム復旧を実際に遂行するにあたってのプロジェクトの体制や課題点なんかも紹介されてました。

会場にはプリンタが設置されてて、デジカメのデータを出力してアルバムを作成できるようになってたりして、もう一回行きたいなとほんとに思いました。

以下、いつも通り箇条書きで:

  • いちばん最初に思っていちばん強く思ったのは、経験にはどうしても勝れないのか?そんなことはないんじゃないかも?ということ。東日本大震災を被災した方の生きる力の凄さというのは、このアルバムエキスポでも十二分に知ることができる。とてつもない苦しみを味わってなお乗り越えていく力というのは、見習おうと思っても見習えない。真似できない。今の関西では、関西電力が節電要請をしたって、実際の生活上で、それをほんとに真摯に真面目に考えている(節電にするということばかりではなく、ほんとうに必要なのか等を考え抜くということ)人は数少ないと思う。それこそ、真摯に考えているようなことを口に出したらしらけられるような空気で、東日本との差はますます開いていく一方だと思う。だから、やはり経験に勝るものはなく、だからといって自然災害をわざと受けるというのもおかしな話で、ただ東日本との差が開いていくのをぼーっと見てるしかないのか、と思ったけど、想像力というのは本当に大きな武器になるなと思った。頭の中で考えるという意味ではなくて、想像力は大きな力になる。そういうふうに考えて想像力を使わなければならない。経験の力は重要だけれど、やろうとしては絶対にできない、しないですむならしないでおきたい自然災害のような出来事は、それに対する想像力をどれだけ働かせるかということは、経験の力と双璧を成せる可能性のある対象。
  • 溝口さんの話。情報学で世界を救うと実際に活動している20代後半の若者で、京大に入学して名前を言うと回りが「おお」となる、なぜかというと全国模試で何度も一位になってるからという凄い若者ですが、なにかひとつのメソッドに依って立てば、それはある種の暴力を受け入れることでもあって、その暴力を自覚して推進しているということなのかな、と思う。逆に僕は、これで世界を変えていくと思えるほどひとつのことを信じ切ることができないけど、ひとつのことを信じ切らないことで得られているスキルというのもまたあるように思った。
  • 毎年、チリ大地震で津波の被害にあった日は、防災訓練をしていたということを知った。
  • アルバムという実物は、津波で流されるという経験をして初めてあったほうがいいとその力を認められていると思う。時間が経てばまた忘れ去られるのか?仮にそうだとしても、僕は実物に拘っていきたい。