作文

「決まったことを、決まったとおり、キチンとやる」だけで生産性は3倍になるという。13分冊、計1994ページの店舗マニュアル(MUJIGRAM(ムジグラム))の秘密を公開した。

「ホウレンソウ」は、人の成長の芽を摘む
松井忠三・良品計画会長に聞く

「ホウ・レン・ソウ」というのは基本的にはピラミッド型組織のより上の階層が、より下層での活動の状況を逐一把握したいという「欲求」から来るもので、「ホウ・レン・ソウ」はビジネス上当然のことと下層の立場が思ってしまう背景は、不都合な事実はできれば隠しておきたいという「欲求」と、本来それは説明できなければいけないことだという「倫理観」と、上の立場からの監督がなければ怠けてしまうということを認めているところから来るのだと思う。だから、「ホウレンソウは人の成長の芽を摘む」というのは正しい指摘だと思う。「ホウレンソウ」と監督のセットでなければ怠けてしまうというのは自律性がないということで、そこには成長はない。成長のない社員の組織に成長はない。その仕組みを、下層の状況を逐一把握したいという上層部の「欲求」が助長してしまう。ホウレンソウによって下層の状況を逐一把握したいという「欲求」に負けてしまうのも、上層部の「怠惰」と言っていいような気もする。

最近、その「ホウレンソウ」にしても、これはまるで「作文」だな、という報告書がたくさんある。ビジネス上のレポートとは思えないような言葉づかいと感情丸出しの長文の羅列。まだできてもいないのに「素晴らしい経過で順調です」という自画自賛。とてつもないことをやっているという印象付け。本来、日報や週報や月報の類は、作文ではないと思う。あまりに内容のない2,3行の報告もどうかと思っては来たけど、無駄な作文もどうかと思う。