自分を実寸以上に大きく見せたくなりがちだけど見せる必要はないし、自分が成せないことを認める強さを身に付けていきたい。
これがそのルート:
宇多までの40kmは頗る快調、宇陀に入っての登りで少し足を切らしてしまったものの、その後吉野に向かってのひたすらくだりで回復、したのもつかの間、吉野川を渡った後のルートを間違え、「そのまま行ってもルートに戻れるだろう」と土手沿いの道を走っていたら、カーブとともに登りになっている先が行き止まり!慌ててブレーキをかけクリート外すも重心が外せてない側に掛かって転倒。そのときはなんともなかったのですが、帰ってから腰が痛いことに気づきました(笑)。
下市口で80kmちょっと。11:30くらいに到着。残り20kmを2時間30分で走ればいいので、いいペースなんですが、ここから先に斜度10%の山道が10km待ち構えています。標高1,100m、登り始めから約950mを登らないといけません。
転倒したこともあって、登るかどうか考えながら、ケータイで天気予報見たら午後から「雷雨」。「雷雨!?」こんないい天気なのに何言ってんの?これが甘かったです…。
いよいよ48号線の斜度10%地点に差し掛かったとき、いきなりタイヤがスリップ。その路面が最初の写真。路面がぬれていて、斜度がきついので、グリップできずに滑る。危険を感じて降りて押し、乾いたところに来ては乗る、の繰り返し。
そのうち、GARMINの高度計を見ても、標高650mくらいだし、出せてる速度も5km以下だし、いったいいつ登り切れるのか?という気分になってきます。冷静に考えて、この坂が10km続くことは分かっているのだから、時速5kmだと最低でも2時間かかる訳ですが、疲れ切ってる頭というのは、それをどこか受け止めないところがあって、「そんな訳ないやろう~」と思ってしまいます。1時間も歩けば登り切れるに決まってる。そんな風に思ってしまうのです。
しかし・・・斜度10%は引き返すのも大変。ブレーキは締めっぱなしで握力は鈍るし指は痛む、でも少しでも緩めると転がるようなスピードになってワインディングにすぐぶつかる、おまけに路面は鋭利な石だらけでかわしてもかわしてもその先には石、石、石。必ずはねてしまう。帰宅してタイヤみたら、結構な数の裂け目が出来てました。
それでもなんとか頑張って下ってきてたのですが、おおよそ下り切ったかな、というあたりで突然の豪雨。正に、正にバケツをひっくり返したような豪雨。幸い、建物のある地点まで下って来れてたので少し軒を借りて雨宿りできたけど、あれがまだくだりの山中だったと思うと怖いです。
軒を借りてたものの、路面がどんどん水で溢れてくるので、このまま待っていても止まなかったらいよいよ走れなくなる、と思い、豪雨を走るのは慣れたものなので走り出す。この時点で、とにかく最寄の下市口まで出て、そこから輪行を決める。雨の中を走るのはそれほど辛くはないですが、なにせ山の麓で寒い!寒さが辛かったです。
以下、自分の為に箇条書き:
- 斜度5%が分岐点ということがはっきりした。5%以下ならいつまでも登り続けられる。
- 28Tの効果を実感。確かに、まったく力を掛けなくても押し出されるように登る。
- 自分ができないことを、僻んではいけない。素直になる。
- サドルバックの位置は確実に調整が必要。後ろに座れなくなる。
- 70kmあたりを超えて足が疲労すると、クリートが外しにくくなる。
- 下りで稼ぐためには、下り始めから一気に加速する。
ずぶぬれになりながら、頭の中で歌い続けてたのはこれ:
自分のせいだと思えばいい
そして自分を変えればいい