ビブリオバトル#04 "BBBBQ"@奈良県立図書情報館 #bibliobattle

過去最高、約50名の集客しての奈良県立図書情報館ビブリオバトル!!

まず初めに、今回のビブリオバトルは初めて主催者側に回らせて頂いたとは言え、今回の浴衣企画・BBBBQ企画は図書情報館ビブリオバトルを発起した中津さんと図書情報館様で練り上げられてたもので、僕はそのプランをなぞって当日運営すればいい、という状況でした。なのでとても主催者とは言えません。新聞各社や朝日放送などに取り上げられるまでに発展させ、50名も集客する浴衣企画・BBBBQ企画を立案された、中津さんと図書情報館様の努力の賜物だと思います。

僕個人は反省点だらけなんですが、それをここで詳らかにするのはどうかと思うので、内容について、いつも通り関係者サイドとしてギリギリの線で:

  • 僕は純文学大好きなので、純文学がチャンプ本になったことは素直に嬉しい。
  • 一方で、実は純文学というのは実はチャンプ本を撮り易いのではないか?という気も今回した。理由は、票が入りやすいのは(ビブリオバトルに限らず何でも)”意外性”という要素が大きく働く、そして、実は世の中でいちばん読まれていなのが”純文学”で、誰にとっても意外でありやすいから。
  • これはもちろん、ビブリオバトルの本質は、"チャンプ本を獲るということではない"ということをわかっての話。
  • ビブリオバトルの主旨は、”読みたくなった本"であり、もうひとつ、"自分の知らなかった本に出会える"ということ。だから、純文学が取り上げられるのはよいことだと思う。
  • クオリティとクオンティティの問題。50名という人数は率直に言って限界値だと思う。これ以上増えることを想定するとしたら、運営ノウハウもまた違う種類のものが求められそう。
  • クオリティの問題に関しては、以前書いたことのある、「発表者よりも質問者の質が大事」というのは、結構間違ってなかったと思う。
  • 発表者が固定するのではなく、柔軟にほどよいバランスで新しい人も入って来られたりするのが理想。
  • だから、常連として固定の見込めるオーディエンス側の質問のクオリティが、ビブリオバトルの充実度を決めていくと思う。
  • 今回、「ビブリオバトルとは私はこう思う」という趣旨の質問を発言された方がいらっしゃったが、上記を踏まえて、僕はビブリオバトルのカラーというのは、本質を外していなければ、個々の開催場での個性としての「揺れ」「ブレ」があっていいと思う。確かにビブリオバトルは「プレゼンテーション技術」の追求的な性格もある。だから、大して思い入れもないし読んでもいない本を、5分の口八丁で読みたいと思わせる職人技というのももちろんアリだと思う。でも、本気でその本に入れ込んでいて推薦したい人や、フラットにテーマに沿った本を持ってきて、それを解説する人もいる。そういう、より「本のオススメ」側に振れたカラーを持つビブリオバトルがあってもいいと思うし、図書情報館のビブリオバトルは、個人的にはそちらのカラーを意識して続けていくのが、ますます盛り上がっていくことに繋がるように感じてる。
  • ビギナーズラックというと語弊があるけれど、「初陣であるがゆえの朴訥な熱感」「受け入れてもらいやすい感」は、票を取り易い傾向にあるというのは最近のビブリオバトルで関係者が感じているところ。それに対して、ベテランはベテランの力でそれに対抗できるようになれるか、が、「書評会」としてのビブリオバトルを発展させ、レベルを上げ、おもしろくすることに繋がると思う。
  • フィードバック。この次はフィードバックが重要。「次回来てもらえる」だけではなく、「今回来てもらったことに対するフィードバック」が。
まだまだ書評会としてのビブリオバトルをおもしろくすることができると思う。本好きにとってももっとおもしろくできるだろうし、本がそんなに好きじゃない人もなぜか惹きつけるような、そんな会にできると思う。