第149回 佐藤 卓(2010年11月29日放送)| これまでの放送 | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀

いま、『プロフェッショナル 仕事の流儀・選』で再放送観てるんだけど、『プロフェッショナル 仕事の流儀』の中でも、デザイナーという仕事をしている人の言葉の中でも、最も印象に残っているのがこの佐藤卓氏の放送。何がいちばん印象に残ったかと言うと、自分がイチオシだと思っている案を、イチオシだと判らないように、他の案とイーブンでお客様に提示して、そのイチオシ案が選ばれなかったシーンが出てくること。佐藤卓氏は、そこに全くこだわらず、「お客様が選んだ案を、更にもっともっと良くしていっちゃう」と言う。そして、依頼された以上の仕事をする、という。

お客様の意思を尊重するというのはポイントで、こちら側の想いの押し付けでは、いい結果を出し続けることができない。「戦略商品だから」「会社が売れというから」はもちろん重要だが、お客様に提示するときには常にそれ以上の何かが説明できなければならない。

一方で、お客様の要望を聞いてそれに答えるだけの仕事では、それもいい結果を出し続けることができない。そのバランスを、「依頼以上の仕事を」というもうひとつの軸で、担保しているのだと思う。