理解りあえない 人たちから遠ざかりたい

不朽の名作、『赤い河』。

"止まらない いつまでも このくやし涙
理解りあえない 人たちから遠ざかりたい"
(『赤い河』/B'z) 

B00005F5AY THE 7th BLUES
Kohshi Inaba B’z
BMGルームス 1994-03-02

by G-Tools

”救えない 引き裂かれた心を誰にも
逢ってみたい このボクを求める人に”
 (『赤い河』/B'z) 

この曲ほど、「わかりあえない人たちから遠ざかりたい」なんて言葉を、積極的な響きに聴かせてくれるものはないし、今後も出てこないと思う、僕に取っては。普通、「わかりあえない人たちから遠ざかりたい」なんて言い草は、許されるものではない。でもこの曲が言っている「遠ざかりたい」というのは、ほんとうにほんとうにほんとうに言葉を尽くし切ってもうこれ以上ないというところまでやったというある種の諦観、そして、やっぱり「遠ざかりたい」とは思ってなくて、なんとかしてわかりあって「このボクを求める人に」「逢ってみたい」という切実な想い。

僕は、何があってもこの思いが理解できない人とは本当の意味で友達にはなれないな、とずっと思ってきた。
そして、一度は判りあえたようでも、本当には判りあえてなかったんだなという辛さも知っていた。

この曲が、「遠ざかりたい」なんて言っているのにそれを積極的な響きに変えるのは、一にも二にもサビの世界観だ。

”FIND ME NOW 宇宙の果ての惑星で 悩むボクを
笑えよ 途絶えることのない命を震わせ
小さなヒトの苦しみもまた塵のよう
帰るよ 限られた自由を叫びまくろう 赤い河よ”
 (『赤い河』/B'z) 

泣けてくる。僕はできる側にいたい。できるヤツになりたい。誰かに縋って生きていくような輩にはならないし、そんな輩と近しくなりたくない。