zeppもそうだけど大阪城ホールだってもう見れるチャンスあるかどうかわからないから目一杯楽しみました!
今回、ひさびさにツアーの感想を書いているSNSとかブログとかを漁ってみて(なぜ漁らなくなったかと言えば、Googleで検索しても個人のサイトがまったく上がってこなくなったから。2000年代はほんと良かった)、たまたま、「ファンクラブ抽選で何度も何度も全滅食らうのに、当たる人は毎回当たっててこの不公平感がイヤでビーパを離れてた」と書いている方のブログを読んで、自分もそうなので気持ちがすごいわかるとともに、冒頭に書いた「大阪城ホールだって見れるチャンスもうないかもしれない」という思いに至ったのでした。
いろいろ漁りつつもセトリは周到に避けてて、日替わりパートも、曜日が同じだからSky Expoと同じ曲だろうと思ってたら3曲とも違ってマジびっくり。日替わり3曲は3曲とも大阪城ホール版が良かったのでこれはどうしても書きたい!こんなブログだれも見てないと思うので、といいつつ一応余白とって最後に書くことにしよう。
稲葉さんが今年還暦というのが度々触れられてて、自分も五十を超えているので何を言うかという感じですが、自分たちが二十代三十代のとき、団塊の世代たちは時代の激動を「しなやかに」生きている、という表現をよく見かけて、その称揚のされ方がどうにも胡散臭くて嫌いだったし今も嫌い。稲葉さんの歌詞にはあまり「しなやか」という言葉は出てこない気がする。そもそも稲葉さんは一度使った言葉を二度三度使わないけれど。あの「しなやか」という言葉の用法は、「上手に」という含意があり、しかもそれをポジティブに味付けされていて、それまでの自分が行ったことのマイナス面に無反省な感じが受け入れられなかった。今も受け入れられない。そういう、「旅の恥はかき捨て」的な生き方がおそらく富を最大化する生き方なのだろうけど、それは受け入れられないし、稲葉さんの歌詞もスタンスとしてのそういう「しなやか」とはかなり無縁に感じている。『ブラックホール』なんかはまさにそうだと思う。『NOW』もそう。けして過去をチャラにしない。思い悩むことを捨てたりしない。それでもって「答えなど探すなという」。痺れます。同時代にこんな偉大な先輩がいることを本当に感謝です。
さて日替わりについて!
このくらいで。
1発目『波』!聴こえた時点で、「もっと奥へ」で「キャーーー!」てなるだろうなって思ったら、意外とそうでもないように感じたのは、『touch』を聞いたのがZeppで小さかったからよくわかったってことなのか、大阪のオーディエンスは色気より熱さを求めてるから曲全体で盛り上がってたのか。『波』の世界観夢幻感がめっっちゃでてました。
2発目『正面衝突』!これほんと聴きたかったというかノリたかったんでイントロ聴こえて燃えました。摩擦係数の、妙!意外と妙!やるひと少なかったけどお構いなしw隣の女性が、始終手拍子も少なめ手挙げも少なめで、どういうモチベで来たんだろう?と不思議なんですがこの曲だけは間奏のゆーらゆーら振り付け含めて完璧にやってたので『正面衝突』が好きなのかも。
3発目『あの命この命』!これ、zeppの前、ツアー発表されたときから「聴きたいな」とぼんやり思ってたので聴けて感激。涙出そうになります。こういうどん詰まりのことを考え抜くスタンスが稲葉さんに心酔してしまうところなのです。
2回目のライブ。Sky Expoは初めての会場。奇しくもen-zeppと同じ空港近く。飛行機乗るわけではないけれど空港近くにいくって非日常感があってちょっと浮足立つ感じなのが楽しい。
B'zを考えたら、この規模の会場って、最高峰の席でも万々歳の広さ(狭さ)なんだけど、Zeppを体験した後では・・・。予定があって入場直前に会場についたけど、案外グッズも残っていたみたいで(これまた都合があって買わなかったけど)、なんとなく、まわりの雰囲気がテンション低いのでは・・・と思ってたら、やっぱり後方だったからか、ぐわーーーっていう熱はない感じ。けど、Zepp思い出してみたらまわりそんなに髪振り乱して盛り上がってた人がいっぱいだった訳ではなく、密集感というか狭さ感というか、そういう差かな、と気を取り直してテンションを上げる。
アリーナはアリーナらしいセトリで、en-zeppより30分くらい長かった、と思う。後半、ところどころ稲葉さん調子よくないのかな?と思うところがあったけど、とにかく『只者』の各曲が響き過ぎで。『DINOSAUR』くらいからの、同世代感、今を一緒に生きてる感がばんばん響いてきて。こんな先輩がいてくれていることが幸せで幸せで。同じように皆誰もが考えるわけではなくて、というかどちらかというとそう考えない人たちに囲まれるほうが断然多い人生で、どういうふうに生きていくかって毎日考えさせてくれる。
次回も楽しみ。
一生に1回しかないen-Zepp Day2、ってMCが、はっとするし、しんみりするし、奮い立たされる。
それはそうなんだけど、その手の言葉の先に思い起こしがちな暗さがないところが稲葉さんだなと思う。それはとても大切でとても当たり前のことなんだよと丁寧に杭を打たれるような。ぼそっと言ったこの一言を胸に大事に持って帰った人、いっぱいいたと思う。
しょっぱなから叫べる曲が多くて、Zeppでライブ観てる感にばっちりぴったり。Zeppで稲葉さん観るのはもちろん初めてで、他のバンドとかをZeppで観るときとおんなじ盛り上がり方。開演5分前くらいに後ろで「さあ始まったらもみくちゃになるよ〜」と言ってた人がいたけど、たぶんB'zファンそんなことしないよ〜と思ってたら案の定誰も前に押し進んだりしない、もちろんモッシュなんか起きない。それでも「ああZeppでライブ観てるんだなあ」って感慨に浸れる最高のセトリ。
6公演するって時点でファンなら誰しも気づいた通りだったけどそれだけじゃないところもあって、とにかくまた前に進む身の引き締めを頂いたって感じ。どんなに割を食っても、流されそうになっても、こんなもんでいいやって思いそうになっても、自分が信じるものを大事にやり続けていきましょうというエネルギーを貰えた。
空港の近くでライブをやるというのは、ホテルもあるしなるほどなーと今回初めて思った。松本さんの豊中ライブも行って思うけど、この規模で観られるならソロをやり続けてくれたらいいやって思うけど、B'z観たらやっぱりB'zいいなって思うねんな。
ツアーが終わっただけではない寂しさが忍び寄ってくる。
35周年当日の公演、初めて家族全員でLIVE-GYM参加できることが決まって以来ほんとうにずーっと楽しみにしていたので、当日はほんとに夢みたいな気分だった。ただ、雨が降ることは確実な予報で、当初は開演前の時間から降る予報だったので早めに会場に行くかどうかなかなか判断できず、結局長居には1時間前の16:30頃。意外とフードが混んでなかったので娘の好きな小籠包で小腹を満たす。
席はアリーナの、いちばん右端だけどかなり前のブロックで、娘の身長ではよく見えないだろうけど臨場感あっていい席。稲葉さん松本さんがステージの一番端に来てくれたとき真正面になるので否応なしに盛り上がる。
佐賀のときと同様に、松本さんが「できるだけ長く続けて行ければと思っています」と言ってくれてひとまずほっとしたのもつかの間、持つかなと思っていた天気がほんとに突然悪化、信じられない豪雨雷雨に。そのときはX(Twitter)とか見てなかったのでわからなかったんだけど線状降水帯が発生したとかで、避難を始めた頃には雨はあがる気配だったんだけど避難開始。19:30頃から避難で、20:30頃に避難から戻ってステージ再開。結局フルセットは聞けなかったけど、以降中止になるより全然良かった。避難の方法とか誘導とか事前に準備されていたと思われ、その計画性がさすがだなあと思った。
とは言え、やっぱりスタジアムツアーのフルセット聴けなかったのは残念なので、何気なくClub-Gymの直前販売見たら買えたので、急遽最終日に参戦。21日で今年のB'zが終わった、と思ってたところに突然舞い込んだ延長戦で、今まで経験したことのない日の流れになりなんとも言えない高揚感があった。デジタルチケット発券してみたらスタンドだったのでそれは残念ではあったけど、後ろの方のアリーナよりスタンドのほうが見やすくていい。
…と思っていたのだけど、21日に中断により聴けなかったので楽しみにしてた『YES YES YES』が、稲葉さんがアリーナの外周を回る演出があったんだと目撃して、あ〜あの日中断がなければ、稲葉さんが真横に来るのを家族に見せることができたんだ、と思うとすごくすごく残念な気持ちになった。見に来なけりゃ知らずにすんで、どこにもぶつけようのない後悔を抱かずに済んだのに、と思うほどだった。
稲葉さんはいつも通り丁寧で心暖まる言葉を投げかけてくれたし、松本さんは今日も「この先もできるだけ長く続けて行ければと思っています」と言ってくれた。けれど、HINOTORIのときのように、「See You Next Year」はなかった。流石にB'zも来年は休むのではないかなと思ったりする。続けると言ってくれてるし「また絶対会おうね」と言ってくれているけれど、物議を醸したJuiceでの荒天で中断されたライブの際のMC「今日のこの皆さんで絶対また会いたい」といったニュアンスの言葉(当時、これに対して「言わないほうがよかったと思うなあ」と書いているブログを読んでいて、あの頃は個々人の意見をブログで書くのが当たり前という、それは「良い時代」だと言っていいと思う)のように、実現可能性がだんだん減っていくのは間違いなくて、今度家族三人でいつLIVE-GYMにいけるんだろう、と思うと寂しくなる。いつか行けない日が来ることにも想いを馳せてしまう。
それでも、その寂しさを乗り越えていく力をB'zは分けてくれているように思う。どんなときにも丁寧に。自分たちの思い通りにならないことのほうが圧倒的に多いはずなのに、それをドライブしていく様を35年に渡って手本を示してくれている。年を取ることは寂しいことに違いはないけれど、年を取った以上はそこを乗り越えて少しでも自分も誰かのヒーローになるよう更に努力を積んでいかないといけない、そう思える力を分け与えてくれる今回のツアーでした。
心の何処かで「もうほんとに二度と観られないかも」と思ってたんだなと思った。
観られないということはなくて、去年もHighway Xツアーがあり、参加できてるんだけど、ふつうに声出しできる、ほんとにふつうのLIVE-GYMがもしかしたらもう観れる日が来ないかも、と、心の何処かで本気で思ってたんだな、と気づいたのは開始直後の音を聴いて少し涙が出たから。そして、35周年という節目で、お二人の年齢もあるし、今後はどうなるか…と漠然と思っているところに、松本さんが「これからも作品を出してツアーを続けていきたいと思っています」とMCしたときははっきり泣いてしまいました。
会場の大きさというよりも、どうしても少しでも早くライブに参加したくて片っ端から申し込み、この佐賀公演が取れたときは文字通り嬉しさで飛び上がった。2泊3日でひとりでライブに行くという、非日常のシチュエーションを楽しみにする気持ちと、家族は快く送り出してくれるけど自分一人だけ申し訳ないと思う気持ち、ひとりで電車に揺れるときの気持ち、せっかく来たのに疲れとかもあっていろいろ行動してみようとせず、その自分を詰るような気持ち、諸々ひっくるめて、若い頃はそういうずるずるする自分を自分で助長して駄目だ駄目だ言う割に放置してうっとりするような感じだったのが、今はほんとに不思議な配合で全部受け止めつつ感謝し大切なひとつの思い出にできるようになった。
セトリ自体は「ザ・Pleasure」という感じだった。ほんとに誰でも楽しめると思うし、どちらかというとマイルドな選曲・並びで、楽しく騒げる内容だった。アンコール後、深々と頭を下げるいつものお二人を見てもっかい涙が出てきた。佐賀まで行ってほんとによかった。ツアーは始まったばかり、体調に気をつけて最後の大阪まで無事終えられることを心から願っています。
UNIT大阪城ホールはもちろんB'z PartyでもClub-Gymでも申し込んだけど敢え無く落選で、B'z Partyからのニュースメールは追っていたので、マッチングシステムは発動しない、当日先着順がある、と知っていたけれど当日には頭になかった。もし覚えていたらトライしていたか?・・・あまりに確率が低そうなので頭になかった、のでそのif文はない気がする。
今回、B'zにしては珍しいチャレンジングなことをやったなあと思って、そこはとても誇らしい。B'zは音楽に関してはずっとチャレンジングだけど、世の中にメッセージを発信するということにおいては優等生的というか、あんまりリスクを取らないとずっと思ってきた。このタイミングで有観客ライブを企画し、しかもただでさえチケットが取れないといわれる中で城ホールで限定人数というのを敢行したのは凄いと思う。
その一方で、最初から「これはチケット取れないな~」と思って諦めている自分がいた。UNITEの配信リリースのニュースも、たぶんちょっと遅れで知ったと思う。5erasのフルセットブルーレイは買ったけど、なんというか、この流れで来られると、少し執着心が剥がれていくような予感もした。それだけ、ライブというのは大きなものだという再認識。
辛辣!一言で言えば「辛辣」。このEDM?ダンスミュージック?僕らくらいの世代ならかなり懐かしい感じのエレクトリック加減をイマ風にかっこよくなった曲にこの辛辣な歌詞を乗せる稲葉さん。アーティストももっと政治を語れよといつもB'zに思ってるんだけど実はB'zは案外政治的な歌詞も歌ってるんだけど、この『Maximum Huavo』は辛辣過ぎる!最初にタイトルの由来聞いたときは、音がダンスミュージック的だから、それと極になる感じで「男気」的なノリでつけたのかな、と思ったけど多分違った、これは「オレたちはタマ持ってるぜ!」って堂々と言ってる感じだね。
『Mujo Parade ~無情のパレード~』の”意味ない目標掲げ八百長/そいつに一票入れたのはオレ"とか"不満は垂れ流すけど/革命とかに興味ない"とか、"愛情は給料何ヶ月分?""ヒエラルキーの灯りの下で"とか。そしてその状況に「オドリマショオドリマショ」と、踊るしかない踊ることしかできないっていう無情な感じ!
もっと直接的に『Demolition Girl』は"忖度なんかないよ"とか出てくるし。『Violent Jungle』の"騒ぐ子どもにちょっと注意したら/短気な隣人は急に怒鳴り散らし"から始まる流れもなんというか救いがない。誰もがわかってるけど何もしない預言書みたいな趣がある。
でも最初全体一回聴いたときは「体が動くけどなんと救いのない雰囲気…」と思ったけどやっぱり「全部自分のせいだと思えばいい、そこから立ち向かっていけばいい」という稲葉節は健在で、繰り返し聴けば聴くほど勇気が湧いてくる。あんなに辛辣で「踊ることしかできない」って雰囲気漂わせてるのに立ち上がらせるのが『Maximum Huavo』の凄さだと思う。
インスタでも話題になった『IRODORI』も、なんだろうこの現状とのシンクロ感と思ったし、"どんな辛い試練もこの人生の彩"と説教臭い言葉がそのまま投げられるんじゃないところが受け取る側が受け入れられる言葉になって届いてくる素晴らしい曲、だけど個人的にはやっぱり『U』。これ一生聴いて生きていける。
そして稲葉さんの「親目線」の歌詞が逐一身に刺さる!今回そんな雰囲気が2曲もあってしみじみ聴き入る。発売前のもろもろの記事で、のれるダンスミュージック集的なイメージしか持ってなかったから、余計にこの「タマ持ってるぜ!」に感化されてしまう!
常にそのただ中で「今」を楽しもう、とまるで撃たれるようにその言葉の意味を理解した帰り道。
元旦に至るところで#Bz2019という謎の告知が行われ、もちろん2019年にLIVE-GYMが開催されることは2018年のLIVE-GYMの千秋楽での発表で知っていたのでツアースケジュールが把握できるな、と思ったのもつかの間その中に「三重」があったことで俄然テンションが上がった元旦(稲葉さんの初日MCの痛恨の重複をオマージュ)。学生時代を過ごした三重でのLIVE-GYMに参加したい、しかもかなり早い日程だし、おまけにアリーナーツアーだからキャパ10,000人くらいだろうし、絶対行きたい!!ということで有給取れること前提で第1希望を平日金曜で申し込み見事SS当選。GW明けくらいから来る日も来る日もこの日にだけは大事な予定が入らないように微調整に微調整を重ね続け無事計画有給取得。前回開催は11年前のACTION、だけどその時は落選で行けなかった三重県営サンアリーナへ。
遠方のライブに行くのは小旅行的で楽しいんだけど、今回一番困ったのは車。翌日の予定の都合上どうしてもその日に帰宅しなければならず、そうなると電車で向かうことができない。サンアリーナはあまり駐車場が潤沢でないという下調べはしてたので早く現地につかないといけないけどそうは言ってもどれくらい早く着くべきか、どれだけでも早く着くに越したことはないしそれ自体は苦にならないけどそんなに早く着いて一体現地で何をするというの…とかぐるぐる回り、ひとまず12:00くらいにつけばどうにかなるだろうと思ったらすでに正規の駐車場は満車!!参ったーあの徒歩20分とかいう臨時駐車場に停めないといけないのかーと思いながらなとなく同じ停められなかった車列についていったら近くに駐車場があって運よく停めることができた。会場まで5分ちょっと?これは本当に幸運。
独りで参加だしグッズはほとんど興味ないし(B'zさんすみません)、ひたすら車の中で予習したり仕事のメール見たりワンセグでTV見たりたまに会場まで歩いて行ってツアトラ見たりして気分転換したりして時間をつぶすこと5時間、いよいよ入場の列ができたので並ぶ。SSは1枚14,000円なのでさすがに(SSだけじゃないけど)自分も含めて年齢層が高い高い。そして引き換えたら出てきたリストバンドはアリーナ3列!3列目ってたぶん"CIRCLE OF ROCK"のとき以来じゃないかな。育ちの地で至近距離で観られるなんてどうしたって顔がにやける。
ライブ本編は、まあこんなサイト検索で絶対引っかからないと思うけど一応マナー上ネタバレ入れて、と:
---以下ネタバレあり---
こんなもんでいいか。
なかなか珍しいなーと思ったのはアルバムの曲ほぼやったことかな?やってないの"Da La Da Da"だけかな?これもネットで調べてみたら日違いで別の曲と入れ替わりみたいなので、基本全曲聴けるツアーってことに。これはやっぱり今回バンド一新してそのバンドで作ったアルバムだからっていうことが大きいのかな。年齢層のこと書いたけど、今回のアルバムはよくLED ZEPPELINのような、という形容がついているみたいだけど、確かに僕らが子どもの頃の「ロック」というテイストが素人目にもする。ワールドワイドでもGRETA VAN FLEETとか、こういうロックが潮流になりつつあるのかな、と思うんだけど、確かに最初聴いたとき妙にゆったりだな、と思いつつもノリー今でいうバイブス?-は悪くないし、心地よさがある。激しいのを避けてこういう音に行ってるのではない感じはすごく感じた。サイケデリックな感じもあって。それで思ったのはB'zはそういう、テイストを変えるということに関してはサポートメンバーを変えることで大胆に取り入れることができるし、それによって新しい学びを積極的に取れる稀有なバンドなんだなということ。最新の音楽をやるために何を取り込めばいいのか、というのはメンバーによって補強することができる訳で、『NEW LOVE』は見事に新生ロックバンドになっていた。
それにしても歌唱と演奏のダイナミックさとは裏腹に、なんで稲葉さんのMCはあんなに固かったんだろう(笑)。ぎこちないったらありゃしない。すごくしゃべりにくそうにしてた感がある。地方に行くとそうなのかなあ?でもソロのとき、神戸はめっちゃ喋りにくそうだったなあそういえば。単にその日の調子なのか?なんにせよ最後の「またいつか絶対会いましょう!」の一言がめちゃめちゃ重かった。まあたぶん来年はツアーはないと思う。そうすると再来年?再来年のツアーってどうなっているのか?今回アリーナツアーだったけど、どんなふうになっていくのか?全然想像も予想もできない。ただただ、今回の『NEW LOVE』の楽曲で繰り返し歌われるように、守りになんか入らない、いつでも常に全力疾走する、というスタンスだけが響く。
アンコール終わって規制退場ではないことに気づいてぞろぞろ会場を出て、車は運よく駐車場内で列になっておらず道路に出るのもスムーズで、渋滞もなく高速に乗れた。深夜に車を独りで走らせるというのはもうずいぶん久し振りのことで、非日常感でちょっと気分が高揚する面と、どのルートが一番早く帰れるのか、カーナビがさすルートが自分がよく知るルートと違ったりしてその判断とかで心細い気持ちになるのとで混乱するんだけど、家に帰るとこれも楽しい思い出記憶になるんだろうなあと思ったとき、ならば今その心細ささえも楽しもう、それが「今」を大切にすることなのだと急に思い至った。僕は何でも過去を懐かしみあれがよかったと浸ってしまうクセがある。でも心細くてもなんでも、やっている「今」を愉しまないといけない。それが『NEW LOVE』で感じたことでもあった。向こう見ずという訳じゃない。たわいない夢、今日もひとつだけかなえるのだ。
そして何か変わる
いつか何か変わる
(『Rain & Dreams』/B'z)
聴けば聴くほど、今の"IN THE LIFE"な感じ。
『WOLF』
いつどのタイミングで書かれた歌詞なのか推測してないけど(タイアップがあったのでそこから逆算してある程度推測できるはずだけど)、「嫌われることを恐れて なにかを成せると思うの?」というのが、メンバーチェンジと重なって非常に重い重い。この「嫌われることを恐れてなにかを成せると思うの?」というテーゼは他の曲にも出てきて、自分をしっかり持つことの重要性を思い知らされる。B'zはずっとそういうスタンスの歌詞だったはずだけど、『WOLF』のそれはひたすら重い重い。「友情なんかいいエサにされる」と、『Brotherhood』を下に引いたようなイメージが重なったりするのもあるかも。それでも頑張るのは大きな意味での「愛」があるから、なんだよね。
『デウス』
まあもう死ぬまでやりたいことやります、と大見得切ってる曲なんだけど、そこに放り込まれる「ちっぽけな存在こそが自由」。ガツーンと胸と頭をいきなり殴られるような衝撃。結果を追い求めすぎていて、どんなふうに生きるのか(=スタイル)を忘れてしまっていないか、というメッセージと、始めるのに遅いことなんてない、というメッセージと、「ちっぽけな存在こそが自由」。そしてこの曲に『デウス』とつけるフィーリング。爽やかな曲調でないと受け付けにくいくらい厳しいメッセージだと思う。