独走会 230817 くろんど池

静寂の必須性。

数年前から、予定日の2,3日前までは挑戦心が湧いているのに、日が近づくにつれ、挑戦心よりも不安心が勝ることが増えたが最近はそれがいよいよ酷くなった。実際に走ってみればそこまで辛くはないのだけど、前日に思い浮かべると近所の坂でさえ、苦しいイメージで浮かんでくる。そして、当日の朝は首尾よく予定通り早く起きれたとしてもどうしても気乗りがしなくなる。

それでも、当初予定していた距離より短い距離で済まそうと自分をだましだまし走り出す。なかなか走れていないから体力に不安があるのは事実だし、昔のブログを読んでも「もうロングライドはいいじゃないか」と思ったことは一度や二度ではないこともわかるのだけど、それでも、好きだと思っていることなのに理由をつけて遠ざかろうとする心の動きはある種の病気ではと少し自分が心配になる。

魂を安定し続けるためには喧騒を離れられる時間は決定論的に必要なのではないかと思う。常時賑やかさの下でないとやっていけない、パーティージャンキーみたいな人もいるのだろうが、そんな人も死ぬまでそれで行けたというのはあまり見聞きしない気がする。人が一定時間に浴び続けられるアテンションの限度はきっとあって、そのどうにもならないアテンションをどうにかしなければと創意工夫に魂を使い続ける日が続くうちに、好きなことさえ遠のけようとしてしまうのだろう。

いこま未来Labのプロジェクトマネジャーを務めるにあたって

いこま未来Labという、高校生が主役の実践型ワークショップのプロジェクトマネジャーに、お声がけ頂き務めることになりました。いこまち宣伝部に参加して10年、参加者から少し運営側に関わらせてもらえることになりました。とてもよい機会だと思ったので、こういった自治体が企画・運営する市民との協働活動について、私の思うことをまとめておこうと思います。

まず、今回のお話は、有償なのでお受けしました。もしこれが「無償のボランティア」だったら、お受けしたかどうかは未知数です。私はシビックテックの分野に関わりを持っているので、市民が行政に積極的に関わっていくことにはポジティブですが、行政が市民の力を無償で使おうとするのには相当ネガティブです。自分たちが住むところの事柄は自分ごとであると市民自身が思うことは全肯定ですが、それを行政側から拡声されるのは我慢がなりません。人の時間はタダではないのです。人のスキルはタダではないのです。現代の暮らしがもし暮らしにくくなっているというのであれば、それは無償で行う協力関係が減ったからよりも適切に対価を払うことが少なくなったからだと考えています。子どもたちの登校下校を見守ってくれている方々の親切にただ甘えているだけだから、暮らしにくくなっていくのだと思っています。昔はそれくらいのことはみんなタダでやったと言うのなら言う人が率先してやればいいのです。ここにはいわゆる「やりがい搾取」的な事柄への否定的感情も含まれています。「楽しいでしょ?だからタダでやろうよ?」と誘われるとき、その楽しさと引き換えに誘った側は利得を得ています。金銭的な利得なのか評判的な利得なのかは場合によると思いますが。

なので、普通のことかもしれないですが今回のお話は有償なのでお受けしました。これはお金を頂いてやっていることだというのを、明確に言っておきたいという気持ちがあります。どういうのが普通の人かわかりませんが私のような普通の人から見たら、こういう自治体がやるイベントごとに関わっている人ってお金もらってるのかなーもらってないのかなーと、なかなか確認し辛いことでぼんやりした疑問なんじゃないかと思います。そういう感覚があって、これは有償だということを明確に言おうとしました。私は普通のサラリーマンで、普通のサラリーマンでいこまち宣伝部に参加して以来、サラリーマンを続けながらできる範囲でいわゆる「市民活動」というものをやってきたという自負があります。世間では長らくともすれば企業勤めを凡庸なものと見做す風潮がありますが、そうは言っても企業がひとつもなくなれば社会は100%立ち行かなくなるのは自明で、サラリーマンをしながら市民活動ができるということはこれからの社会が実現できなければならないことだと思っています。そしてそのためには適切な対価を支払う意識を持った社会に脱皮しなければならないのです。

私は今回、いこま未来Labのプロジェクトマネジャーを有償だから引き受けました。ここに書いたのが、その理由とそれをここに書いた理由です。

独走会 230703 煮干し一直線

人と集まらなければ楽しさはないなどと決めつけられたくない。

人との出会いはとても大事で、人との交わりなしに生きてはいけないので、交流を軽視する気持ちは全然ないけれど、「楽しみというのは人の集まりがあってのものだ」というのは否定する。人間はひとりの状態と集団の状態の二種類があって、なのでどちらの状態にも楽しみと苦しみがある。どんなものでも両面があり存在する以上は表裏がある。ひとりの状態に楽しみのない人はたぶん人と集まった際の楽しみも十全に楽しめていないと思う。それはひとりの状態からの逸脱、逃走に近いのだと思う。ひとりで芯からオリジナルな何かを生み出せるというのは思い上がり以外の何物でもないけれど、集まることに依存する人たちも得てして何も生み出さない。

僕の楽しさは僕の中にある。それは人との関わりも含めて僕の中にある。

独走会 230521 doors yamazoe 61.40km/1,445m elev.gain

死ぬかと思った。

行先を決めず走り出して、往路のみ復路輪行もできる装備で行ったけど、なんとなく布目ダムで折り返しで自走で帰る、というお決まりのルートにしたものの、行きの大柳生あたりでひどい耳鳴りがしたり早々に苦しくなったり、やっぱりトレーニングしていないから走力が落ちているなと落胆しながら走ってた。doors yamazoeはオープンと書かれてた12:00よりちょっと早くついたものの、もうちょっと待ったとて開店する気配が全く感じられなかったので写真だけ撮って後に。

そこから水間まで2回も休憩取ったほど調子が上がらなかったけど、よく考えてみればロードバイクを始めた頃から10年が経ち、年齢的に伸びしろはもうないし(もともとのベースが低いのでトレーニングすれば人並みには持っていけるという意味で伸びしろはあるけど)、自分の年相応のライドを考えないといけない、と振り返って思った。熱中症とか、今まで幸いなったことがないけれど、自分の体力はよく考えないといけないとつくづく思った。

独走会 230414 つるカレー 30.39km/333m elev.gain

ちょっとカレーを食べに。

年に4回ある、平日の公休日。なんかしたいなんかしたいと思いながら計画も段取りもできなかったので、ちょっとカレーを食べにいくということで、日曜やってないのでなかなか行けなかったつるカレーに。

開店直後くらいに着いたのでお客さん誰もおらず、マスターに丁寧にしてもらいました。カレーは、どのサイトでもどのブログでも絶賛されている通り。あやめ池のプラーナで修行をされたということを知る流れでプラーナが閉店したこともしり、なおさらこのお店を応援したい気持ちに。店内のおしゃれさも、陳列されている本のチョイスも好みです。

流して走る、それだけで気分転換。ちょっと前に気分転換についてうだうだ考えていたのが可笑しくなります。

独走会 230212 ASTRALRAY COFFEE 25.23km/338m elev.gain

気分転換と目的地探し志向の衝突。

ロードバイクに乗りたいという気持ちはある。だけど、あまり長距離だとしんどいという思いが擡げる。かと言って近場だと「わざわざ?」という感じになる。それでも漕ぎ出そうとするためには、どこに行く?という目的が欲しくなる。目的もなくただ走って帰ってくるのではなぜ行けないのか?と堂々巡り。

いつもの逡巡にどうにか打ち勝って、思い定めた目的地はコーヒー。そうなると今度は「スタバ?わざわざ?」かと言って「そこ?そこじゃ近すぎない?」の往来を止めてくれたのがASTRALRAY COFFEE。ウェブニュースの記事を複数見かけて知ってたし、そうでなくても奈良市街に出る際に通りがかって「洒落てるな〜」と思ってたので一度行ってみよう!と。

新大宮なのでほんとに「ちょっと行って帰る」感覚で行けたし、お店はかっこよくてその実気楽な空気感で、ここで一杯飲んで折り返す、というのにもってこい。飲み終わってカップ返しにいったら「あら...喉乾いてたんですね」と、乾きに耐えかねてカフェを見つけて急いで一杯飲んだというふうに言われたんだけど、違うよ、このお店が目的地だったんだから。

独走会 230212 琥珀荘 33.79km/368m elev.gain

立ち位置を落ち着いて把握してみる。

ロードバイクを始めた当初は、帝塚山大の前の登りすら、あれがあるから奈良方面に行きたくないなと思うくらいだったのが、4年5年と経てあまり苦でなくなった。コロナ禍でインドアトレーニングを結構やった一昨年あたりは逆に実力があがったなと実感できたけれど、去年はあまり走らず、結果、奈良に行って帰ってくるくらいがちょうどいいなと思うように。

落ち着いて考えてみればロードバイクを始めて10年以上、40代はそれまで何も運動していなかった分伸びしろもあって、40代とは言えトレーニングを積めば積むだけ人並みに近づけるという思いがあったが、50歳になっている今、いつまでも無邪気に伸びしろを求めていけるのではないかもしれないという少し寂しい思いが去来する。それに抗うような「生涯現役!」的なスタンスは不快感があって、でもそれは「外向き」の匂いをそこに感じるからかも知れず、どのように生きていきたいのかというスタンスで「生涯現役」を志向するのは受け入れられるように思えた。

せっかく奈良まで出向いたら新しいお店を開拓するか、それともお気に入りをリピートするのか、毎度逡巡する身にとっては、あたりをつけた行ったことのないお店が臨時休業だったりなぜかオープンしなかったりするのも、今日はお気に入りをリピートしようという気持ちにさせてくれるものでありがたい。近距離ライドは不意の出来事でも時間を気にせずにいられるのがいちばん。琥珀荘はこの上なく居心地がよくてお気に入り。

共走会 220108 宝山寺 7.51km/263m elev.gain

弱くなった。

これまでライドはソロライド。それは、誰かと予定をあわせてライドするというのはなかなか難しいので、その楽しみを求めてしまうとなかなかできないことでフラストレーションが溜まるだろうという予測と、元来群れる・つるむのが苦手なので。群れるのが苦手というのは人が嫌いとか友達が要らないとかそういうことじゃない。ライドは楽しむものだから、本当はグループライドするのを「群れる」「つるむ」とは思ってない。子どもの頃から運動が苦手で嫌いで、ロードバイクもトレーニングしてもなかなか上達しないから、グループライドするにしても走れる人たちについていけない、だから走れる人たちについていけるように日々走りを積み重ねるという、「集団を楽しむためにはまず個々が自立し自律していないといけない」という自分の哲学を身体に行き渡らせる感覚で、ソロライドに拘ってきた。ライドにはパンクや転倒、ハンガーノック、その他様々なトラブルがつきまとう。それらのトラブルに自分自身で対処できないとグループで走ったときトラブル時迷惑をかけるし、トラブルに遭った同行者を手助けすることもできない。自立し、自律するために独りで走る。

その感覚が急速に変転していったのが2021年後半だった。まずライドしたいという思いが薄くなっていった。これはライドに限らず、いろんな「楽しみ」に対する湧き上がる何かが明らかに減少していた。年齢からくるものだというのは明らかだった。若い頃には何かに対する興味や好奇心や面白がる気持ちというのは、もっとちょっとしたことで湧いてきた。アドレナリンか何か知らないけれど、そういうものが減っているというはっきりとした感覚があった。ライドしようと準備していても、当日になると「なんかめんどうだな、やめようか」と、なる。

明らかに弱くなったのだと思う。弱くなった自分を認めることが成長だと考えているのではない。弱いと自覚することが強さなのだというよくある言い回しを使いたい訳でもない。自立し、自律する自分の哲学は変わらないけれど、「自立とは依存先を増やすこと」という熊谷晋一郎氏の言葉を、頭で理解するだけではなくて、腹の底からその言葉を希求するところまで来たのだと思う。安易に寄りかかることを良しとしないから独走を好んで、その自分を踏まえた上で、人から刺激をもらいたい、という意味で依存先を増やしたい、そのスタンスをとっても「甘え」にならない自信が持てるところまで来たのだと思う。

そして今回、以前ライドに誘って頂いたことのある塚本さんにお願いして、一緒に宝山寺までのクライムにお付き合い頂いた。塚本さんと走る、という予定が、朝起きた自分にライドのスイッチを入れてくれる。年末、3度も足をついてしまったので不安もあったけれど、塚本さんと声掛けながら無事完走。風のない冬晴れの八時台、宝山寺は朝日が綺麗に照らす絶好の時間帯。お勤めもこの時間帯にされていて、参拝も気持ちの良い清々しいものに。

感覚が変転していった2021年後半から、それと同時にいろんな人に出会いいろんな人を頼りいろんな人に再会しいろんな人に助けられることが本当に重なった。もちろん家族にも。幸運だ、ツイている、とも思うし、自分が人から刺激をもらいたい助けをほしいとオープンマインドになっていたからだとも思う。自分が最も大切にしているインテグリティを貫いたまま、このステップに来れたことを素直によかったと思う。塚本さんに心から感謝です。

己然日記 220105 街の本屋で本を売る

初棚手入れ!

今月から貸棚Plusという、雑貨も販売できる棚にさせてもらい、クリスマスフェアで出品したアイテムと書籍とを並べることに。年末年始の間はメンテに来れなかったんだけど、その間に棚音文庫さんが入れ替えておいてくださったので、溢れ分を引き上げてようと行ってみたら、棚2段分になっていてびっくり。たぶん、これは一時的な処置だと思うので、1段分は選択して持って帰らないと。

12月はクリスマス関係の本と雑貨以外はほぼ動かなかったので、並んでいる本はほぼニーズがない本だとは思う。ふうせんかずらに来る方にとって魅力的な本はなにか、魅力的な本があることをどうやってリーチするようにすればいいのか、また今月から新たな試行錯誤。

独走会 211128 暗峠 15.11km/500m elev.gain

"流れを変えてやろう"
("THE GAMBLER"/B'z)

思えば今日は出足からおかしかった。

玄関でシューズ履いてブーティ履いてメットを被ろうとしたときに、サングラスをリビングに忘れてきたことに気がついたり。

まず宝山寺まで、と登り始めたものの、まさかの3回も足をついてしまい、確かにこの1ヶ月強ローラーも全然乗ってなかったけどそこまで衰えるか...と「観光生駒」の脇でショックを受けながら何気に見たらリアがブレーキシューに当たってたり。そう言えば、アップの軽い登りのときにフォン、フォン、って言ってたな…なんで気が付かなかったのか…

暗峠登る気なくなってたのに、気づいてしまうと「登れるんじゃないか」となってしまうのは仕方ない。足をついてしまったのは心拍がしんどいというより勾配がきつくて踏み切れなかった、という感じ。

登りきって写真撮って、むしろ登るより難儀な下りを頑張って、さあ次は下調べしておいたラーメン屋へ…と168号を南下していたら突然「バキバキ」という大きな音とともにリアが何かを踏んだ感じ。「なんだ今の?」と思って振り返ると同時にリアに違和感。

「やられた…」

チューブレス乗車3回目にしてパンク。完全に裂けてた。

いちおうチューブ持ってはいるけど、完全に裂けてるのでたぶん無駄。と判断し、幸い駅近な場所だったので、念の為輪行袋も持っていたし、早々に撤収。

参ったーと思ったものの、まあそんなこともあるだろうし、怪我もせず駅近ですんなり帰れてよかった、と帰宅し着替えと片付けを済ませ、お昼を買いに行こうとインスタ見たらお気に入りのMother Beansの本日のカレーが今までタイミングあわなかった「豚バラとセロリのキーマカレー」!!ツイてる!!と家を出たら、たけまるホールでなんとお世話になってる植田ボスに声かけられる!忘年会の話とか、立ち話させてもらって、いざMother Beansについたら、ちょうどディカフェ切らしてたところにNAKAYAMA COFFEEのディカフェが!!

パンクの投稿とご覧になった塚本さんも「レスキューしましょうか?」とメッセージくださったり、ほんとに僕は恵まれてるなあと思ったし、パンクって出来事あったけど、それによってこんなにたくさんツイてることがあったし交流もできたし、よかったよかったと思った日曜だった。

恒例の箇条書き:

  • さすがに宝山寺まで登れなくなるほど衰えてはなかったようだけど、ちゃんとトレーニングしてた期間中は成果を実感できていなかったけど、やっぱりやっていることはやっているだけのことがあるのだと実感した。無駄ではない。
  • チューブレスのパンク対応、改めて調べておこう。インフレーターは買おうと思ってたけど、あんなふうに裂けたらどうしたらいいのかわからない。あれが電車走ってないところだったらどうしたか…
  • 左がクランクに擦る。どうもクリートを交換したときに位置をミスしてる。要調整。
  • 走ってない分、確実に体が弛んでる…練習プランを考える。朝は今はちょっとできないし…体が固くなってるので前傾もうまく取れない。ウェアもちょっとキツかった気がする。
  • 要交換が来そうなアイテム:輪行袋、ブーティ