ようやく『enⅡ』を観る、そして改めて目覚める

B004HA59MS Koshi Inaba LIVE 2010~en II~ [DVD]
稲葉浩志
VERMILLION RECORDS 2011-02-16

by G-Tools

ようやく観れました、enⅡ DVD!!

このライブだけは、ほんとに3回も行って良かったと心から思う。徳島、神戸、博多。余裕さえあれば、広島と千秋楽の名古屋にも行ければよかったけれど、ともかくこの3回行って本当に良かったと思う。DVDを観て、何か外部から刺激を受けないと、自分の魂の震えが起きたり、何かに立ち向かっていくエネルギーが湧かなかったり、そういうところに強いコンプレックスを持っていたんだけど、これは別に悪いことでもなんでもない、もし奮い立ちたかったら観ればいいんだ、それは決して依存している訳ではないんだと、そういう想いに初めて至った。

まず思い出すのは『透明人間』。ライブでこの曲が終わって、ほとんど放心している耳に、「稲葉さん素敵ね~」「うっとりするね~」と、こともあろうにこの曲を聴いた後にいってる女性がいて、何を言ってるの?と詰め寄りたいくらいの憤りにかられたことを思い出す。

今改めて観て、やっぱりいちばん好きなのは『今宵キミト』になるなあ。『赤い糸』も凄く好きなんだけど、『今宵キミト』の、何もかもまじりあってる具合は何とも形容しがたい魅力。「音もなくろうそくが燃え尽きるよ」という終わり方も、切なくていい。どうしても届かない言葉というのが、ある。

稲葉さんのストイック加減というのは、どんなに時間がかかっても真面目にやるしか道の開けない僕の人生を、凄く励ましてくれたと感謝してて、それなのにここ数年は取り巻く環境の唱える言い分-効率性こそ命、手際よく稼ぐことに何の問題がある?というのに流され、というよりは進んで身を供して、それに染まってきた結果、自分が口で言ってるほど努力をしていないことに気付かされた。今改めて、自分の「努力バカ」さ加減を、切り開き直そうと思う。