街の本屋で本を買う - 2020/12/12 ブックスタジオ大阪店『ザリガニの鳴くところ 』/ディーリア・オーエンズ 『100分de名著 ディスタンクシオン』/NHK出版

久々の梅田で、かつ1時間くらい時間があったのでじっくり物色。
飽きるくらい書いてるけど、ネット書店とリアル書店のいちばんの違いは「自分のアンテナでは絶対引っかからなかった本に出会えるかどうか」に尽きると思ってて、ネット書店のレコメンドなんてどこまでいってもほんとに高が知れてます。確かに興味を惹く(興味の「ある」ではない)書名が並ぶけれど、出会いたい本というのはそうじゃない、とすごく思う。VR書店とかあったらいいんじゃないかな。
久しぶりに歩き回って改めて再確認したのは文芸棚のやせ細り。棚数も少ないけど、そこに並ぶ書籍の種類もなんだか似ている。それこそ売れ筋解析でこんな本書きましょう、と作家に至るところで勧められている、みたいな。もちろん逆で、書店側が売れ筋解析で陳列しているんでしょうけど。

そんな中でも何冊か迷った中、「2019年アメリカでいちばん売れた本」と帯にあるくらいなのに全くアンテナにかかってなかった『ザリガニの鳴くところ』を選択。すでに読み終わっているので感想も書くと、これは男女差別に対する意識がますます高まっている今正に読んでよかったと思う。自分たちの置かれている立ち位置が、どんな都合で作られた物語を正義と仮構しているのか、というのにより自覚的になれると思う。

もう一冊はブルデュー。まさか100分de名著が、いや100分de名著は今までもハヴェルとか結構剛速球を投げてくるけど、ブルデューを取り上げるなんてなんと素敵な。