こんなときに、こんなときだから、こんなときでも LOSTAGE五味さんの「自主」の話 #jbnsgt3k #lostage

こんなときになんなんですが、去年からLOSTAGEというバンドをしっかり聴くようになって、大好きなんです。

五味兄弟が奈良出身で、なんだかよくわかんないけど、声とか、顔とか、メロディとか歌詞とか、ものすごいシンパシーを感じる訳です。 

この画像は、前後の状況がよくわかんないんですが、調べてもいないんですが、とにかく2010/10/2の4:00AMに仙台駅前で、ゲリラ的に演奏して撮影したもののようです。「あしたタワレコでライブ」みたいなこと言ってるのが聞こえるので、インストアライブ前に、レコード会社の人と企んで、撮影したもんじゃないかなと思います。アップしているアカウントがflakerecordsオフィシャルのようなので。

五味さんは、今、仙台を思い出してるんだろうか?

なんで今LOSTAGEかというと、『自分の仕事』を考える3日間以来、「仕事」「働く」ということについて、一介のサラリーマンのスタンスで考え込み続けている僕にとって、とても、というか、あまりにも僕の考えをトレースして書いてもらったかのような、そんなエントリーを五味さんのブログで読むことができたから。

”最近のできごと、これから" - LOSTAGE 五味岳久の日記

エントリがある訳だからくどくどとここでサマリしたりするつもりは全然なくて、でも五味さんの「やり方」というか「進め方」というか、その律儀でバカ丁寧なやり方加減というのは、ほんとに共感するし、手を抜きそうになる自分の強い戒めになる。まとめるつもりはないと言いながら雑把に言っちゃうと「次のリリースは自主でやる。どうなるかはわからない。」ということを言ってて、引用すると、

自分達でやることでどれくらいの予算が必要で、どれくらいの労力、人手が必要で、それがどのくらい大変な事なのか、思い知りたいわけです。

「リリース」というフローを、最初から最後まで全部体験したい、と言ってる訳です。これは僕たちサラリーマンにとっても永遠の命題で、「スペシャリトがいいのかジェネラリストがいいのか」とか、「経営者は自社の業務プロセスに精通しているべきか、しかしそれでは外部から経営のプロを招聘できない」とか、「だから経営のプロは短期間で業務プロセスを把握できるような明晰でスピーディーな頭脳を持たなければならない」とか、「所詮そんなもの机上のもので本質に触れない」とか、いろんな議論が日々巻き起こってる訳です。でも僕は、やっぱり「経験」していないと、どこかで「歪み」を引き起こしているものだと思います。数字は大事ですが、数字で計れないものがちゃんとあることをわかって行動していないと、結局、その「計れない」失敗さえも、数字の暴力でごまかしていこうとするのが企業というものだと思うんです。

話が若干それてしまったけど、五味さんの、この「筋の通ったバカっぷり」が僕は本当に大好きで、もちろん音楽も大好きで。そして、この「自主で出す」ということについて、ちゃんと「お金」のことについてもエントリで触れているところもたまらなく好きです。僕は、「仕事」「働く」というのは、なんとしても、自分で食っていけていて初めてそれを「仕事」と呼んでいい、と思ってて、LOSTAGEがバンド活動を「仕事」と呼ぶかどうかは別ですが、創作系の人の感覚として時々出会うような、タニマチやパトロン(なんてどぎつい明言はしないけど、言ってしまえばそういうこと。スポンサーね、要は)がどこかにいて、自分の創作が生み出す収益とは無関係に、生活が保障され安定してなければ、安心していいクリエイションができないよ」みたいな、そういうのは断じて仕事じゃない、と思う訳です。それはそれで、「趣味として創作してる人」と名乗ってもらえばよい。それが産業であれ創作であれ、誰かにとって何かの「価値」を生み出すところに意味があって、その対価でもって生活を成り立たせてる人じゃなければ、僕は同じ「働く人間」としては認められない。そりゃいろんな問題はある、やりたいことが今の日本ではもうほとんど対価を貰えないようなことであったり、だけれども、やっぱり、自分の活動と関係ないところで、自分の生活が保障されることを、「働く」という状態とは言えないと思う。そういうコンテクストの中で、五味さんのこのエントリはかっこよすぎる、と思う訳です。

五味さんの最新のエントリは地震に関することで、「ああなるほど」と思うところがあるし、このエントリで触れている事柄に対するその筋の通り方も、ほんとに共感できて好きでたまらないんですが、あらぬ誤解をする人もいそうなので、ここでは引用したりはしません。とにかくシンパシーなのです。

2 responses
明日から新しい仕事が始まるという時に、読めてよかったです。
動画も五味さんのブログも見ました。
シンパシー、私なりに理解しましたよ。
どうもありがとうございました!
このバカ正直なカンジがたまらないですよね。
五味さん、とてつもなくかっこいいし。笑顔がいいですよね。
なんかね、不器用というより、「自分がそうしたいから、している、周りとか、時代とか、それはそういうもんだから仕方ないだろ」という姿勢が、一緒なんです。