街の本屋で本を買う - 2020/07/17 蔦屋書店 周南市立徳山駅前図書館『くもをさがす 』/西加奈子

再会してしまったので。

先週、近所の啓林堂を物色してたら、『無人島のふたり』と本著が並んでいて、山本文緒氏が亡くなっていたことも知らず自分のアンテナの鈍り具合にしばし呆然とし、この2冊は読まねばならないと思ったものの現在手をかけている本があるためいったん我慢したのだけど、法事で帰省した山口の帰りの新幹線に乗るまでの時間つぶしでいつも入る蔦屋書店で本著に再会し、これは買わねばなるまいと購入。

この蔦屋書店、いろいろと物議があるみたいだし、いろんな意見もあるようだけど、私は施設としては人がいつもいてるし賑わいをつくるという観点でいいものができたと思っています。徳山駅前図書館ができるまでの徳山駅の寂しくなる一方加減は大変なものだったし、徳山駅前図書館ができて以来、いつ行ってもたくさん人がいます。もし蔦屋書店が信じられない安価であの場所を市から借り受けられているのだとして、蔦屋書店ではない何かが賑わいをあそこに作れるのならそれを呼べばいいと思います。

ともあれ、本著と『無人島のふたり』を並べて陳列した近所の啓林堂は素晴らしいので、敬意を持って『無人島のふたり』はあそこで買おうと思います。

街の本屋で本を買う - 2020/04/13 啓林堂書店奈良店『街とその不確かな壁 』/村上春樹

商用で奈良市街に出たその足で。

本だけではなくて、買い物をどこでするのかは年々鋭敏になってくる。昔は「お買い物は地元商店街で!」などというスローガンに対し、こちらの好奇心や新奇を求める心に向き合う努力も払わないで何を甘えたことを、ネットや大型店で買うほうが便利で楽しいに決まってるじゃないか、的な考えをかなり本気で抱いていたものの、年々変わってきているのは地元が衰退するからとかいう郷土愛的な動機だけではなく、実際にネットや大型店での買い物が「楽しくない」までは言わないものの、地元や実店舗で買い物することの「楽しさ」が、今までの楽しさ以外にも生まれ始めているから、というのは綺麗事のようで実際そうでもない。

街の本屋で本を買う - 2023/02/18 奈良 蔦屋書店『IN/SECTS vol.13 NEW 'BOOK SHOP' CULTURE 』/LLCインセクツ

 みやこのあと・地図部のあと、次の予定に微妙に時間があったので、ふらっと奈良蔦屋書店に。コンベンションセンターの駐車場って1時間以内なら無料なんだ?刻印見る限り停めてから30分は経ってたし。

 これが2021年6月の本なので、もう2年近く前。コロナ禍1年くらいの状況で、もう世の中こういう感じで永遠に行くのか、いやいやいつかまた以前のようになるよ、のせめぎあいの心境の頃合いだった印象。本屋さんで生きていくのは相当難しいというのはコロナに入る前からずっと言われていたことだけど、いま時点では更にそれが進んでいて、そんななか2年前の状況を客観的に読めるのは意味がある。それだけではなくて、「全行程を知って仕事をする」ことの良し悪しや、対人関係の解像度をあげるという意識も培われる。本好きとしては忸怩たる思いがあるし、貸棚やってて思うに任せないところもあってなおモヤモヤする。

 次の予定で学園前に行って啓林堂ふらふらしていたらこれを見つけた。

 思わず買ってしまいそうになる、うまいところをやっぱり突いてくるなあと感嘆。vol.1は2021年に出ているみたいで、IN/SECTS vol.13と同じタイミング。置かれている状況を読んで、その時どういったものが売れるかを把握して、それにそったプロダクトを出してくるという意味で優れたマーケターだと思うし、先日、「この10年くらい、日本の作家の小説にあんまりアンテナがたたなくなって、そう言えば村上春樹もあんまり読まなくなったなと思ったら、『色彩を持たない多崎つくると...』が出たのが2013年ですね」という会話をしたのを思い出した。実際にはその後に村上春樹作品としては『騎士団長殺し』があってちゃんと読んではいるんだけど。

己然日記 220105 街の本屋で本を売る

初棚手入れ!

今月から貸棚Plusという、雑貨も販売できる棚にさせてもらい、クリスマスフェアで出品したアイテムと書籍とを並べることに。年末年始の間はメンテに来れなかったんだけど、その間に棚音文庫さんが入れ替えておいてくださったので、溢れ分を引き上げてようと行ってみたら、棚2段分になっていてびっくり。たぶん、これは一時的な処置だと思うので、1段分は選択して持って帰らないと。

12月はクリスマス関係の本と雑貨以外はほぼ動かなかったので、並んでいる本はほぼニーズがない本だとは思う。ふうせんかずらに来る方にとって魅力的な本はなにか、魅力的な本があることをどうやってリーチするようにすればいいのか、また今月から新たな試行錯誤。

己然日記 210917 街の本屋で本を売る

だいたい、買って頂けそうな本は一通り買って頂いた感じなので、棚を動かしに。この先2週間ほど、女性の時代というイシューの中心に奈良がいそうなので、そこにカウンターするような2冊を。それと、富本憲吉・西岡常一・辻村史朗は奈良の3名工というテーマ持って集めた本だったので、その説明ポップを置けてなかったので配置。すきっとが天理教関連の出版というのは知らなかったがそう言われてみれば親父がよろず相談所病院に入院した際、待合室で見た気がする。

己然日記 210904 街の本屋で本を売る

初めての店番。テーブルを使って販売してよい、ということだったので読書グッズを準備したのだけど、この日はとにかく人が通らない!入店したお客様が都合8組、14,5人くらいだったと思うけど、4時間で店の前を通ったのはせいぜいその3倍くらいだったんじゃないかというくらい人が通らない。逆に、それくらいの入店だったのに6冊くらい売れたのが凄いと思う。

だいたい、店番のときの販売の空気というか流れというのは掴めたので、次回はそこを改善してトライしたい。棚ももうちょっと動かしたい。今、並べている本の中でも一組、コンセプトを説明できていないのがあるので、次は準備して行く。

己然日記 210903 街の本屋で本を売る

2nd stageサービスの案内が来たので、嬉々として申し込む。もし期間が終わって、次の方が決まってなかったら申し込ませてもらおうかなと思っていたので、まさか公に延長サービスが現れるとは思っておらず、3ヶ月延長ということで年内いっぱい、月一回は店番する感じ。2週間のフェアができたりもするので、いい案がないか考えてみようと思う。

己然日記 210901 街の本屋で本を売る

ワクチン2回め接種。これから2週間経って効果が現れるということだけどひとまず対応が終わったという安堵感はある。9/4の店番に向けていろいろと。もう一回、店番してもいいかなと思ったり。売れなくても積極的に関わる、楽しんで関わる、というふうにしたい。結構、正確に考えていることを表せるようになっている。

己然日記 210829 街の本屋で本を売る

補充したものの、あれからは売れていない。ロードバイク系を下げて、一般的な本を増やしたので売れていないのは少し意外。絵本もあれから売れないので、結構魅力的なのはすでに出てしまったということなのかも知れない。今週末のイベントを済ませた後、棚をどうリデザインするか考えよう。一気にドカンとカラーを変えてしまうのもいいかも知れない。

己然日記 210825 街の本屋で本を売る

棚の補充に。今回は自分が「奈良の3名工」と思っている西岡常一・富本憲吉・辻村史郎の3人に関する書籍を並べるのがメイン。その説明文をちゃんとスタンドできるように、プラスティック製のカードスタンドをダイソーで買っていったのに、それを車から持っていくのを忘れてできずじまい。また今度行く時間を作って準備しよう。誰もいないだろうと思っていったら棚音文庫さんがいらっしゃった。週末のイベントに合わせてBGMを博多っぽいのにしてましたとか面白かった。これもアクションしてないとお知り合いになれなかったこと。