B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 STARS 9/21 & 9/24 ヤンマースタジアム長居

ツアーが終わっただけではない寂しさが忍び寄ってくる。

35周年当日の公演、初めて家族全員でLIVE-GYM参加できることが決まって以来ほんとうにずーっと楽しみにしていたので、当日はほんとに夢みたいな気分だった。ただ、雨が降ることは確実な予報で、当初は開演前の時間から降る予報だったので早めに会場に行くかどうかなかなか判断できず、結局長居には1時間前の16:30頃。意外とフードが混んでなかったので娘の好きな小籠包で小腹を満たす。

席はアリーナの、いちばん右端だけどかなり前のブロックで、娘の身長ではよく見えないだろうけど臨場感あっていい席。稲葉さん松本さんがステージの一番端に来てくれたとき真正面になるので否応なしに盛り上がる。

佐賀のときと同様に、松本さんが「できるだけ長く続けて行ければと思っています」と言ってくれてひとまずほっとしたのもつかの間、持つかなと思っていた天気がほんとに突然悪化、信じられない豪雨雷雨に。そのときはX(Twitter)とか見てなかったのでわからなかったんだけど線状降水帯が発生したとかで、避難を始めた頃には雨はあがる気配だったんだけど避難開始。19:30頃から避難で、20:30頃に避難から戻ってステージ再開。結局フルセットは聞けなかったけど、以降中止になるより全然良かった。避難の方法とか誘導とか事前に準備されていたと思われ、その計画性がさすがだなあと思った。

とは言え、やっぱりスタジアムツアーのフルセット聴けなかったのは残念なので、何気なくClub-Gymの直前販売見たら買えたので、急遽最終日に参戦。21日で今年のB'zが終わった、と思ってたところに突然舞い込んだ延長戦で、今まで経験したことのない日の流れになりなんとも言えない高揚感があった。デジタルチケット発券してみたらスタンドだったのでそれは残念ではあったけど、後ろの方のアリーナよりスタンドのほうが見やすくていい。

…と思っていたのだけど、21日に中断により聴けなかったので楽しみにしてた『YES YES YES』が、稲葉さんがアリーナの外周を回る演出があったんだと目撃して、あ〜あの日中断がなければ、稲葉さんが真横に来るのを家族に見せることができたんだ、と思うとすごくすごく残念な気持ちになった。見に来なけりゃ知らずにすんで、どこにもぶつけようのない後悔を抱かずに済んだのに、と思うほどだった。

稲葉さんはいつも通り丁寧で心暖まる言葉を投げかけてくれたし、松本さんは今日も「この先もできるだけ長く続けて行ければと思っています」と言ってくれた。けれど、HINOTORIのときのように、「See You Next Year」はなかった。流石にB'zも来年は休むのではないかなと思ったりする。続けると言ってくれてるし「また絶対会おうね」と言ってくれているけれど、物議を醸したJuiceでの荒天で中断されたライブの際のMC「今日のこの皆さんで絶対また会いたい」といったニュアンスの言葉(当時、これに対して「言わないほうがよかったと思うなあ」と書いているブログを読んでいて、あの頃は個々人の意見をブログで書くのが当たり前という、それは「良い時代」だと言っていいと思う)のように、実現可能性がだんだん減っていくのは間違いなくて、今度家族三人でいつLIVE-GYMにいけるんだろう、と思うと寂しくなる。いつか行けない日が来ることにも想いを馳せてしまう。

それでも、その寂しさを乗り越えていく力をB'zは分けてくれているように思う。どんなときにも丁寧に。自分たちの思い通りにならないことのほうが圧倒的に多いはずなのに、それをドライブしていく様を35年に渡って手本を示してくれている。年を取ることは寂しいことに違いはないけれど、年を取った以上はそこを乗り越えて少しでも自分も誰かのヒーローになるよう更に努力を積んでいかないといけない、そう思える力を分け与えてくれる今回のツアーでした。

独走会 230817 くろんど池

静寂の必須性。

数年前から、予定日の2,3日前までは挑戦心が湧いているのに、日が近づくにつれ、挑戦心よりも不安心が勝ることが増えたが最近はそれがいよいよ酷くなった。実際に走ってみればそこまで辛くはないのだけど、前日に思い浮かべると近所の坂でさえ、苦しいイメージで浮かんでくる。そして、当日の朝は首尾よく予定通り早く起きれたとしてもどうしても気乗りがしなくなる。

それでも、当初予定していた距離より短い距離で済まそうと自分をだましだまし走り出す。なかなか走れていないから体力に不安があるのは事実だし、昔のブログを読んでも「もうロングライドはいいじゃないか」と思ったことは一度や二度ではないこともわかるのだけど、それでも、好きだと思っていることなのに理由をつけて遠ざかろうとする心の動きはある種の病気ではと少し自分が心配になる。

魂を安定し続けるためには喧騒を離れられる時間は決定論的に必要なのではないかと思う。常時賑やかさの下でないとやっていけない、パーティージャンキーみたいな人もいるのだろうが、そんな人も死ぬまでそれで行けたというのはあまり見聞きしない気がする。人が一定時間に浴び続けられるアテンションの限度はきっとあって、そのどうにもならないアテンションをどうにかしなければと創意工夫に魂を使い続ける日が続くうちに、好きなことさえ遠のけようとしてしまうのだろう。

街の本屋で本を買う - 2020/08/12 旭屋書店 イオンモール奈良登美ヶ丘店『カモナマイハウス 』/重松清 『R・E・S・P・E・C・T』/ブレイディみかこ

子どもの興味を更に伸ばすためには何といってもタイミングが大切。

娘が学校だか塾だかの国語のテストで出た物語が面白かったらしく、物語全体を読みたいからその本を買ってほしいと妻にねだってきたと聞いて、誰の本?と問うたら重松清、との答え。重松清とは我が子ながらいいセンスをしてると感嘆。年長か小1かのときに、棚音文庫さんとこで買って帰った『きみの町で』を引っ張り出して、これも重松清だったんやで、とか話が弾む。

そんな中、妻が旧友との集いに出かけたので娘と一日過ごすことになり、用事のあったイオンモールで本屋に入ったらいの一番に目に飛び込んだのが『カモナマイハウス』。帯を見ると、この作者らしい、時宜を捉えたテーマで娘でなくても読みたくなる。近くにあった、新刊案内で見て気になっていた『R・E・S・P・E・C・T』との相乗効果で2冊とも購入。娘が読書好きになっていってくれると共通の趣味になって嬉しいので、興味を持った文章にはとことん付き合うようにしよう。

第3期いこま未来Lab Day2

Day2はゴールがチーム分けということで、PMが3人いるので前提は3チームだけど、どういうふうに分かれるのか、どういうふうに分けていくのか、わかれるテーマがちゃんと出てくるのか、これはオープニングで藤本さんが「白川さんから”どうやるんですか、だいじょうぶなんですか”と繰り返し聞かれたけど”だいじょうぶです”って(笑)」と触れられて、白川さんが聞く気持ちはものすごくよく分かりました。どうしても従来の仕事というものは予見性を暗黙に必要とされていると思っていて、「こうしたらこうなる」式のフローが欲しいと思ってしまうところがあります。それはでもスタートアップでもベンチャーでも、融資側は相手企業にいつも求めることではないかと思うので、一概に「イノベーションには予見性は不要」と言う向きには軽い反発もありますが、いずれにしても藤本さんのチーム分けへのファシリテーションはさすがという他ありませんでした。これまでのご経験によって可能になっているのは間違いないのですが、ひとつだけエッセンスを吸収したいとしたら、やはり短時間で参加者自身に本質に向かわせていくスキルです。自分自身の本質の見極め力はもちろんですがそれを提示するのはファシリテーションではなくて、参加者にもその自分のスキルを短時間で転移していくようなやり方、あれは安直なリーディングの追随を許さない素晴らしいスキルだと感じました。

高校生の発想力に今回も驚かされたのですが、一方で「自分はできることを先に考えてその枠内で考えていました」という方もいて、その自分自身のウチにあるフレームに気づく能力を持っているのにも驚きました。自分の担当するチームは、確か多分、グループ分けのなかで一番後発で出来たチームなので、チームメンバーも何をどんなふうに思っているのか、近しいようなバラバラなような、割と白紙に近いところがあるような気もしているので、PMの役割も重大だなと思いますが高校生たちの自主性が存分に発揮できるように繊細にやりたいと思います。

第3期いこま未来Lab Day1

高校生がこういったワークショップにこんなに大勢参加するんだというのにストレートに感動しました。それぞれの高校生の発言も言葉がしっかりしていて、自分の思いや考えを丁寧な言葉で伝えるという習慣があるのを見て取ることができました。そしてプロジェクトマネジャーとして自分に何ができるのか、まだ蒙昧としています。他のプロジェクトマネジャーのお二人に比べて、はっきりとした特徴のある人間ではないので不安は拭えません。

プロジェクトマネジャーとしての自己紹介をしたのですが、それに対する高校生が「ITって難しいと思ってる」という感想があって、現在の高校生にとってもITというのは身近ではないという現実に直面して消沈しました。現在の子どもたちは我々の頃より格段にデジタルネイティブだと思っていたから。もうひとつ、「キーボードよりもフリックのほうが早く打てます」という感想があって、この感想で更に詳しく話したかったのだけど時間が押していたので控えたのですが、これが「キーボードのあるデバイスであるPCを使うのがスマホを使うより高度だというふうな圧力をかけてくるおじさん世代や風潮への反論」的なものなのか、私が「30年前の大型コンピュータより今のスマホのほうが処理能力が高い」と話したことに関連づけたものなのかわからなかったのですが、スマホを使いこなせれば問題ないという意見にはきちんとカウンターしておきたかったところです。今、ネット上で展開されている幅広く使われているサービスで、スマホオンリーで開発できているサービスはおそらくひとつもないはずです。つまり、テクノロジーで何かを生み出すサイドなのか、テクノロジーを消費するだけのサイドなのか、ITを使いこなすというのはどういうことなのか、そこをもう1段考えてもらう手助けをしたかったところです。

最後の振り返りで、生駒市地域コミュニティ推進課の赤松さんが、「高校生といっても子供扱いはしてはいけない、ひとりの意見として接していかないといけないと思いました」と仰っていてすごく心を打たれました。自分が何をサポートできるのかまだ全然見通せませんが、自分の頭にある経験や知識や「こうであるべき」を尺度にするのではなく、高校生たちの会話や議論や活動を前面にするように心がけたいと思いました。

街の本屋で本を買う - 2020/07/17 蔦屋書店 周南市立徳山駅前図書館『くもをさがす 』/西加奈子

再会してしまったので。

先週、近所の啓林堂を物色してたら、『無人島のふたり』と本著が並んでいて、山本文緒氏が亡くなっていたことも知らず自分のアンテナの鈍り具合にしばし呆然とし、この2冊は読まねばならないと思ったものの現在手をかけている本があるためいったん我慢したのだけど、法事で帰省した山口の帰りの新幹線に乗るまでの時間つぶしでいつも入る蔦屋書店で本著に再会し、これは買わねばなるまいと購入。

この蔦屋書店、いろいろと物議があるみたいだし、いろんな意見もあるようだけど、私は施設としては人がいつもいてるし賑わいをつくるという観点でいいものができたと思っています。徳山駅前図書館ができるまでの徳山駅の寂しくなる一方加減は大変なものだったし、徳山駅前図書館ができて以来、いつ行ってもたくさん人がいます。もし蔦屋書店が信じられない安価であの場所を市から借り受けられているのだとして、蔦屋書店ではない何かが賑わいをあそこに作れるのならそれを呼べばいいと思います。

ともあれ、本著と『無人島のふたり』を並べて陳列した近所の啓林堂は素晴らしいので、敬意を持って『無人島のふたり』はあそこで買おうと思います。

いこま未来Labのプロジェクトマネジャーを務めるにあたって

いこま未来Labという、高校生が主役の実践型ワークショップのプロジェクトマネジャーに、お声がけ頂き務めることになりました。いこまち宣伝部に参加して10年、参加者から少し運営側に関わらせてもらえることになりました。とてもよい機会だと思ったので、こういった自治体が企画・運営する市民との協働活動について、私の思うことをまとめておこうと思います。

まず、今回のお話は、有償なのでお受けしました。もしこれが「無償のボランティア」だったら、お受けしたかどうかは未知数です。私はシビックテックの分野に関わりを持っているので、市民が行政に積極的に関わっていくことにはポジティブですが、行政が市民の力を無償で使おうとするのには相当ネガティブです。自分たちが住むところの事柄は自分ごとであると市民自身が思うことは全肯定ですが、それを行政側から拡声されるのは我慢がなりません。人の時間はタダではないのです。人のスキルはタダではないのです。現代の暮らしがもし暮らしにくくなっているというのであれば、それは無償で行う協力関係が減ったからよりも適切に対価を払うことが少なくなったからだと考えています。子どもたちの登校下校を見守ってくれている方々の親切にただ甘えているだけだから、暮らしにくくなっていくのだと思っています。昔はそれくらいのことはみんなタダでやったと言うのなら言う人が率先してやればいいのです。ここにはいわゆる「やりがい搾取」的な事柄への否定的感情も含まれています。「楽しいでしょ?だからタダでやろうよ?」と誘われるとき、その楽しさと引き換えに誘った側は利得を得ています。金銭的な利得なのか評判的な利得なのかは場合によると思いますが。

なので、普通のことかもしれないですが今回のお話は有償なのでお受けしました。これはお金を頂いてやっていることだというのを、明確に言っておきたいという気持ちがあります。どういうのが普通の人かわかりませんが私のような普通の人から見たら、こういう自治体がやるイベントごとに関わっている人ってお金もらってるのかなーもらってないのかなーと、なかなか確認し辛いことでぼんやりした疑問なんじゃないかと思います。そういう感覚があって、これは有償だということを明確に言おうとしました。私は普通のサラリーマンで、普通のサラリーマンでいこまち宣伝部に参加して以来、サラリーマンを続けながらできる範囲でいわゆる「市民活動」というものをやってきたという自負があります。世間では長らくともすれば企業勤めを凡庸なものと見做す風潮がありますが、そうは言っても企業がひとつもなくなれば社会は100%立ち行かなくなるのは自明で、サラリーマンをしながら市民活動ができるということはこれからの社会が実現できなければならないことだと思っています。そしてそのためには適切な対価を支払う意識を持った社会に脱皮しなければならないのです。

私は今回、いこま未来Labのプロジェクトマネジャーを有償だから引き受けました。ここに書いたのが、その理由とそれをここに書いた理由です。

独走会 230703 煮干し一直線

人と集まらなければ楽しさはないなどと決めつけられたくない。

人との出会いはとても大事で、人との交わりなしに生きてはいけないので、交流を軽視する気持ちは全然ないけれど、「楽しみというのは人の集まりがあってのものだ」というのは否定する。人間はひとりの状態と集団の状態の二種類があって、なのでどちらの状態にも楽しみと苦しみがある。どんなものでも両面があり存在する以上は表裏がある。ひとりの状態に楽しみのない人はたぶん人と集まった際の楽しみも十全に楽しめていないと思う。それはひとりの状態からの逸脱、逃走に近いのだと思う。ひとりで芯からオリジナルな何かを生み出せるというのは思い上がり以外の何物でもないけれど、集まることに依存する人たちも得てして何も生み出さない。

僕の楽しさは僕の中にある。それは人との関わりも含めて僕の中にある。

独走会 230521 doors yamazoe 61.40km/1,445m elev.gain

死ぬかと思った。

行先を決めず走り出して、往路のみ復路輪行もできる装備で行ったけど、なんとなく布目ダムで折り返しで自走で帰る、というお決まりのルートにしたものの、行きの大柳生あたりでひどい耳鳴りがしたり早々に苦しくなったり、やっぱりトレーニングしていないから走力が落ちているなと落胆しながら走ってた。doors yamazoeはオープンと書かれてた12:00よりちょっと早くついたものの、もうちょっと待ったとて開店する気配が全く感じられなかったので写真だけ撮って後に。

そこから水間まで2回も休憩取ったほど調子が上がらなかったけど、よく考えてみればロードバイクを始めた頃から10年が経ち、年齢的に伸びしろはもうないし(もともとのベースが低いのでトレーニングすれば人並みには持っていけるという意味で伸びしろはあるけど)、自分の年相応のライドを考えないといけない、と振り返って思った。熱中症とか、今まで幸いなったことがないけれど、自分の体力はよく考えないといけないとつくづく思った。

B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 STARS 6/18 SAGAアリーナ

心の何処かで「もうほんとに二度と観られないかも」と思ってたんだなと思った。

観られないということはなくて、去年もHighway Xツアーがあり、参加できてるんだけど、ふつうに声出しできる、ほんとにふつうのLIVE-GYMがもしかしたらもう観れる日が来ないかも、と、心の何処かで本気で思ってたんだな、と気づいたのは開始直後の音を聴いて少し涙が出たから。そして、35周年という節目で、お二人の年齢もあるし、今後はどうなるか…と漠然と思っているところに、松本さんが「これからも作品を出してツアーを続けていきたいと思っています」とMCしたときははっきり泣いてしまいました。

会場の大きさというよりも、どうしても少しでも早くライブに参加したくて片っ端から申し込み、この佐賀公演が取れたときは文字通り嬉しさで飛び上がった。2泊3日でひとりでライブに行くという、非日常のシチュエーションを楽しみにする気持ちと、家族は快く送り出してくれるけど自分一人だけ申し訳ないと思う気持ち、ひとりで電車に揺れるときの気持ち、せっかく来たのに疲れとかもあっていろいろ行動してみようとせず、その自分を詰るような気持ち、諸々ひっくるめて、若い頃はそういうずるずるする自分を自分で助長して駄目だ駄目だ言う割に放置してうっとりするような感じだったのが、今はほんとに不思議な配合で全部受け止めつつ感謝し大切なひとつの思い出にできるようになった。

セトリ自体は「ザ・Pleasure」という感じだった。ほんとに誰でも楽しめると思うし、どちらかというとマイルドな選曲・並びで、楽しく騒げる内容だった。アンコール後、深々と頭を下げるいつものお二人を見てもっかい涙が出てきた。佐賀まで行ってほんとによかった。ツアーは始まったばかり、体調に気をつけて最後の大阪まで無事終えられることを心から願っています。