Koshi Inaba LIVE 2024 〜en-Zepp〜 COMPLETE CUBE en-Zepp 6

en-Zepp1から順番に観ていて、感想を清書して順にアップしようと思っていたけどそういかない事情が突然。

4日前、無二の親友から不意に電話があり、大病を患ったと聞かされた。

親友とのやりとりで、彼の言葉が落ち着いているからこちらも落ち着いたり、

ネットを調べてはよくない情報に触れては胸が潰れたり、

そんな自分のことよりも、彼はもう今自分が観ているような、B'zや稲葉さんのライブは

はるかプライオリティ外になってしまうんだろうなという。

映像を観ながらもそういう思いがつきまとう。

私は自分が何を好きかということに、好きなものを表明することを常に躊躇ってきた。

自分の好きなものが、なにか未熟の証のように感じていたから。

読書も、いまやほとんどの大人は本を読まない。それが映画やストリーミングなら誰もが受け入れるし話題にもなる。

そして、B'zや稲葉さんの作品やライブに熱狂するというのも。

世間では、ゴルフをやるのが大人として高尚な趣味のように扱われ、私のような趣味は未熟な趣味だと思わされる。

そういうベースの感覚があり、とうとう親友も、自分と同じようにはこういったものを楽しいと思わなくなるかもしれない状況に。

もちろん彼には日常があって、一日中闘病しているわけではないから、

そうでなくても私が私の楽しみを楽しむことを彼が責めるわけはないのだけれど、

今はまだ整理がつかずそういうことを思いながらしかen-Zepp6は観れなかった。

Koshi Inaba LIVE 2024 〜en-Zepp〜 COMPLETE CUBE en-Zepp 1

熟考の末、Day1から順に観ていきます!

自分が参加したDay2から観るか、最初にSurviving en-Zeppを観るか、順番に観ていくか。いつ観れるのかという時間の問題があって、時間が取れたならまず観たいものから観るほうがいいのではないか、というタイパ思考も過ぎりましたが、流れを再現した観方をしたいという気持ちが勝りまして、順番に観ていくことにしました。

初日の高揚感、というのを感じようとしてしまうくらい、初日に行きたかったなあと思いつつ、それ言い出したら全部行きたかったなあと思ってしまうのでそこは収まる。

マグマはそれこそリリースされたとき擦り切れるくらいという例えがぴったりなくらい聴きまくってたので、ソロの1stというだけではない思い入れがあって、B'zの歌詞とはちょっと違う稲葉さんの思考に初めて触れて電撃を受けて未だに身体に残っているような。

『冷血』の「お尻も汚したままで」とか、『眠れないのは誰のせい』の「腐りはじめのやな臭いをぷんぷんまきちらしはじめてる」とか。

やっぱりこれを生で聴けたのは羨ましいなあ!とやっぱり湧き上がっちゃう。

『灼熱の人』、割とよく聴いているつもりだけどLIVE版で聴くと湧き上がるエネルギーが、それこそマグマがより大きく。年をとっても、エネルギーを立ち上げるというのは大切だなと改めて。

マグマだけでなく、ソロ曲通して特に愛している曲のひとつ『愛なき道』。これは一回ではなくて、全枚観たらもっかい観たい。というか何回でも観たい。

と思うのはたぶんこれだけじゃないくらい出てくるんだろうな。

これは大変なLIVE版買っちゃったなw

Koshi Inaba LIVE 2024 en-zepp COMPLETE CUBE

今年一番の贅沢。

稲葉さんの誕生日に届いた、COMPLETE CUBE!!

届いた当日に、アンパッキングする気になれず😎

enⅣ同様、ドキュメンタリーにいちばん興味があるんだけど、enⅣと違ってen-zeppは全部の日にちセトリが違う訳で、どれからどう観るか悩む。

自分が参加したDay2から観るか。

それともまずドキュメンタリーを観るか。

Day1から順に観るか。

なんにせよ、アンパッキングしないと観れないけどね。
最低、今日一日は未開封で外観鑑賞です。

街の本屋で本を買う - 2025/09/13 啓林堂書店生駒店『イン・ザ・メガチャーチ』/朝井リョウ 『100分de名著 フッサール ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』

物語が神話化するというループ。

物語が求められているとかストーリーが大事とか言うとき、なぜそう言っているのかなと訝しんでしまうことが数年前から増えた気がする。子供の頃から生粋の物語好きだったので、世間がみんな物語が大事と言い出すのは喜ばしいはずなのに、その言われ方に安直なもの依存的なものを感じてしまうことが少なくなかった。

物語はどちらかと言うと、普通ではできないことや知り合えない人を体験するところが面白いのに、フィルター・バブルよろしく「あなたはあなたでよい」という肯定を補強するために物語が必要とされているような気がしていた。そういう、「物語が必要だ」という主張は、物語という存在を神格化ー言うなれば「神話」になってしまう危険がある。

そこに来て、本著の帯のこのセリフ。速攻買ってしまいました。当初の目的は、朱先生の100分de名著だったのですが、100分de名著棚でフッサールを見つけてしまい、フッサールのこの時代の状況は、相対主義が進んで、「正しさ」の基準の共通理解が崩壊している現代に近しいので、これまた興味を持ってしまって購入。

Blu-ray 『Koshi Inaba LIVE 2024 ~enⅣ~』

すばらしいドキュメンタリー!稲葉さんの凄さと普通さ(只者さ?)が凝縮されてて何回でも観れる。

昔はこういう映像作品は、「始まりから最後まで一気に観る」のが決まりのように考えていて、まとまった時間を取らないと観なかったんだけど、いつからか、どんな形であれできる限り速やかに観れるときに観ないと、というスタンスになり、このBlu-rayに関しては、リリース前のCM YouTubeで、参加したファイナルのアンコールの『正面衝突』が顛末から収められていることわかってたのでまずそこから観ました。あの、「え、やるの?」「最初だけちょっとでしょ?」みたいな、疑ってるような期待しているようなギャーギャーいう会場の雰囲気が観れてあのなんとも言えない極上の幸福感で心が満たされます。あー終わった、ありがとう稲葉さん、でも寂しいなあ⋯という思いを余韻ごと持ってっちゃった『正面衝突』。あれは最高の体験でした。

ドキュメンタリーで印象的なのは、「タダモノハタダタダハゲムノミ」Tシャツを配ってるくだりで、稲葉さんが「義務的じゃないんだから」「みんなを盛り上げようと思ってやってるんだから」みたいなことを笑いながら言ってたところ。自分も何かしたときにこういう言い回ししがちなんだけど、稲葉さんもするんだ〜と思い、内容は同じだけで言い回しとか声色とかで受け止められ方変わるのかなーと思ったところ。これ関連で、シェーンが2度ほど、稲葉さんがボスだから、というようなことをいうシーンがあったけど、自分がプロデュースしてるってことをちゃんと引き受けてちゃんとリードしていたんだという当たり前のことが見えたのも貴重でした。パフォーマーとしての稲葉さんしか見えてなかったので。

ドキュメンタリーの最後に、ソロを始めた頃を、「皆さんはB'zの稲葉がひとりで何ができるのか、という、引き算で考えられてたと思うんです、それはしょうがないことで」というコメントで表現してて、稲葉さんの状況理解と向き合い方の凄みを改めて実感しました。自分にはそういうふうに物事に対応していくような時間的余裕はないと思いつつ、一方で『トワニワカク』的なスタンスも大事だと思いつつ、だからこそ「タダモノハタダタダハゲムノミ」という言葉が強く響いてきます。日々手を抜きません。

うちわ、配布当日は忙しくてどうしても店舗に行けなかったけど、翌日たまたま出張先のタワーレコードで、店員さんに勇気をだして聞いてみて無事ゲット。

街の本屋で本を買う - 2025/08/19 うめきた読書倶楽部『バザールとクラブ』/朱喜哲

うめきたの読書会なんて最高過ぎません?

「ネガティブ・ケイパビリティ」で朱喜哲さんの記述を見かけて、それ以降いろんなところに登場してはるーと気になっていて、その上対談相手が「欲望の資本主義」の丸山俊一さんで、おまけに建て付けが「読書倶楽部」という、絶対行きたいと思ったイベント。無事行けてお話聞けて大興奮でした。SNS時代の「場」のあり方、にまで話が及ぶんだけど、その際に丸山さんが、学生運動同時の記憶を引き出して話を深めてくれたりするところも最高でした。

リチャード・ローティ、初見だと思い込んでたのですが、読もうと思って流れちゃってた『偶然性・アイロニー・連帯』の人じゃん!と自分のノート見て思い出した。しかも、知ったのが100分de名著でそれも朱先生じゃん!記憶力が薄れるって不幸⋯でもそれを補えてよかったよかった。


B'z LIVE-GYM 2025 -FYOP- バーミリオン先行

UNITE#02から1ヶ月半。まだそのくらいしか経たないのかー。

松本さんの体調はどうなんだろう?どのくらいの規模頻度のツアーになるんだろう?

と会報の松本さんのコメントを読んだりして考えていた(あれ、FYOPの発表は会報の前だっけ)中、発表されたスケジュールは4ドーム各2回の全8公演。そりゃそうだよね⋯と納得しつつ、今年は年末に近づけば近づくほどLIVEにはいけない年なので、大阪が最終日というチャンスは泣く泣く放棄して名古屋に一点集中。

S席だけど無事ゲットできたので一安心。

UNITE#02のときも「あと何回観れるのか」とぐるぐる考えたこともあるけれど。

でも、一回観れるだけでも感謝。

そうこうしていたらROCK ROCKの30周年記念にB’zが出演!という公式LINEが。

共演にもびっくりしたけど、場所がインテックスって⋯。
近いし行きたいけど、日付が日付なので悩むなあ…。
これに行くくらいならFYOP大阪ドームって考え方になるけど⋯。

街の本屋で本を買う - 2025/06/30 LOCAL BOOK STORE kita.『ソーシャルワーカーの日記帳』/ソーシャルワーカーの処方箋

横浜・関内最高でした。

UNITE#02で横浜泊、せっかくなので本屋を巡ろうと計画していたものの、なんだかんだあって午前中で切り上げることにして、では「この一店」はどのお店だろうと思案の結果、関内のLOCAL BOOK STORE kita. に。行けるならシェア型書店の見学にしたいし、LOCAL BOOK STORE kita.はうまいぐあいに9:00オープンだったので都合もよい。だいたいの本屋さんは早くても11:00開店だし、もともとは横浜界隈で一店見たら、自分たちが棚を出しているPASSAGE by ALL REVIEWSに初めて行きたかったところだけどあそこも12:00オープンとかで断念。

LOCAL BOOK STORE kita.はお店も棚もウェルカム感がとてもあって、きっとそれもあって、お店番してる方に話しかけることができて、すごいたくさんのことを教えてもらえた。自分もシェア型書店やってるんです、と打ち明けて、LOCAL BOOK STORE kita. がどんな工夫をされているのかをかなり懇切丁寧に教えて頂けた。この後行ったサテンでも思ったけど、都会の人ってすごくよく話をして顔見知りになってる。自分は住んでいるところで顔見知りになるという経験が人生ですごく薄くて憧れる。

棚はほんとに素敵な棚ばかりで買いたい本もたくさんあったのだけど、「ここでしか買えない」一冊を、と思い、ソーシャルワーカーの日記帳という名のZINEを。ZINEはつくるのに興味があって、近々挑戦してみたいなと思ってて、なのでこれもちょうどいいタイミングで出会えた。


LOCAL BOOK STORE kita. https://kitabooks.jp/   神奈川県横浜市中区日本大通33番地 神奈川県住宅供給公社ビル 1F



2025/06/29 B'z presentes UNITE #02 ONE OK ROCK @Kアリーナ横浜

バトンをつなぐということ。

UNITE#02の対バン4バンドのなかで、こういう機会がなければライブで聴くことがいちばんなかったのがONE OK ROCKだったと思う。好きとか嫌いとかではなくて、今の自分の生活や年齢は、何に時間を費やすのかというのが日に日に切実になるので、他の3バンドにも時間を割けないけれど。なのでB'zが対バンを組んでくれたというのは嬉しいこと。

音はONE OK ROCKのほうがキレイだった印象。B'zももちろん盛り上がれたんだけど、ときどきすべての音量が同じ厚みで押し寄せてきて稲葉さんの声が取れない、というのがあった。というのがあって、アンコールで松本さんのギター聴いたときは、やっぱり松本さんのギターって違うんだなというのを実感。

どうやったって松本さんの出演辞退のことを考えない訳にはいかなくて、今後どうなっていくのか。今冬のドームツアーで松本さん完全復活!って稲葉さん言ってたけど、今冬はいけるかもしれないけどその先どうなるかは誰にもわからない。今でさえ、自分も含めて観れるなら何公演でも、というファンがいる。B'z Partyの優先でさえ当選しないファンがいる。そうすると公演数を増やさないといけないし、少しでも多く観たいというファン心理がより公演の形を難しくする。

ドームを5か所10回やっても、1公演5万人として50万人。やっぱりファンクラブでも当選しない人が出てくる。全部B'z Party公式デジタルチケットにすればいいのにと思うけど、チケット販売会社との兼ね合いとかがきっとあると思ってて、なのでB'z Partyでも当選しないというのが発生してると思う。

それに、みんながみんなドームに行けるとは限らない。自分も今回、UNITEには結構無理して参加した。仕事もあるし、新幹線代、宿泊代、かなりの出費になる。なんで全部横浜なんだ、と思うと、自分より東京から遠い地域の人なんかはもっとそう思うと思う。ドームに簡単にいけない地域のファンはどうなるのか。

B'zの二人もそうそう多数の公演を長期間続けられないようになると思うので、公演数x収容数をあげてカバーしていくのは限界があると思う。そうすると、考えられるのは住所制な気もする。会場最寄りの住所を証明できる人しか申し込みできなくする。特にB'z Partyチケット。その会場周辺の人数をどう読むのか、という課題もあるのはあるけれど。今までも工夫に工夫を重ねてきた運営なので、B'zの二人が続けていけて、かつ、ファンも納得できるようなやり方を考えてくれると信じてます。

『天使は見えないから、描かない』島本理生

世間に認められない状況というのはLGBTQ+に限ったことではない。これがLGBTQ+の話だったら読み手の想像力の働き方が一段単純になるところだけど、そうではない状況で組み立てられているところに惹きつけられて一気に読んだ。周囲に絶対理解されないということと、理解だけではなく法律的にも自然の摂理的にもNGであることは別のことで、主人公の立場はその両方にある。そして主人公はいわゆる「強い」女性であり弁護士であり、自分の強さに対するそれまでの周囲の「無理解」に対する不満が、自分自身が周囲に対して(身内に対しても)見える範囲で判断していたという「無理解」に気づくことが起こり、第3篇の「ハッピーエンド」につながる。「ハッピーエンド」という章タイトルを見たとき、不穏な印象を受けるけれど、その不穏さがどこまであたっていてどこまで間違っているかも、自分が何をどこまで見ているのかの物差しになるような気がした。

https://www.shinchosha.co.jp/book/302033/