街の本屋で本を買う - 2025/11/16 未来屋書店 ナゴヤドーム前店『自分で『始めた』女たち』/グレース・ボニー

娘を想う自分のために。

LIVE-GYMに参加するためにバンテリンドームナゴヤに来て、
なんとなくLIVE-GYMに参加するいつもの感覚で2時間前着くらいで来たものの、
今回はツアーグッズ列も整理券がないと並べもしない(整理券外れた)ので
ほんとにやることがなく、眼の前のイオンへ。

まあイオンの中もツアーTシャツを着たBrotherで溢れかえってましたが、
なぜかそれでも本屋は空いているもので。

入り口ド前に稲葉さん表紙のanan?だったかな?とB'z表紙の音楽と人?だったかな?が
サービスで立てられてましたが写真撮ろうとしたら他の人が来たのでさっさと退散。

せっかくだから一冊買いたいものの、ライブ終わりは疲労困憊で
長蛇の列に並んで満員の地下鉄に乗らねばならないことがわかってるので
いたずらに重い本は避けたく、そうなると文庫か〜でも文庫だとだいたいわかってるしな〜
と店内を10週くらいしたところで目に入った女性に向けたコーナー。
その昔だとこういうのをウーマンリヴと呼んだと歴史で学んだけど、
今こそウーマンリヴという言葉は活きるんじゃないかと思ったり。

そのコーナーから更に目にまっすぐ飛び込んできたのがこの一冊。

自分自身、独立とか個人事業主とか考えられないし、
そういう人たちはどうやって生計を立てているのだろうと、
今更この状態ではそんなことリスキーでやってはいけないのだろうと、
そう思う一方で、娘にはいろんな可能性を考えてほしいと思うので、
実際にいろんな可能性で生きている人たちのオムニバスである本著は
店頭でパラパラと捲るだけでも刺激に満ちていて、刮目することが多かった。

とりわけ、活動することと稼ぐことが一本の線で繋がっているところ。

自分も見習わねばと思った一冊。


未来屋書店 ナゴヤドーム前店 461-0048 愛知県名古屋市東区矢田南4丁目102−3 
https://www.miraiyashoten.co.jp/shop/未来屋書店ナゴヤドーム前/

B'z LIVE-GYM 2025 -FYOP- 2025/11/16@バンテリンドーム ナゴヤ

果たして何を感じるのか。

数年目から毎回思っている通り、「あと何回ライブを観ることができるのか」考えているというのに今回はあまり熱があがらない理由はわかっていて、ひとつは家族が忙しいから、そこに覆いかぶさったのが親友の大病。

年初からずっと楽しみにしてきてはいるのだけど、PREMIUM席はおろかSS席も当選せず、その時点でなんとかしてよりいい席をという熱もあがらなかった。何もビーパの運営や自分の席運のなさを恨んでるのではなくて、「これで十分」と思ってしまってる。「しまってる」というのも変な話だけど。

家までなら、名古屋ならたぶん帰れるけど1泊してイベント気分を、というのもあったけど、今回は場所が場所でどうしても親友のことを思い出すので会える訳でもないしとなるとイベント感で浮足立ちたくもなく帰る予定にしてしまう。

...ここまでをライブ前に書き。

...ここからがライブ帰りに書いてる。

稲葉さんも松本さんも「こうやってライブやれてるのは"普通"なんじゃない」と、繰り返し「あたりまえではない」とMCしていて、特に稲葉さんは「異常」という言葉を使ったくらい。それはスペシャルということで、日常はすべてスペシャルということをB'zのお二人が年々痛感されていることが伝わってくるライブでした。

特に稲葉さんはコロナ禍くらいから、「昔だったらこうはしなかった」的なことをよく言う印象で、今日もとあるシーンのMCで「昔だったら"かわいい"と言われても"なんだよ、うるせえな、バカ"って思っちゃってたけど」と、「バカ」って言葉使うなんてえええ、ってちょっとびっくりするくらい本心っぽく聞こえるふうに言ったりする。

「そのときと今の自分とは身体も心も違うわけで」と、ありきたりの捉え方で言えば「まるくなった」心持ちで懐かしめるということだと思うんだけど、それを肯定的に捉えさせてくれる力が宿ってるのが凄いと思う。

それでいて単に丸くなるだけでなく、年を取れば経験積んでいろいろなことがあって、だけど子どもの頃のようにパッションを大事にしよう、という両面の投げかけをしてくれる。そして、そのためには健康が大事だということも。

年を取り身体も心も変わることでエネルギー感は衰えてしまうとしてもパッションを燃え上がらせようというメッセージは50代中盤の自分にすごく響いた。

そして、そのためにも記録が大事ということ。自分の過去の記録を改めて棚卸しし整理してみよう。ログは必ず生きてくる。

以下、こんなブログ誰もみないと思いますがネタバレ予告












このぐらいで。

  • とにかく松本さんの声が気になった。LIVE-GYMにようこそに割って入ったときの第一声、「誰がしゃべった今?」と思ったくらい
  • 『片翼の風景』はやらなかった。だろうな、と思ったしそれは妥当かなと思ったけど『濁流BOY』をやらなかったのは意外だった。
  • 紅白セトリをやったのはさすがだなあと思った。ぜんぜん予想してなかった。
  • 『声明』はまったくの予想外。今ここで声明を持ってくるって。
  • 『MY LONELY TOWN』もまったくの予想外。これは松本さんが好きだからかな。
  • ピアノのみの『夜に振られても』がアレンジばりばりでよかった。
  • アンコールの流れは良過ぎ。アンコールセトリ史上No.1では?
  • 自分の耳が悪くなってるのかしれないけど、ときどき稲葉さんのボーカルとリズム隊とがあってないことがあったような。ドームがひさしぶりで音のズレの感覚をなくしてるからかも。
  • でも『ギリギリchop』の2番?の稲葉さんは飛んでたと思う。
  • あと、最後の『イチブトゼンブ』も、サビまでのキーというかリズムに乗せるというか、なんか違和感があった。
  • 『Still Alive』、いろんな意味で染みた。泣けた。
  • 銀テ、ちょうど降ってこない位置で取れないかなーと思ったら運良く2枚取れた。隣の人が取れなかったので差し上げた。

Koshi Inaba LIVE 2024 〜en-Zepp〜 COMPLETE CUBE Surviving en-Zepp

記録することと、記録を開示することの大事さと意義。

親友が大病になり様々に物事の見え方感じ方が変わり、en-Zeppもそれまでと鑑賞の際の心持ちが大なり小なり変わった。

楽しめないというのではなくて。感じることの種類が増えたという感じか。

ようやく、COMPLETE CUBEを購入する最大の動機だったSurviving en-Zeppまでたどり着いた。

観始めてすぐにつくづく頭に染み入ったのは、「記録の大切さ」。

大病を患っている親友も、その経緯を書き残したい、それに付き合ってほしいとnoteを開設した。
病気発覚の契機となった出来事から今日現在までにを、克明に記録している。

最近、自分のビジネス周辺では、生成AI活用で、音声録音で議事起こしが自動でできるとか、それも音声は録音しているから記録しているといえば記録している訳だけど、何かその記録が「いい加減」になっているような感覚がある。

Surviving en-Zeppは、記録自体はずっとカメラを回して稲葉さんとその周辺を撮っていただけに見えても、何を撮影するかやどう撮影するか、そこに意図を持ってやっていて、我々に見せているのも意図を持って編集しているはず。

やはり、ここでも「意図」が大事になっている。

なんでそうするのか。なんでそうしたいのか。

HowではなくWhyが相当重要。それを痛感した。


内容では、「ライブ」だったんだなーというのを改めて。

何が起きるかわからないけどそれもひっくるめてライブだと言っているのが胸に来る。

B'zはいつも完璧なライブをずっと見せてくれてたし、ショーとはそういうものだと信じてたところがあり、自分たちが生きてきた時代は「予定通り完遂する」ことがプロフェッショナルな時代だったけれど、今はそれだけではない時代。

どうやらシェーンとデュランが何かミスったことがあったようで、それがわかるシーンが映し出されていたけれど、それもひっくるめて楽しんでいる楽しめているというのを見て、自分も改めて更に真剣に仕事をしなければと思うに至った。

街の本屋で本を買う - 2025/10/29 メトロ書店熊本本店『シナモロールの『エチカ』感情に支配されないヒント』/朝日文庫

熊本駅近辺は広々していて建築も大きくて好みです!

出張の際は、限られた時間でも少しでもその土地の書店か図書館かに足を運ぶようにしています。

全国にあるようなメガ書店だとしても、仮に陳列の書籍選択が同じだったとしても、場所が違うだけでこちらの目に入ってくる本が違ったりするからです。全く同じ作りの店はないし、仮に全く同じ作りだったとしてもその窓から見える景色やその店に至るまでの道筋がとうぜん違うのでそれだけで見つける本も違ってくるからです。

今回、熊本出張では熊本駅チカのアミュプラザ内のメトロ書店熊本本店に!

白基調の、すごい明るい作りで、遠目に見たとき、色合い的にスリコと合体したフロアなのかな?と感じてました🙂明るい作りの書店って最近珍しい気がしますが、子どもたちが集まりやすい印象です。

うろうろ回って目に飛び込んだのが、サンリオキャラクターが表紙の文庫が面置きされた棚。

よくある「5分でわかるxx」シリーズのようでしたが、子供向けに書かれているようで、娘がシナモロールが好きなので買ってあげようと、題材がなにかもあまり確認せず買ったのですが、なんと『エチカ』でした。

こんな形で娘がスピノザで出会ってくれるならそんなありがたいことはないな、と思いました。

やっぱり、少しでも時間があるなら惜しまず街の本屋に足を運ぼう、と改めて。


メトロ書店熊本本店 熊本県熊本市西区春日3丁目15−26

Koshi Inaba LIVE 2024 〜en-Zepp〜 COMPLETE CUBE en-Zepp 6

en-Zepp1から順番に観ていて、感想を清書して順にアップしようと思っていたけどそういかない事情が突然。

4日前、無二の親友から不意に電話があり、大病を患ったと聞かされた。

親友とのやりとりで、彼の言葉が落ち着いているからこちらも落ち着いたり、

ネットを調べてはよくない情報に触れては胸が潰れたり、

そんな自分のことよりも、彼はもう今自分が観ているような、B'zや稲葉さんのライブは

はるかプライオリティ外になってしまうんだろうなという。

映像を観ながらもそういう思いがつきまとう。

私は自分が何を好きかということに、好きなものを表明することを常に躊躇ってきた。

自分の好きなものが、なにか未熟の証のように感じていたから。

読書も、いまやほとんどの大人は本を読まない。それが映画やストリーミングなら誰もが受け入れるし話題にもなる。

そして、B'zや稲葉さんの作品やライブに熱狂するというのも。

世間では、ゴルフをやるのが大人として高尚な趣味のように扱われ、私のような趣味は未熟な趣味だと思わされる。

そういうベースの感覚があり、とうとう親友も、自分と同じようにはこういったものを楽しいと思わなくなるかもしれない状況に。

もちろん彼には日常があって、一日中闘病しているわけではないから、

そうでなくても私が私の楽しみを楽しむことを彼が責めるわけはないのだけれど、

今はまだ整理がつかずそういうことを思いながらしかen-Zepp6は観れなかった。

Koshi Inaba LIVE 2024 〜en-Zepp〜 COMPLETE CUBE en-Zepp 1

熟考の末、Day1から順に観ていきます!

自分が参加したDay2から観るか、最初にSurviving en-Zeppを観るか、順番に観ていくか。いつ観れるのかという時間の問題があって、時間が取れたならまず観たいものから観るほうがいいのではないか、というタイパ思考も過ぎりましたが、流れを再現した観方をしたいという気持ちが勝りまして、順番に観ていくことにしました。

初日の高揚感、というのを感じようとしてしまうくらい、初日に行きたかったなあと思いつつ、それ言い出したら全部行きたかったなあと思ってしまうのでそこは収まる。

マグマはそれこそリリースされたとき擦り切れるくらいという例えがぴったりなくらい聴きまくってたので、ソロの1stというだけではない思い入れがあって、B'zの歌詞とはちょっと違う稲葉さんの思考に初めて触れて電撃を受けて未だに身体に残っているような。

『冷血』の「お尻も汚したままで」とか、『眠れないのは誰のせい』の「腐りはじめのやな臭いをぷんぷんまきちらしはじめてる」とか。

やっぱりこれを生で聴けたのは羨ましいなあ!とやっぱり湧き上がっちゃう。

『灼熱の人』、割とよく聴いているつもりだけどLIVE版で聴くと湧き上がるエネルギーが、それこそマグマがより大きく。年をとっても、エネルギーを立ち上げるというのは大切だなと改めて。

マグマだけでなく、ソロ曲通して特に愛している曲のひとつ『愛なき道』。これは一回ではなくて、全枚観たらもっかい観たい。というか何回でも観たい。

と思うのはたぶんこれだけじゃないくらい出てくるんだろうな。

これは大変なLIVE版買っちゃったなw

Koshi Inaba LIVE 2024 en-zepp COMPLETE CUBE

今年一番の贅沢。

稲葉さんの誕生日に届いた、COMPLETE CUBE!!

届いた当日に、アンパッキングする気になれず😎

enⅣ同様、ドキュメンタリーにいちばん興味があるんだけど、enⅣと違ってen-zeppは全部の日にちセトリが違う訳で、どれからどう観るか悩む。

自分が参加したDay2から観るか。

それともまずドキュメンタリーを観るか。

Day1から順に観るか。

なんにせよ、アンパッキングしないと観れないけどね。
最低、今日一日は未開封で外観鑑賞です。

街の本屋で本を買う - 2025/09/13 啓林堂書店生駒店『イン・ザ・メガチャーチ』/朝井リョウ 『100分de名著 フッサール ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』

物語が神話化するというループ。

物語が求められているとかストーリーが大事とか言うとき、なぜそう言っているのかなと訝しんでしまうことが数年前から増えた気がする。子供の頃から生粋の物語好きだったので、世間がみんな物語が大事と言い出すのは喜ばしいはずなのに、その言われ方に安直なもの依存的なものを感じてしまうことが少なくなかった。

物語はどちらかと言うと、普通ではできないことや知り合えない人を体験するところが面白いのに、フィルター・バブルよろしく「あなたはあなたでよい」という肯定を補強するために物語が必要とされているような気がしていた。そういう、「物語が必要だ」という主張は、物語という存在を神格化ー言うなれば「神話」になってしまう危険がある。

そこに来て、本著の帯のこのセリフ。速攻買ってしまいました。当初の目的は、朱先生の100分de名著だったのですが、100分de名著棚でフッサールを見つけてしまい、フッサールのこの時代の状況は、相対主義が進んで、「正しさ」の基準の共通理解が崩壊している現代に近しいので、これまた興味を持ってしまって購入。

Blu-ray 『Koshi Inaba LIVE 2024 ~enⅣ~』

すばらしいドキュメンタリー!稲葉さんの凄さと普通さ(只者さ?)が凝縮されてて何回でも観れる。

昔はこういう映像作品は、「始まりから最後まで一気に観る」のが決まりのように考えていて、まとまった時間を取らないと観なかったんだけど、いつからか、どんな形であれできる限り速やかに観れるときに観ないと、というスタンスになり、このBlu-rayに関しては、リリース前のCM YouTubeで、参加したファイナルのアンコールの『正面衝突』が顛末から収められていることわかってたのでまずそこから観ました。あの、「え、やるの?」「最初だけちょっとでしょ?」みたいな、疑ってるような期待しているようなギャーギャーいう会場の雰囲気が観れてあのなんとも言えない極上の幸福感で心が満たされます。あー終わった、ありがとう稲葉さん、でも寂しいなあ⋯という思いを余韻ごと持ってっちゃった『正面衝突』。あれは最高の体験でした。

ドキュメンタリーで印象的なのは、「タダモノハタダタダハゲムノミ」Tシャツを配ってるくだりで、稲葉さんが「義務的じゃないんだから」「みんなを盛り上げようと思ってやってるんだから」みたいなことを笑いながら言ってたところ。自分も何かしたときにこういう言い回ししがちなんだけど、稲葉さんもするんだ〜と思い、内容は同じだけで言い回しとか声色とかで受け止められ方変わるのかなーと思ったところ。これ関連で、シェーンが2度ほど、稲葉さんがボスだから、というようなことをいうシーンがあったけど、自分がプロデュースしてるってことをちゃんと引き受けてちゃんとリードしていたんだという当たり前のことが見えたのも貴重でした。パフォーマーとしての稲葉さんしか見えてなかったので。

ドキュメンタリーの最後に、ソロを始めた頃を、「皆さんはB'zの稲葉がひとりで何ができるのか、という、引き算で考えられてたと思うんです、それはしょうがないことで」というコメントで表現してて、稲葉さんの状況理解と向き合い方の凄みを改めて実感しました。自分にはそういうふうに物事に対応していくような時間的余裕はないと思いつつ、一方で『トワニワカク』的なスタンスも大事だと思いつつ、だからこそ「タダモノハタダタダハゲムノミ」という言葉が強く響いてきます。日々手を抜きません。

うちわ、配布当日は忙しくてどうしても店舗に行けなかったけど、翌日たまたま出張先のタワーレコードで、店員さんに勇気をだして聞いてみて無事ゲット。

街の本屋で本を買う - 2025/08/19 うめきた読書倶楽部『バザールとクラブ』/朱喜哲

うめきたの読書会なんて最高過ぎません?

「ネガティブ・ケイパビリティ」で朱喜哲さんの記述を見かけて、それ以降いろんなところに登場してはるーと気になっていて、その上対談相手が「欲望の資本主義」の丸山俊一さんで、おまけに建て付けが「読書倶楽部」という、絶対行きたいと思ったイベント。無事行けてお話聞けて大興奮でした。SNS時代の「場」のあり方、にまで話が及ぶんだけど、その際に丸山さんが、学生運動同時の記憶を引き出して話を深めてくれたりするところも最高でした。

リチャード・ローティ、初見だと思い込んでたのですが、読もうと思って流れちゃってた『偶然性・アイロニー・連帯』の人じゃん!と自分のノート見て思い出した。しかも、知ったのが100分de名著でそれも朱先生じゃん!記憶力が薄れるって不幸⋯でもそれを補えてよかったよかった。