街の本屋で本を買う - 2012/12/04 『横道世之介』/吉田修一

ひょんなことでお知り合いになった方と新大宮で飲みましょうということで待ち合わてお会いする前に、ちょっとだけ本屋へ。啓林堂はお馴染みで、「街の本屋」という感じです。

前々から探し回っている丸谷才一の『エホバの顔を避けて』、やっぱりここでもない!『笹まくら』はあったのでそれにしようかと思ったものの、ここまで来たらもう意地、絶対一冊目は『エホバの顔を避けて』にする!!丸谷才一を探しながら初めて気づいたのですが、ここは文庫が作家順です。出版社では分けてません。棚数の少ない小規模書店は、このほうが絶対いいと思います。

で、何も買わずに出ようかな~と思ったところに目に止まったのが、単行本刊行時に読みそびれた吉田修一の『横道世之介』。吉田修一は『パーク・ライフ』以来読んでますので、この機に購入。「青春小説」って帯に書いてたけど、そうなん!?

4167665050 横道世之介 (文春文庫)
吉田 修一
文藝春秋 2012-11-09

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街の本屋で本を買う - 2012/12/01 HINT INDEX BOOK エキュート東京店

休日出勤研修の帰り、わずか5分の滞在で一冊購入。

HINT INDEX BOOKは東京駅ナカのカフェ併設型書店。もはやカフェ併設型の書店は珍しくもなんともなくなった感があります。ジュンク堂大阪本店がカフェ併設でオープンしたとき、オフィスが近くにあったので、便利!と思ったけど、結局カフェを使ったのは1回だけ。購入前の本を、カフェの持ち込んで読む、なんてこと、滅多にありません。高級専門書の一部を読みたい、ということはあるかも知れませんが、それなら「座り読み」で事足りる。カフェで読むならもう少しリラックスムードの本、というイメージだけど、そういうのは買うし。

という訳で、カフェ併設店のカフェは、カフェだけても魅力的なものにならないと存在価値がない、という認識が浸透しているのかいないのか、HINT INDEX BOOKのカフェは、期間代わりで、全国の有名自家焙煎店のコーヒーが飲めるのがウリだそうです。東京駅を普段使いしている人にとっては嬉しいお店。

昨日お店に入ったときは、入口にカレーのタテカンがあったのですが、「誰が本屋でカレー食いたい!?」と反射的に思ったのが正直なところ。本屋と何かの併設っていうのは、結局のところ、敷地運営者側の都合でしかなくて、ユーザーにとってはそんなに大きなメリットがある訳ではないのが現状だと思います。朝来て、さんざっぱら立ち読みして、昼飯食べて、また立ち読みして、おやつ食べて、で1冊買って帰る、みたいな気にさせる作りだと意味があるかなと思いますけどね。

とか思いながら店に入ったら、入ってすぐの雑誌コーナーで目に飛び込んできたのが『文芸ブルータス』。「なんぼのもんや?」と思って表紙を見たら、有川浩、木内昇、舞城王太郎、いとうせいこう、朝井リョウ、伊坂幸太郎、西村賢太、鹿島田真希、堀江敏幸、絲山秋子、万城目学というそうそうたる作家群。既発表・未刊行作品がメインのようだけど、迷うことなく即購入。¥650。

しかし、この手の書店、「HINT INDEX」と銘打ったり、上級志向のカフェを併設したりするタイプの店舗に、「普通の」雑誌が置かれているのには毎回違和感。どうしても、雑然としているというか俗っぽいというか、そういう空気が棚から流れ出て、その店が持っているはずの「コンセプト」にあってないと感じる。とは言いつつも、一定の収入源を確保できる商品ポートフォリオとしては、組み込まざるのが当然ということなんだろう。前回の文教堂中之島フェイスティバルプラザ店と真逆のことを思ったのでした。

街の本屋で本を買う - 2012/11/28 文教堂 中之島フェスティバルプラザ店

オープン当日のフェスティバルプラザの文教堂に行ってきました!

結構な頻度で肥後橋駅を使うので、フェスティバルプラザのオープンは長い間楽しみにしてました!「楽しみ」と言うほど、どんな店が入るのかをチェックしていた訳ではないんですが、新しいスポットがオープンするというのは何でもやっぱり楽しみなもの。それが職場のご近所となるとより一層!

で、やっぱりいちばんに足を運ぶのは本屋!ということで文教堂へ。

取りあえずそんなに時間がないこともあって、買いたいと思っていた本を探すことに。乾さんからお勧め頂いていた丸谷才一の『エホバの顔を避けて』、ルクアの三省堂で見かけて次買おうと思っていた小手鞠るいの『その愛の向こう側』、そして博多で買いそびれた東洋経済のバックナンバー、なんとどれもない!!

文庫、新刊、雑誌、バランスよくジャンルが出揃っていて、そのどれ一つとして希望が叶わない。いちおう、少し狭い目の店内には雑誌棚、文庫棚、新書棚、文芸新刊棚、一通り揃ってるんですけど、「本好き」としてはそのどれもが中途半端。もちろん、人通りの多い複合商業施設でかつ駅直結の立地で狭めの店舗なので、売れ筋を万遍なく揃えるというのがセオリーなんでしょうけど、本好きに取っては正直言って使えない。

あんまり辛いこと書いたことなかったけど、この店舗はちょっと来ないかな~と思いました。せめて雑誌棚がバックナンバー豊富とか、いや、いっそ、こういう立地の店舗は、雑誌オンリーのほうが使い勝手いいんじゃないかなと思いました。ビジネス書の陳列もなぜか隅の方だったし。

街の本屋で本を買う - 2012/11/25 ジャパンブックス アントレ生駒店

近所の散歩ついでに買うにはヘビー過ぎるタイトル!

ちょっと用事があって出かけたついでに近所のジャパンブックス(通称ジャパブ)に。先日買えなかった3冊のどれかを買おうとしたら目に飛び込んできたのがこれ。

WORK SHIFT』も同じようなことを言っている。検索したら知識が何でも出てくるようになったら、ロボットが何でも拵えてくれるようになったら、車が自動で運転してくれるようになったら、断然少人数でプロダクションできるようになったら、それだけ仕事は減っていく。その代わりに新しい仕事が生まれるのかもしれないが、そのためにはより素早くスキルを習得する必要がある。

安穏としていられないことだけは事実。より多くのゲインを得ることだけでなく、いかに支出を抑えるかということも考えなければならない。

B00A3URUNM COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2013年 01月号 [雑誌]
講談社 2012-11-24

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街の本屋で本を買う - 2012/11/20 本のがんこ堂 石山駅前店

結局買わなかったんですが、いいロケーションでした。

この前の週、JR博多駅で『東洋経済-解雇・失業』、『週刊ダイヤモンド-カネを生む地図』、そして『ハーバード・ビジネス・レビュー-強い営業』の3冊で迷って結局買えなかったので、あれば買おうと思って入店したのですが、残念ながらどれもなかったのでした。駅前の書店は、このあたりのビジネス雑誌は結構置いてないところがありますね。

「がんこ堂」という店名はインパクト満点でしたが、入ってすぐの棚が話題の新書系で3~4棚構成されていて、「電車に乗る前に手早く読む本を」というニーズにちゃんと対応しているお店と思いました。

B009ZHJZ78 週刊 東洋経済 2012年 11/17号 [雑誌]
東洋経済新報社 2012-11-12

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B009ZHJXL6 週刊 ダイヤモンド 2012年 11/17号 [雑誌]
ダイヤモンド社 2012-11-12

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B009W5IZYM Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2012年 12月号 [雑誌]
ダイヤモンド社 2012-11-09

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街の本屋で本を買う - 2012/11/11 三省堂書店 ルクア大阪店

読みたい、読みたい、読みたい、小説が読みたい、おもしろい小説が、それも現代日本作家の小説が読みたい。小説に飢えに飢え、とうとう禁断症状のように本屋に。

図書情報館の乾さんに、丸谷才一を読んだことがなかったので、お勧めをお伺いしていたので、まずはそれを買おうかと思ったら、なんと丸谷才一著作が一冊もない。あんまり使いたくないタチなんだけどやむなく蔵書検索機で調べてみたらやはり在庫欄には「X」のマーク。

これは致し方ないと、文庫棚に行く途中で通りすがった小説新刊コーナーで目にしていた好きな三作家-白石一文、島本理生、小手鞠るいの三冊と睨めっこ。もうここは直感です、白石一文の『火口のふたり』を手に取ってレジへ。たぶん、次に読むのは小手鞠るい。いや、多分ではなく決定事項。運命論的決定事項。

4309021425 火口のふたり
白石 一文
河出書房新社 2012-11-09

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街の本屋で本を買う - 2012/10/05 ABCブックセンター京田辺店

「ABCブックセンター」という書店のホームページがどうしても見つからない!青山ブックセンターとは違うのは間違いないみたい。

仕事の待ち合わせで15分くらい早く着いたので、時間潰しに駅前の「アルプラザ京田辺」の中の「ABCブックセンター」へ。スーパーに入っている本屋は、だいたい雑誌メインのつくりをしてるので、こういう時間潰しのときの本探しにはいいのだけど、残念ながら雑誌を買うような気分でもなく。かと言って文庫本は探して周りにくいんだよな~このタイプの陳列だと・・・

と思ってたら、平積みコーナーに『ソハの地下水道』発見!日経夕刊の映画評を読んで猛烈に惹かれていたので迷わず購入。スーパーの平積みコーナーに置かれている本なんて、たいてい何かのキャンペーンとかタイアップとか、マスでよく名の通った売れやすいものでしょと思ってて、まさかこんな本が置かれてるとはゆめにも思いませんでした。見やすいところはちゃんと見て回るものだと反省。映画を先に観ることになったので、この原作はじっくりと読んでみようと思います。


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4087606503 ソハの地下水道 (集英社文庫)
ロバート・マーシャル 杉田 七重
集英社 2012-08-21

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街の本屋で本を買う - 2012/09/14 丸善書店 丸の内本店

ひさしぶりに東京出張が入ったので、オアゾの丸善で買いました。

この丸の内本店は、オープンしてそこそこの時に行ってみて、これはとてつもなくエロい本屋だ、という感想を書いたことがあります。エロい、というのはエロ本(!)がたくさん並んでるという意味ではもちろんなくて、当時の東京駅界隈・丸の内界隈の再開発の空気、日本の伝統的なデベロッパースタイル、デベロップメントに纏わるカネのバカデカさから来る潤い加減、バカデカいカネにするためにそれに見合う高級感とそれを嫌味ないよう覆い隠すための洗練、つまりはその源泉たる欲望、そういうものをさすがの高次元で纏めている本屋だなあと感嘆しながら隈なくフロアを歩き回ったのでした。

今回は、その前日にジュンク堂本店を歩き回った際に目に入ってた『ワークシフト』を買おうと決めてたので、一階に入ってすぐ見つかって買うだけでした。確か、ICOCAに結構チャージが残ってるなと思い、店員のお姉さんにICOCAが使えるか聞こうと思ったのですが、まずそもそもICOCAが通じるのか、若干不安に。こういうとき、地方に行くと概してその地方のICカード名しか通じないということが頭に入ってるし、逆に東京はびっくりするくらいなんでも知ってるのでその点不安はないと言えばない、なので一応気を使って、「SUICAしかダメですか?ICOCAでもいけますか?」と聞いてみたのですが、物凄い美人のその店員さんは、「はい、ICOCAもお使い頂けます」と丁寧に答えてくれ、「少々お待ちください」と、そのレジにはカードリーダーがなかったので隣のレジで処理してカードリーダーを差し出してくれました。一通り手続きが終わって「お待たせ致しました、ありがとうございます」と差し出してくれた包みを受け取り、今朝の売店でこれから「どうも」ではなくこう言うことにしようと決めた「ありがとう」を発して立ち去った後、僕の背中に向けて「ありがとうございました、またの御利用をお待ちしております」と、か細いながらもきっちり客の耳に届く声で挨拶するあたり、やっぱりここはとてつもなくエロい本屋だと再認識したのでした。

4833420163 ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
リンダ・グラットン 池村 千秋
プレジデント社 2012-07-28

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街の本屋で本を買う - 2012/08/21 Akateeminen Kirjakauppa@Helsinki

Alvar Aaltoが設計し、併設のCafe Aaltoも有名な、Akateeminen Kirjakauppaで買いました!

外国の書店は、行くと必ず胸躍るけれど、いざ「何を買う?」という段になると、なんだか萎れてしまうところがあります。やっぱり外国語で書かれた文章ってそうそうすらすら読めないし、見た目で「あっなんかいいな」と思っても、CDをジャケ買いするみたいに買ってもやっぱり内容はなかなか楽しめないし、結局写真集とか地図とか、目で見て楽しめるものになってしまうので、なんかしゅんとなるのです。

Akateeminen Kirjakauppaももちろん例外ではなくて、Helsinkiだから置いてある本はもちろんFinland語の本が圧倒的に多くて、そんなんぜんぜんわかる訳もなく、日本文化について書いてそうな表紙の本を見て、どんなこと書いてるんだろう~とパラパラめくって写真でその内容を推測する、みたいな楽しみ方ですが、思いっきり吹き抜けの造りがただ回遊してるだけの書店でのおもしろさを更に大きくしてくれます。二階のほとんどが吹き抜けで一階が丸見えで、日本ではなかなかあそこまで売り場面積を犠牲にする造りに出会えないです。

 で、回遊した結果、ロードバイク本ディスプレイを発見。ツールのドキュメンタリーっぽいものとか数冊紹介されていたなか選んだのは『THE URBAN BIKING HANDBOOK』。フィンランドではなくアメリカの出版社からの本だけれど、"The DIY Guide to Building,Rebuilding,Tinkering with, and Reparing Your Bicycle for City Living"と表紙に書かれていて、こういう本をスタンドディスプレイで紹介しているところがフィンランドっぽさなのかなーと思ったりしました。URBAN BIKING、つまり「街乗り」のスタイルも、欧州らしさもあればアメリカらしさ、日本らしさもあると思うけれど、より自転車を使いこなしているのは日本よりは欧州だなと、欧州に旅行するといつも思います。

 

1592536956 The Urban Biking Handbook: The DIY Guide to Building, Rebuilding, Tinkering with, and Repairing Your Bicycle for City Living
Charles Haine
Quarry Books 2011-08

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街の本屋で本を買う - 2012/08/02 MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店

4492502343 銀輪の巨人
野嶋 剛
東洋経済新報社 2012-06-01

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4344951166 スペクテイター〈23号〉
エディトリアルデパートメント 2011-03

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「街の本屋で本を買う」を思いついたきっかけがそうだけど、一頃よりもメガ書店に対する高揚感というのがなくなった。三重の片田舎の高校生だった頃初めて入った紀伊国屋梅田店に浮き足立ったり、仕事場の近くにジュンク堂が出来たりしたときの興奮だったり、そういうのはこのMARUZEN&ジュンク堂梅田店が出来たときにはほとんど感じなかった。1Fの雑誌コーナーの高さと配置にちょっと物珍しさがあったけれど、「結局、本屋は本屋」という思いが、この数年の間に出来上がったのかも。これは、決して電子書籍が普及しつつあるからとか、amazonで何でも買えるからということではないと思う。

買いたい本が決まってるときはメガ書店に行って買う、そのついでに何か別の本と巡り合うのがメガ書店のおもしろさとしたら、本屋自体に偶然の出会いで入ってしまえというのが「街の本屋で本を買う」なんだけど、今回は久し振りにメガ書店で偶然の買い物。お目当ては、趣味のロードバイクに関連したビジネス本『銀輪の巨人』、台湾の一大ロードバイクメーカーGIANTの成長ドキュメンタリーで、なぜ台湾企業は日本をしり目に急成長できるのか、その内実を読みたくて買ったんだけど、一方で、趣味のロードバイクとして、台湾を走ってみたいなと思っているところへこの『SPECTATOR vol.23』。「台湾縦断 自転車紀行」なんてど真ん中の記事があったら読まずにいられない。おまけにもうひとつの特集が、「再考・就職しないで生きるには」。これからの仕事についてキャリアについて突然深刻に考えざるを得なくなった自分には正にセレンディピティなめぐり合わせ。ロードバイクとビジネスと台湾。この繋がりが銀輪のように回る、回る。 ¥1,680+¥1,000。


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