自転車保険を再検討しました:JCA vs ドコモサイクル保険

JCAは年会費5,000円で賠償責任補償1億円の自転車保険に加入だったのが、今年から年会費据え置きで保険は別加入になってしまいました。そうなるとJCA加入のわかりやすいメリットはサイクリングタッグだけ。それも無料という訳ではないし、JCAに加入して今まで一度も使ったことないので実質無意味。じゃあ加入の最大の目的だった自転車保険に加入しようと思うと、保険料は3,000円。つまり、年8,000円の保険料支払い。ちょっと高い気がする。

そこで比較対象にしたのがドコモのサイクル保険。知ってはいたけれどJCA加入のつもりだったので真剣に調べてませんでした。数字できっちり比較:



JCA

ドコモ

実質保険料(年)

8,000円

5,280円

賠償責任保証

1億円

2億円

日常生活賠償責任

対象

対象

死亡/後遺障害補償

272万円

500万円

入院補償

4,000円/日

3,000円/日

示談交渉サービス

あり

あり

入院補償がJCAのほうが1,000円多いけど、それ以外は軒並みドコモのほうが手厚い。おまけにドコモのほうが2,720円も安い。もちろんJCAの保険は保険料だけでみたら3,000円なのでドコモより安いんだけど、JCA会費5,000円も実質保険料なので。JCA会員特典にもう少し魅力的なものがあればよかったんだけど、そんなに乗れる訳でもないしイベントに行ける訳でもない人間にとっては会員になる魅力もそもそもあんまりない。

ということで、ドコモサイクル保険に申し込んだのでした。去年おっきな事故にあってますしね。保険は大事です。

それにしてもJCA、もう少し何とかならないものでしょうか。確かにほんとに活発に自転車を楽しめる環境の人にとってはいい内容だと思うけど、もうちょっと裾野を広げる中身を考えないと、全国の道路に自転車レーンを設置するとか夢のまた夢な気がしますよ。

独走会 - 2014/06/08 生駒ー香芝ー橿原ー郡山ーならまちー生駒

一時間あたり移動距離20kmで総走行距離80km練習。なので一切写真撮影なし!

自分の平地の遅さはよく判っていて、最低限一時間あたり移動距離20kmで80km走れるようになりたいと目標を立てました。で、まずは勝手知ったる奈良盆地の、起伏の少ないルートを選んで練習しました。ロングライドに向けた練習なので、今日の走行には不要な荷物もしょって。ロングライド時の状況でやらないと意味ないので。

最初の2時間は、移動時間各50分くらい、移動時の平均速度25km/h前後。50分走って5分休憩、を2回繰り返した形で、満足できたペースです。

3時間目はGARMINのルート案内をセットして、川西町のあたりからならまちへ。走り始めて15分くらいで空腹に耐えかね、見つけたローソンでおにぎりを食べて若干時間を食い、ならまちについたのが3時間目のスタートから46分後。移動距離16.3kmで平均速度21.0kmになりましたが、たぶん後10分あれば確実に20kmになったと思うので、1時間で20kmは達成できたと思います。

ならまちデッドヒート。信号待ち時点から無法地帯な感じでした(笑)。

ここで『樫舎』に立ち寄り氷を。これで30分くらい休憩になったはずなのに、この後の15kmがなかなかきつく(富雄から東生駒までの若干上り区間があるものの)48分、平均速度18.8km/hまで落ち込んでしまいました。

目標の一時間あたり移動距離20kmで80km走行は出来ませんでしたが、ひとつの手応えは得ました。次の目標は、2時間で50km移動。最初の2時間で50km走れると、そこで1時間休憩してリカバリして、あと3時間で50km走って、トータル6時間で100kmという計算を立てられます。55分走って5分休憩、で計算すると、一時間単位での平均速度の目標は、25km / (55/60) =  27.3km/h。なので移動時はだいたい30km/hで走ってないといけない計算。当面、これが目標です。

  • やっぱり荷物が結構邪魔になる。輪行袋、履き替え用の折り畳み靴、スマートフォンの充電用バッテリ。基本的にこの3つが重さの源なんだけど、靴はビンディングで電車乗り継ぐ覚悟決めれば靴は抜けるなあとか。
  • 膝が冷える。最後の4時間目の途中、膝が痛くて回せなかった。登りは問題なかったので、風のせい?長距離走る際は膝が隠れているレーパンがベストかも。
  • 日焼けで痛い。日焼け止めの塗り直しが必要。
  • 食べる時間が必要。これをカットするためには予め補給食を(エナジー系以外に)持ってないと。

独走会・街のパン屋でパンを買う - 2014/05/31 生駒山麓公園・みやけ・正暦寺・ノモケマナ

「山へ行くつもりじゃなかった」はもちろん、『海へ行くつもりじゃなかった』のオマージュです。


先週末ひどい喉風邪をひいて体力以上に気力を失い、いい天気だったのに走りにも行かなかったしそれどころか何にもしない週末を過ごし、今週末こそはと思ってたら週半ばでぶり返して滅入ってしまったのですが、なんとか走れるかな、くらいまで体調を回復させることができたので、じゃあと駆り出したものの、どの程度走れるか自信がない。まだ鼻は通りきらないし、喉もぜーぜー言う。なので、とりあえず阪奈道路のてっぺんまで、阪奈を通るのは無理だったとき引き返せないから危険なので裏道で出てみて、上りきれたら大阪市内の平坦を走って遠出しよう、無理そうだったら引き返して富雄にかき氷でも食べに行こう、と思ってたのに、気がついたら何故か生駒山麓公園に向かう上りを駆け上がるはめに・・・

宝山寺登るより距離も短く楽そうなのに、実感は宝山寺より厳しいと思ったら、ルートログ見ると平均斜度は宝山寺より少し緩い8.5%くらいですが距離が1km長かったです。いい練習ルートかも。公園に辿り着いたあと、大阪側に出るにはダートを走るしか無いようで、それが嫌なら結局坂を下りきって出直しのようで、そんな気が起きるはずもなく、意気揚々と坂を下って『みやけ』へ。

好きなかき氷五本の指に入ります。店構えも魅力。ロードバイクと氷は絶対的にあいます。


途中でTRANSITの人にあったので、お願いしていたチューブを買いに立ち寄り。最近、立ち寄るとお客さんが続々と来るシーンしか見たことない。儲かってはります。TRANSITの人が出たついでにまたまた改めて独走会について、独走会と言うのは富雄の超絶カッコいい自転車屋TRANSITの走行会「おいしいポタリング」の参加者の(すごくカッコよく言うと)スピンアウトで、「独りで走る愉しさ」を知る大人の集団、ということにしています。独りで走ればそれでもう「独走会」。

さてどうしたものか、と思ったのですが、いくつか行き先で調べていた中から、正暦寺に向かうことに。距離的にちょうどいい長さだったのと、ちょうどいい上りだったので。

正暦寺は奈良市の南東、山間部にあります。北から169号線を帯解寺あたりまで下ったら、正暦寺に登る道に入れます。

約3km・平均斜度3%、ほとんど車も人も通らず、気ままに登りを楽しめました。


孔雀明王という大変珍しい像にお目にかかれました。猛毒を持つコブラの天敵ということで健康の願いを叶えてくれるとともに、消し難い己の煩悩を断ち切ってくださいとお願いすることも修行僧にあったそうです。


住職さんが優しくて、車両進入禁止だけど今の時期は人もいないし門まで自転車持ってきて写真撮ってもいいよとおっしゃってくれたのですが、やっぱりそれは甘えすぎなと思って控えました。

それにしても体調がいまいちとは言え走れなかった。

  • 50kmを過ぎて足が重くなり回せなくなり20km/hくらいしか出せず、富雄から阪奈沿いの登りも苦しかった。平地長距離走練習しないと。

  • 去年も、シーズン初の炎天下はバテバテだった気もする。初独走会の長谷寺。

  • まだ元気があったときも、ケイデンスあげるとおしりがポンポン跳ねてたので、ちゃんと回せてないと思う、回す練習を心がけよう。

帰りは久しぶりにノモケマナ。ハード系がおいしいお店ですが糖分摂取にあんぱんを。ノモケマナのあんぱんは「たい焼きか!」ってくらい餡が入ってます。例によって撮る前に食う体たらく…この食い意地は治りそうにありません。

B002WFMV0I three cheers for our side~海へ行くつもりじゃなかった
フリッパーズ・ギター
ポリスター 2010-01-27

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独走会・街のパン屋でパンを買う - 2014/05/17 くろんど池・秋篠寺・boulangerie ASH

独走会と言っても、別に「走るのは独りであるべし」とか言うわけでは全然ないのです。

またまた改めて独走会について、独走会と言うのは富雄の超絶カッコいい自転車屋TRANSITの走行会「おいしいポタリング」の参加者の(すごくカッコよく言うと)スピンアウトで、「独りで走る愉しさ」を知る大人の集団、ということにしています。独りで走ればそれでもう「独走会」。

ですが最初に書いたように「走るのは独りであるべし」と頑なな訳では全然ありませんで、どちらかと言うと必要に迫られたところのほうが大きいのです。割と忙しい業界に勤めるサラリーマンで、なおかつ勤務先は社員数がそんなにいなくて同じ趣味を持っている人がいないし、住んでいるところは生まれたところでも育ったところでもないので昔からの友人というのもいない訳で、必然的に独りで走る機会が増える訳です。

でも自転車というのは「独り」で愉しむことができるスポーツだし、パンクとか体力切れとかいろんなトラブルに遭遇しても自力でなんとかできてこそ愉しめるスポーツというところが、自立心を大切にする私の気風に妙にマッチして、TRANSITで知り合ったお友達の方々と走るのを愉しむ傍ら、「独り」で走るということも積極的に愉しもう、できればこの「独り」で走るということを、他の人とも共有したい、という、相反することをうまく融合したいという思いを形にしたのが「独走会」なのでした。


そんなTRANSIT一派の聖地・くろんど池。実は私はまともに行ったことがなくて今回初めてきちんと走りました。あれ、東側から来たら相当上りますね。今度、あの上りにもトライしてみようかな。


その下りを下りきった後、精華町に出てこの先どうしようかな~と考えた結果、県道52号を下って秋篠に出ることに。目的地はもちろん秋篠寺。


この苔だけを鑑賞に来られた方もいらっしゃいました。この日は日差しが抜群の明るさで、枝の影とのコントラストに見入りました。御朱印は年に一度しか貰えないそうです(ネットで調べると二回と書かれているサイトもありました)。


そしてこれもまた初めて、富雄の名店、boulangerie ASHに。店構えも可愛らしいので入ってみたくなる雰囲気満点なんですが、ドアをオープンした途端に目に飛び込んでくるパン達がどれもこれもすっごい綺麗。なんというか整っている、端正な、丁寧な綺麗さ。ガラス細工みたいでした、どれも。一気に「あれも欲しいこれも欲しい」モードになりましたがなんとか自分を落ち着けて厳選して4つ買いました。


が、写真撮る前に食べてしまう食い意地は健在で、なんとか間に合ったのがこのカレーフランス。ここしばらくハード系のパンをずっと買ってたんですが、久し振りにソフト系でおいしいと思うパンでした。ふんわりでさっと食べられておいしい。ハード系とソフト系、どちらのほうがおいしさ出すのが難しいんだろうなあと考えてみたりしました。

独走会 - 2014/05/10 宝山寺

リハビリは順調。もう2,3本宝山寺こなせたら、いよいよ暗峠かな~。

前回は生駒総合公園への上りというなんとも弱気なコースでお茶を濁しましたので、少しまとまった時間の取れたこの日はいよいよ宝山寺までの上りを試すことにしました。家を出たときはあまりその気はなく、法隆寺まで行って帰ってくるド平坦コースをペース走、と思ってたのですが家を出て、あまりに爽快に晴れた陽の光の元緑眩しい生駒山を目の当たりにすると、アップもしないままするすると上りの入り口に向かってしまっていたのでした。


結果、14分くらい掛けてですが無事上りきれたので上々の復活具合と満足。あと2,3本、ペースを上げつつ練習して、暗峠に挑みたいなと思います。

そのまま降らず、南に進む道を流した後、第二阪奈を望むあたりで東進して下ったのですが、平均傾斜15度の坂を下るのは怖いです!下りなのに平地より全然スピード出てません。

コースはこちら。この周回、私のような週末ホビーライダーの方にはかなりオススメです。上りも下りもメリハリがあって、かつ全体的に車も少なく道も走りやすいです。


独走会 - 2014/05/06 東大寺戒壇院ー工場跡事務室

"裏"東大寺は連休中でもこんなに落ち着いた佇まいです。

改めて独走会について、独走会と言うのは富雄の超絶カッコいい自転車屋TRANSITの走行会「おいしいポタリング」の参加者の(すごくカッコよく言うと)スピンアウトで、「独りで走る愉しさ」を知る大人の集団、ということにしています。独りで走ればそれでもう「独走会」。

GW連休最終日、少し走る時間が取れたので、思い立って東大寺戒壇院へ。戒壇院は「独走会」を思いついた記念の場所です。戒壇院は「戒を受ける」施設、つまり出家者が正規の僧になるために戒律を授けられる施設。それは制度によって認められるという言い方もできるけれど、「独り立ちする」ということでもある。そして戒壇院で戒律を授けるため唐から招かれたのは鑑真、5回の渡航失敗にも屈せず渡航を成し遂げた鋼の精神。その6度目の航海で嵐に飲まれた際、鑑真の船を救うべく船に現れたのが戒壇院に祀られる四天王。去年戒壇院を訪れた際、戒壇院に纏わるこれらの伝承を知って、これは私が自転車に惹かれる核心にかなり近いものがあると感じました。

時を同じくして、スッタニパータの「犀の角のようにただ独り歩め」という言葉を知ります。もちろんこれは孤立せよということを言っているのではなくて、かなりの程度修行が進んだ僧に対する言葉なのですが、ロードバイクでツーリングするのは、道中何があっても自分の責任、誰のせいにもせず言い訳もせず自分の選んだ道を走っていく愉しみというのは、この「犀の角のようにただ独り歩め」という境地に近づけるものなのではないか、そう閃いたとき、「独走会」の骨格が固まったのでした。


戒壇院北側の門です。少し段を登ります。


戒壇堂の正面。昨年、戒壇院を訪れた際御朱印を書いて頂いた方がいらっしゃって話が弾みました。その方も、自転車を趣味にされているそうで、クロスバイクで約20kmを走って戒壇院に詰めておられるそうです。いつか一緒に走ってみたいなと思っています。

「戒壇院」の文字がシブい。当たり前なんですけどあらゆる品に、お堂の名前とかお寺の名前とか描かれてるんですよね、寺院って。ちょっとユーモラスでさえあります。


御朱印。四天王って言葉は誰でも知ってると思いますが、その像はあまり見ようとしたことがないのではないでしょうか。戒壇院でお会いされることをオススメします。


戒壇院の北すぐにあるカフェ「工場跡事務室」。昭和50年代半ばまで乳酸菌飲料の研究及び製造が行われていた建物、なので工場跡なんですね。木造の味が存分に活かされたレトロな喫茶で、コーヒーもトーストもすべて美味しいオススメの場所です。このエントリが"裏"東大寺の堪能のきっかけになれば幸いです。

独走会 - 住吉神社

何気なく、撮れていたムービーを見てみたら夕闇が存外に綺麗だったので。

暗くなるまでに少し時間があったので、前から気になっていた近所の神社まで行ってみました。住吉神社という名前で、脇には「おまつの宮」と彫られた石碑が建っています。

これは、交野の磐船神社から松の苗を移したことからそう呼ばれているそうです。磐船神社は饒速日命が降臨した神社なので、その神社の松の苗を貰ったというのは大きな意味のあることということなんでしょうね。近くのバス停も「お松の宮前」で、通称として通ってるんだと初めて知りました。


この写真とても気に入ってます。今まで自転車と撮った写真で1,2を争う好きさ具合です。建造物に立てかけずに撮ったところがいちばん気に入ってます。

近くの神社でも行ったことのないところがたくさんあるので、近場乗りでもまだまだ楽しめます。たぶん神社があるんじゃないかなという小さな森とか、機会を見つけては細かく行ってみよう。

独走会 - TRANSIT

開店三周年を迎えられた行きつけの富雄のウルトラかっこいい自転車屋さんTRANSITに、お祝いを持って行きました! 
TRANSITで買ってウチのLEZYNEのポンプにどうしても合わずポンプを外すと小ねじが外れて空気も抜ける、というチューブを3本返品、否、お祝いにお渡ししました!(笑) 誤解のないように念のため書いておきますとこれは不良品とかそういうものではなく、単に個体の相性ですので。書いちゃうとヤボでネタ的に面白くなくなるなー。
PARKTOOLのCHAINGANGを愛用してたのですが汚れがひどくなったので買い換えようと思っていたところで、違うタイプのものにしようかなと思ってたので、ちょうどいいなと思いこのFINISHLINEのGRUNGE BRUSHを購入。消費税8%って暗算できんよね、とぼやきあい。
先週も思いまいしたがほんとに近所走っただけ、今回に至っては走った距離よりTRAINSITでうだうだしてた時間のほうが長いくらいですが、たった1時間でも自転車で走ると、今抱えている課題や疑問といったものに対して新たな気持ちで向き合えるようになります。自転車は必ず漕ぐという自分の力が必要ですが、自分の力で漕げば必ず前に進んでくれます。それはあまりにも当たり前で些細な事象ですがその当たり前のことを純粋に体験させてくれるのが自転車です。大げさですがだから好きなのだと思います。 

そして奈良は盆地なようでいて意外と起伏があって、前はそれがあまり好きではなかったのですが、少しの時間でも走ろうとする今、起伏の多いこの地形も自転車向きでいいところだなあとつくづく思います。奈良と自転車は相思相愛です。 

TRANSITを出てローソンの前で、松葉杖のおじいさんに「にいちゃん、これ高いの?なんぼくらいすんの?」と話しかけられましたよ。富雄いいとこだほんとに。

独走会/街のパン屋でパンを買う 2014/04/06 生駒総合運動公園ーHanna

近所走りもまた楽し。約2か月のブランクを経て、独走を再開しました!

一時間前後で手ごろなライドと言えば、私の住む生駒には「宝山寺」と「暗峠」という、泣く子も黙る二つのヒルクライムコースがあるのですが、さすがに登りきる自信がありませんでしたので、控えめに生駒総合運動公園まで登ってきました。

控えめとは言え、GARMINを見るとときどき斜度12%だったりしてリハビリにはもってこいでした。先週から時間があれば少しでもと、できる日はローラーを10分でも回していて、追い込んでも全然心拍も息も上がらなくて、「なんか調子よくなってるのかも」と喜んでましたが実走は甘くはありませんでした(笑)。向かい風でぜんぜん進まなくなる貧弱な脚。

ロングライドが大好きな自分ですが、この1時間足らずのご近所ライドで心底思ったのは、「自転車乗るのがほんとに好きだなあ」ということ。少しの時間でも、特に変わり映えのしないコースでも、ゆっくりでも休み休みでも、自転車で走るということが自分にとって無上に楽しいことなんだと改めて実感したライドでした。

帰りはHannaに寄り道して食パン買って帰りました。奈良はパン屋が多くて、それがライドの目的にもなって楽しい限りです。


独走会 - 大和西大寺ー大和八木、津ー桑名ー名古屋

ド平坦を走りたくて走って走りには爽快大満足だったのに苦々しい気持ちを残してしまったノスタルジーライド。

日経の映画評で『少女は自転車にのって』というサウジアラビア初の女性映画監督の映画が上映されていることを知り、電車の中で誰かが読んでいたニューズウィークのページに『少女は自転車にのって』が取り上げられていることを見て、ぜひこの映画を観たいと計画を練り始めたのが先月の頭。行ける現実的な範囲でいちばん早い上映が名古屋の名演小劇場で1/4だったので、ロードバイクで観に行こうと計画を練り上げたのに出勤予定が入ってしまい流れてしまいました。そうこうしているうちに大阪でも上映が始まったのですが、折角一度計画したことを、やらずに終わらせてしまったらなんかモヤモヤしたものが残ってしまうと思い、名古屋に向かって走ることに決めたのでした。

とは言え、1/4は14:40上演が現実的な回だったので、これに間に合うように、14:15頃には名演小劇場に着くことを考えると、自宅から約150kmを自走とすると過去実績上8~9時間はみたい。すると朝5~6時に出なければならず、冬場であることを考えるとこれはちょっと危険。なので、思い切って辛い山越えをカットしてしまおうと、八木まで25km走って特急に乗って伊勢中川へ、そこから名古屋まで90km、と計画してました。しかし今は14:40の上映がなく、16:40上映が現実的なので、そんなに早く着く必要もなく、十分自走できる時間でもあったのですが、無理しないように、平坦を楽しむ計画のままで行きました。

八木10:05発の特急で伊勢中川まで行く予定だったのが、なんとまさかの満席。この時点でかなりテンションが下がってしまったのですが、待てよ、と調べてみると10:04発名古屋行のアーバンライナーがあり、これだと中川には停車しないものの津で降りれる。20kmくらい更にショートカットしてしまうけど、今回はとにかく楽しんで走りきろうと思ってたのでこれに乗車。

津駅に来るたび何とも遣る瀬無い気持ちになります。もう少しまともな学生生活を送ればよかった、もう少しまともな人生を歩んで来ればよかった。ここで過ごした日々。そういうのは単なるノスタルジーだと振り切って前を向こうと(いつものごとく)思いながらバイクを組み上げていると、「こんにちはー」という声が。

見ると高校生と思しき男の子二人が話しかけてきた。元来、見知らぬ人に話しかけられるというのはあまり得意なほうではなかったのを少しずつ矯正してきたつもりでそんなに厭わないつもりだったのに、その学生の胸についていたバッジかワッペンに「キリスト教云々」というのがあったので即座に怯んでしまった。結局、彼は単に興味本位で声をかけてきただけのようで、特に無礼でもなく感じのよい少年だったのに、ただ宗教に関するものを見ただけで勧誘か何かと思って身構えてしまった。もしかしたらそうだったかも知れないけれど、その時はその時で丁寧に会話を畳む術だって持っているはずだ。

非常に苦々しい思いのまま、向かい風でペダルを強めに踏み込まなければいけないたびに「あかんなあオレも」と唸りながら四日市を過ぎ、揖斐川・長良川を渡り、補給におにぎり買ったらおしぼりつけてくれた優しいコンビニに感謝し、名古屋につき、名演小劇場にもたどり着き、15:00だったのでいくらなんでも時間が余りすぎるし、名古屋までひとまずは来たということで、実際に観るのは大阪でもいいし、今日はこれで早めに帰ろうと近鉄名古屋駅の脇で輪行袋を広げ始めたら、ちょっと気になっていたホームレス?浮浪者?らしきおじさんが話しかけてきた。

「大将、大将、これ折りたためるやつか?」

一体、何がダメだったんだろう、「ああん?そうそう」と完全に追い払うモードで受け答えしてしまった。今の僕は決してそういう会話が苦手ではない。あまりに絡んで来たらうまく畳むこともできると思う。なのにあまりにも粗末に受け答えしてしまった。あれが自分の本来の姿なのだろうか。情けない。ほんとうに情けない。どれだけ独走で自分と戦っても、自分の性根は何も変わっていない。ロードバイクを収め終ったとき、おじさんは僕に背を向けて何かぶつぶつ言いながら煙草をふかしていた。

近鉄名古屋駅で17:00発のアーバンライナーに乗り込もうとホームを歩いている最中、大学時代からの親友との日々を思い出しながら、突然気が付いた。その時代の心躍る気持ちを、再現しようとしてももはやダメなのだ。心躍ることがほしいなら、今この年にふさわしい心躍ることを、それを見つけ出していかなければダメなのだ。それができるだけの自分を作り上げていかなくては、ダメなのだ。