あの、店長さんにレジ打ちしてもらった記憶もまだ新しい今(と言っても一年経つのか)、その店長さんの著書に巡り合える。
こういうことがあるとつくづく自分のアンテナが鈍っているなあと落ち込んでしまうけれど、それでもまだどうにか生きているアンテナもあるんだなあと感謝もする。しないといけない。仕事の合間に少し時間があったのでジュンク難波店を一周してみて、レイアウト変更っていつだったんだろう、ずいぶん来てないもんなあ、もしかして前来た時すでに変わってたけど覚えてないだけなのかな、とかぼんやり思いながら階段とトイレに挟まれた棚を(トイレ側から歩いて)最後に概観していたら、いちばん最後に目に入ったのが『書店と民主主義』発売記念フェア棚と、ポップとして張り出された著者の文章。『紙の本は、滅びない』に関する内容だった。僕は紙の本が滅びないとは思っていないが、滅びないと言ってしまうことでの自己実現の力を信じている、というような内容だったこの著者の文章に強く捉えられて、『書店と民主主義』というタイトルが俄かに大仰ではない響きになり、昨年の民主主義フェアの一件に思いを馳せることになり、そうして難波店店長さんにレジ打ちしてもらったことを思い出し、その場で「あ!」と大声を上げんばかりになり、もうそうなったら購入を躊躇うことなく手にしていたのでした。
この本を、『ひろった・あつめた ぼくのドングリ図鑑』と一緒に買う中年のおっさんは、若い書店員さんには相当に奇異に移ったんじゃないかなあ。
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ひろった・あつめた ぼくのドングリ図鑑 (ちしきのぽけっと12) 盛口 満 岩崎書店 2010-09-24 by G-Tools |
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書店と民主主義: 言論のアリーナのために 福嶋 聡 人文書院 2016-06-13 by G-Tools |