独走会 - 2018/11/24 ZWIFT

巡り合わせというか、いよいよ本当に「頑張った遠出はもういいや」と思い始めてきたというか。

今年に入ってから、ほんの少しの自棄な気分とともに「自転車なんて趣味、やめてしまったほうが人生うまく行くのではないか」と思うことが多くなっていた。ツーリングは遠くに行きたくなるので時間がかかるし、かと言って近場で済ませると不完全燃焼な気分になるし、せっかく予定を立てても止めざるを得ないこともあってフラストレーションは溜まるし、おまけに天候には勝てない。イライラする種をわざわざ抱えるくらいならいっそ…と、最近はライド中にも思うことが多くなっていた。

で、ZWIFTは前々から知っていたけれど、結構な機材を揃えないといけないというイメージを持っていたのと、「なんでわざわざ室内で画面見て1時間も2時間も走らないといけない?1時間くらいなら外に出て走ればいいじゃん」という疑問とで、あまり詳しく調べてなかったんだけど、ふと「そう言えばZWIFTって一体どうやってデータを飛ばしているんだろう?」と疑問になり、調べてみたら、その過程で、ローラーもスマートトレーナーが必須というわけではないことがわかり、じゃあサイコンはどうやって何で通信するんだろう?そうは言ってもWifitかBluetoothしていないEdge800じゃあ通信しようがないし、と思って調べてみたら、ant+対応していればできる!正確にはant+センサー(僕が買ったのはこれ)をPCに着ければ、ZWIFTアプリがケイデンスセンサーからのant+での通信を受け取って、ZWIFTサイトにインターネット経由でデータを飛ばす、ということ。

なので、本当に本当に最低限、ということなら、ant+対応のケイデンスセンサーはたいてい使っていると思うので、あとはPCとPCに接続するant+センサー(USBで接続)があればZWIFTできるということ。

それくらいの出費なら、ということで思い立ったが吉日。早速amazonで注文し、ZWIFTのアカウントを作成。毎晩10分程度のローラー台の時間に早速試してみる。

初めてやってみた感想は、「時間が経つのが早い!」。ローラーに乗っているときのいちばんの課題は、気になることがいろいろあって時間が経つのが遅く感じて、たった10分でも早く切り上げがちになること。それを解消するために、骨伝導イヤフォンで音楽を聞きながら回すようにしてみて少しマシになっていたけれど、ZWIFTはその比じゃない!グループライドとかレースとかに参加してるわけじゃないので単に景色が流れてるだけなんだけど全然違う。あっという間に時間が経つ感じがする。

スマホアプリのZWIFTコンパニオンを使うと、画面の視点を切り替えたり(後ろから見たり横から見たり、完全に自分視点にしたり)、その写真を撮ったりすることもできる。ちょうどスマホホルダーをステムに着けたところだったのでいい具合に手元で操作できる。

これは確かにハマるわ。ZWIFT内のレースとかグループライドとかにも参加したくなる。あれに参加しようと思うと、ZWIFTのコースデータを受信して負荷を変えてくれるので坂道とかもリアルになるスマートトレーナーが欲しくなる。そして大画面モニターも欲しくなる。すごく気持ちがわかった。当面そこまで設備を揃えられないけれど、室内トレーニングはかなり楽しくなりそうだし、「もう遠出はいいや」というのがより確たるものになってしまうかもしれない。

街の本屋で本を買う - 2018/11/22 恵文社 西大路店『ヌメロ・ゼロ』/ウンベルト・エーコ

恵文社と言えば一乗寺店が有名だと思うのですが、西大路店が馴染みがあります。
何故かと言うと商用で数年前からよく西大路駅に行くのですが、ここ1,2年で駅前の喫茶店のクーズコンセルボがすごくきれいになり席数も増え、めっちゃ美味しい鶏系の麺屋一空ができ、どんどん良くなっていくのですがずっと前から変わらずそこにあるのが恵文社。いつも駅に早く着いたときは少しでも仕事をしようとクーズコンセルボに入るのですが、今日は一空で鶏ジャンクを食べたあと待ち合わせまで少しあった時間を恵文社で。

ちょっとカルトな系統のムックを眺め終わって棚移動し始めたところに目に飛び込んだのが『ヌメロ・ゼロ』。こないだジュンク本店をぶらぶらしたときに目に入っていて、ウンベルト・エーコってまともに読んだことなくてかつこれが遺作と聞いて気になっていたところなので躊躇なく購入。手にとっている間に聞こえてきた店員さんと他のお客さんとのお取り寄せのやりとりー出版からなんで一週間はかかります…構いませんわ一週間かかっても、それでお願いしますわ…ーがすごく印象に残ってる。

 『ヌメロ・ゼロ』/ウンベルト・エーコ 河出文庫

独走会 - 2018/11/11 多気 104.0km (166号経由)

”昔のことだけ輝いてる そんなクラい毎日は過ごしたくない”
(『さよならなんかは言わせない』/B'z)

めずらしく天気の心配は全然しなくてよい予報で、それなりに忙しい一週間だったけど毎日少しずつ整備して準備もして、行先をああだこうだ考え続けるとそれだけで当日身動き取れないメンタルになるので早々に「今まで走ったことのない166号で松阪まで走ろう」と決めてルートラボでコースマップ作って愛用のGarmin Edge800に読み込ませた。途中、三重との県境近くに「近畿のマッターホルン」と言われるらしい高見山という山があって、その眺望が素晴らしいそうなので、ちょうど最高到達点になるしそこをメインイベントと目してイメージトレーニング。


ちょっとズルして八木まで輪行。


女寄峠越えて道の駅宇陀をやり過ごして榛原街道熟して伊勢街道に入って、まだ高見トンネル前の最後の登りに掛かる手前でちょっと膝の裏が痛み、なんだかおかしな動悸がして、疲れて結構メンタルが変な感じになって、毎度毎度思うんだけどもうこんな疲れるライドいいや時間もったいないし、最初30分かけて輪行して持ってきて帰り2時間輪行で使うくらいならその2時間30分も代り映えしない道だけど走るっていうルートのほうが他のことする時間も取れるしいいじゃないか、とか後ろ向きなモードに入る。

369号で御杖経由で東を目指したときもきつかったけど、あの時はまだもっと回せてた。まあロードバイクが楽しかったときもあったし、もうトレーニングも思うようにできないし、近場でお茶を濁すようなライドで今後はいいんじゃない…と思っていると高見トンネル前の最後の登りが出てきて、その高さがはっきりわかる道の構造にちょっと感動しながら登る。


結局、どれが高見山かわからないままトンネルに突入して三重に出て、そこからしばらくはひたすら下り基調。ただ道中コンビニは一切なくて、民家兼お食事処みたいなのがあるくらいで休憩が取り辛く、ちょっとばて気味で飯高の道の駅にたどり着いて休憩。この時で12:00なので4時間30分。70kmちょっとのポイントなのでめっちゃ遅くてそれでもテンションが下がる。


さらに追い打ちをかけたのはあと20kmくらいのポイント、道の駅茶倉に向かう分岐点で、通行止に食らったこと。示された迂回路は自動車用なので、簡素な図で描かれているけれど結構な大回りで10kmは余分に走らないといけない。これでもう止めを刺された感じで、なんとか迂回せずに地図上にある川べりの道を行けないかと突っ込んでみるもののダートだしぬかるんでるし見える先には倒木があってそこに何か動物が倒れているのか鷹か鷲かみたいな大きな鳥が群がっているし、これは行っちゃいけないと思って引き返し、しぶしぶ迂回ルートを見極め、松阪駅ではなく多気駅に出ることに。


確か369号の時も伊勢に出ようと思って出られず多気に迂回したんだよな…と思いながら、でも道が違うので当たり前なんだけどそのときと全く違う風景全く違う道の印象で、余計なルートを踏んでしまった無駄骨感と相まって心細くて仕方なく、これでたどり着いた先が実は思っている駅じゃなかったらどうしようとか悪いイメージばかりがぐるぐる回る。

それでも最後の1~2kmくらいは369号のときと同じ道になって、無事多気駅に到着。まさかツーリングで多気駅にもう一度来るとは全く思っていなった。前回「自転車なんてやめてしまったほうがいいんじゃないか」と少し離れそうになったところに多気駅に導かれた。多気駅は、三重に住んでいた学生時代にも来たことはない、けれど紀勢線と参宮線の合流する、名前はよく知っている駅。津と同じで、やっぱり三重に来ると感慨深いというか、時間の使い方と心の持ち方と人との接し方を、疲れ痺れた頭と体に圧し潰すように考えさせられる。


”もしも縁があるなら また逢える日まで
気を付けて Yes, I'm here"
(『Queen Of Madrid』/B'z)

以下恒例の箇条書き:

  • 今回も「もう走らなくてほんとにいいや」と思ったのは事実。そして、こんなふうに一日がかりになるようなライドをどうにかして計画しようという気持ちは薄まったような気がする。
  • 左の入力が遅い、というのを最近のローラーで意識するようになったので、今回気を付けてペダリングしていたのだけど、前半の体力のあったときは平地で入力を意識することで巡行は確かにあがった。しかし膝裏の腱?が痛くなった。何かペダリングに不足していることがあるのだと思う。
  • 使い古しのスマホをステムに取り付けてみた。メインはGoogle Mapを見るためだけど、これはすごく役に立った。Garminの地図よりやっぱり数倍見やすい。難点は入れているSIMが格安なので、画面がついてこないことがあるのと進行方向を向かないということ。これは一時的に高速化できるようなオプションがついてたらそちらを活用するほうがいいかもしれない。
  • トップチューブバッグがへたりすぎ。買い替え考えたほうがいいかも。
  • knogのriderはプログラミングをちゃんとやること。
  • 水分補給を意識するのを忘れ、後半足が攣りまくった。
  • それでも今回の収穫は、2回通行止めにあって道に迷ってタイムロスしたり、練習できてないので10%の登りがほんとにゆっくりでしか登れないとかありつつも、結局104kmを6時間ちょっとで走ったということ。練習してないから伸びないけど、逆にそんなにダメにもならないから、これくらいなら半日で行けるんだ、というのがわかったのが収穫だったと思う。
  • ちょっとサドルが低いか?

街の本屋で本を買う - 2018/10/01 ジュンク堂書店大阪本店『現代思想 2018年11月号 特集「多動」の時代 ―時短・ライフハック・ギグエコノミー 』/青土社

微かに、微かにだけど積み上げできているかも、という実感。

帰社時間が昼休みにかかったのでジュンク堂に寄り道。今、どんな本が売れてるのかというのを表紙を眺めながら歩くのが楽しいので(買う気はなく)3Fをぶらぶらして「近いうちに読みたいな」と思ったのがタルディの『塹壕の戦争』。漫画なので少し立ち読みしてしまったのだけど、日本対どこか、じゃなくてどこか対どこかの戦争のイメージというのは本当に全くできていないものなんだなというのを思い知らされたショックが大きかった。

で、とぼとぼと歩いていると目に飛び込んできたのが「多動」「若林恵」「コンヴィヴィアリティ」。ここ最近気を取られているキーワード連発で思わずその『現代思想』を手に取って読み出す。目を取られた特集はドミニク・チェン氏と若林恵氏の対談なんだけど、「多動」はもちろんポジティブに取り上げられている訳ではなく、それはADHDというような多動をネガティブにとらえているということではなくて(そもそも例の「多動」が、そこを反転するような意味感で使ったところがやらしいしややこしくしている)、多動はテックがアテンションを強制するように差し向けた受動的な状態だからいい状態なはずではない、という認識から始まって、消費の強制のされ方とか主観の強制のされ方とかに話が移ろっていく。一度読んだくらいでは全然消化できない。もちろん買いました。

先日読了した『「待つ」ということ』でも問題意識にあった「所要時間を極限まで削っていく社会の行き先」みたいなものとももちろんリンクするし、ドミニク・チェン氏のことも民藝のことも、今まで興味を持ったら読んでいたことが積み重なっていっている微かな希望を見た気がした。

ジュンク堂書店大阪本店: 大阪府大阪市北区堂島1-6-20 堂島アバンザ2階~3階

街の本屋で本を買う - 2018/10/05 ジュンク堂書店難波店『バイシクルクラブセレクション  2018年 11月号 』/エイ出版社 『Software Design総集編2013-2017 』/Software Design編集部

ちょっと寄ってみたら、欲しい本のオンパレードで困った!

ほんとうに何の気なしに寄ってみたら、そんなときに限ってあれも欲しい、これも欲しい、ってなる。あれはたぶん、「本を探す」という行為は、頭の中が空っぽのほうが適しているということなんだろうなあ、と今振り返ってみて思った。暇つぶしに図書館に行ったときのほうが、目にした本に興味を覚えることが多い気がするし。

とりあえず足を運んだIT棚で、目に飛び込んだのがこれ。

Software Design総集編【2013~2017】

DVDに5年分収められてるそうで、「いくら?」と思って裏表紙見たら¥2,000。¥2,000!? マジで!?

買おうかなあ、どうしようかなあ・・・とうろうろしていたら次に目に飛び込んだのがこれ。

世界の終焉 ―今ここにいることの論理―

これは読みたいなあ・・・でも今図書館から一冊借りてきてるのがあるしなあ・・・とりあえずブックマークしておくか・・・とケータイ取り出してブックマークしながらうろうろしたら更に目に飛び込んだのがこれ。

「待つ」ということ (角川選書)

もう勘弁して。時間のかかることはすべて短縮もしくは無くしてしまうのが絶対正義みたいになった世の中で、これを押し進めていった先、時間に余剰が生まれたとしたらそれをどのように使うのか(そしてそこにまた短縮すべきもしくは無くしてしまうべき時間が生まれてくるのか)という命題と、押し進めていくことに幸せがあるのかという命題の狭間で悩み、「かけなければいけない時間」逆に「どうしようもない時間」これをそのまま「かけなければいけない時間」「どうしようもない時間」として扱える耐性というのは重要になるんじゃないか、と、つまり「待つ」ことの重要性を考えようとしていたところに鷲田清一氏で『「待つ」ということ」ですよ。うわー待ってくれーって思わず口走りそうになりましたよ。

で、「今日何冊買おうかなあ・・・」と思いながらぶらぶらしたらぶち当たったのがこれ。

明日の前に

難波店の店長に本気で一押しされたら買わない訳にいかない訳ですよ。『有限性の後で』も読んでないんですけど・・・とその2冊を手に取ってパラパラしてみたらもう全然ついていけません。もちろん今までもついていけなかったんですけど。これはちょっと思いつきで買っていかず読める時間をちゃんと確保したときに買おうと冷静に。

で、最終的に買うことにしたのが、『Software Design総集編2013~2017』と、これ。

バイシクルクラブセレクション ラクに走れるロードバイク術

奇しくも両方「まとめサイト」というか、過去記事のセレクション集。音楽でいうベスト盤というか全集というか。でも出版物としては、こういう「アーカイブ」をうまく組み立てて出してくれたらいいと思う。特にバイシクルクラブセレクションは、テーマに沿って過去記事をまとめているもので、これって結構ニーズあるなあと思いました。

街の本屋で本を買う - 2018/09/08 ジュンク堂書店難波店『さよなら未来――エディターズ・クロニクル 2010-2017 』/若林恵

さっそくdポイントを活用。
『さよなら未来』は図書館で借りて読み終えたのだけれど、読み終えたその瞬間に「これは手元に置いてときどき読み返さないといけない本だなー」と強く感じて、それからそんなに間を空けずにたまたまジュンク堂に入ってdポイントが使えるようになったことを知って、これはいい、dポイントで『さよなら未来」買おう、と思い立ってようやく買いに行けました。お店ではdポイントのモバイルアプリのバーコード見せるだけで至ってスムーズ。dポイントがジュンク堂で使えるというのは本当に大きい。願わくば、honto!のオンラインストアでは使えるようにならないでほしいかなー。

さよなら未来――エディターズ・クロニクル 2010-2017
 2010-2017 若林 恵

岩波書店 2018-04-20
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B'z "B'z LIVE-GYM Pleasure2018 -HINOTORI- 2018/09/15@ヤンマースタジアム長居

生きている間にあの曲をもう一度生で聴けるとは思ってませんでした!

こんなサイト誰にも引っかからないですが、マナー上、以下、ネタバレありです。しかし、ライブ前にもちょっと頭を過ったんだけど、今ではライブの情報とかウェブで検索しても、引っかかるサイトってアフィリエイトがらみの情報サイトばっかりなんですよね。セットリストとグッズ情報だけ並んでるような。10年前だと検索するとそれはもうわらわらぞろぞろと個人の感想が満載のホームページやブログ(がもう広まってた頃かなー)が検索結果に並んで、見出しの引用だけでセトリちょっと見えちゃって「あ”ー!!」みたいなこと結構あったと思うんだけど。今じゃウェブでそういうこと発信するほうが珍しいというか。なんかそういう時間がみんななくなっちゃったんでしょうね。あの頃はそういう「無償」の遊びに使う時間がまだあったんだと思う、今やそういうのもアフィリエイトとかで「対価」つきじゃないとやってられない時代になったんでしょうね。インスタとかで感想書いてる人はまだそこそこいてるものの、インスタというSNSの特性上、感想というよりは音楽雑誌とかラジオとかのイベントお勧めコメントみたいになってるし。

---以下ネタバレあり---







こんなもんでいいか。

ヤンマースタジアム長居ということで屋外ということで、心配のひとつは雨。B'zはファン誰もが認める雨男なので。そして自分も雨男なので。ちゃんとパッカブルレインコート持っていきました。でも実際に使ったのは5分間くらい2回だけで、稲葉さんも天に向かって「ありがとうございますぅ」と叫ぶくらい持ちました。

もう一つ、一番大きな心配は稲葉さんの喉と体調。レディクレで中途切り上げがあり、今回も直前の福岡・豊田で不調だったというのをネットで見ていて、LIVE DINASOURのとき同様、いつかは必ず来る観れなくなるときのことを思いながら1時間前に入場、ぼんやり待つ。今回はS席でアリーナの最後方、ほぼ肉眼ではステージ上の動きは見えない位置でしたが周囲のお客さんはマナー悪い人はなく、両隣も相当B'z好きと思われる男性で盛り上がれました。

『裸足の女神』は野外にめっちゃあってた!!後奏の「NaNaNaNa~」の掛け合い延々続くのは実はあんまり好きじゃないんだけど、今回はほとんどなく、とても爽やかに秋の夕暮れに響いてました。

そして『Wonderful Opportunity』!! 仙台まで行った2008年のACTION以来10年ぶり。もう聴けることないだろうな~と思ってただけに感涙。今度こそ、もうこの先、生で聴けることないかもな~もう会えないかもしれないよ~もうヤレないかもしれないよ~って頭を巡る。本当に人生の大事なときを救ってもらった曲なので、じっくり耳に落とし込むように聴く。やっぱりこの辺の年代の曲を聴くと、大学時代を、大学からの親友との切磋琢磨を、胸が焦げるくらいの熱さで思い起こす。

唯一、事前にHINOTORIについて目にした情報はファンクラブのインタビュー記事だったと思うんだけど、そこでHINOTORIについての解説が語られていて、そのテーマにちょっと「ん?」と思ってはいました。うーん、それ持ってきて魂盛り上がるかなあ、みたいな。確かに30年と言う時間を思えば、その間には本当に様々な出来事が誰にも積み重なっていて、その中には戻れないような想いが募る出来事もあるでしょうけれど、なんというかそれはライブで消化できないのでは?と少々疑問で。

で、ライブ中の演出を振り返ってみると、「B'zのLIVE-GYMへようこそ」もかつてBrotherhoodのときにやった紙コップver.のだったり、Spilit Looseのときのオープニング映像を流したり、極めつけはLOVE PHANTOMのダイブをやったり(今回はスタント入れ替えなしで本人がほんとに飛んだように見えたけどどうなんだろう?これもウェブで探ろうかなと思ったけど以外と簡単なワードでは個人ブログとか引っかからないんだよね)、過去のステージを再演してくれる中で、MCは常に「感謝」に溢れる言葉で。そう言えば歌詞もやっぱり変化してて、昔は「終わらない旅をする」なんて言ってもすっごいまだ先がある感満載だけど、ここ数年は「もうここまで来たんだから」という、開き直りじゃなくて覚悟のようなものを滾らせる言い回しが多いと感じていて、それは今回やった『光芒』の「自分を救う それは自分なのか 今更答えはいらない」とか、『パーフェクトライフ』もそうだし、思えばACTIONあたりからそうなのかな、その覚悟を感謝で包んだような言葉をたくさん聞かされた。

だから、長い年月生きてきたら、いろんな出来事があって、いろんな記憶があって、いかんともしがたい事柄というのも多少はあって、そういうのもひっくるめて生きていこう、という大きなメッセージに、LOVE PHANTOM-HINOTORI-LOVE PHANTOMからアンコールのBrotherhoodのMCに繋がる流れで感じ取れたのでした。

強く心に刻んだのはやはり時間がそう残されていないということ、残されていない時間をどう生きるかということ。残されていない時間を少しでもよく生きるために、彼らのような真摯で謙虚なスタンスをもう一度真似しなくてはいけないなということ。よりよく生きるためにそれは絶対に必要なことで、今の僕の周りは少しでも自分を大きく見せようとする人たちであふれかえっていて、言葉の端々に少しでも自分を大きく見せようという意識が零れ出ているような人たちであふれかえっていて、自分もうっかり負けじとその言葉の応酬にのっかってしまっている。この厳しい世界ではそういう戦いを制していかなければならないけれども、やはり自分はそのやり方ではないやり方で自分の人生を制していきたい。そのための準備は紆余曲折ありながらもなんとか続けられているし、言葉も準備できつつある。長い年月の中で起こったあらゆる事柄に感謝を込めつつ、B'zから生きる喜びのためのリスタートの時間をもらえることを感謝して、また手を抜かないように生きていきたいと思えたPleasureでした。


独走会 - 2018/08/17 奈良

”この河を辿ってゆこう 悲しみのルーツを探して”
(『ROOTS』/B'z)

パッキングも周到に済ませ、新しいジャージを新調し、ウェア類もすぐ着れるよう準備し、GARMIN Edgeにルートマップも読み込ませておいたけれど、夏休みのスケジュール的に前日早めに就寝できないことは予め分かっていて、それでもロングライドできるように持っていこうとしたものの、起床はやはり万全には程遠くて相当逡巡した末に宛のない近場ライド。

そんなときにとりあえず向かうのは転害門。

害が転ずる、と意味ありげなのに実は元々はその字ではなくて後世の当て字、とか。意味を求めてしまうことの光の面と、影の面。ありのままをありのままで受け取れることと、受け取れないこと。

鴻池運動公園のスタバで一服しようと登ったらまだ開店前、とか。計画してもうまくいかないのに、無計画なら更にうまくいかないことが増えるばかり。

それでも南大門を見上げて、

皆目逃げない鹿に借景させてもらって、

浮雲園地を流しながら見上げる夏の空の美しさで、近場にこんな場所があるありがたさを再確認。


とてもありがたいことが多いのに、時間に追われて感謝の気持ちをすり減らして、習慣的に感謝の気持ちを表面に出せる人々に遅れを取り続けて、惨めな気持ちに追い込まれ、だから遠く離れた過去への感謝の気持ちなんて言うべくもなくなる。それを取り戻すための仕掛けがまだ見つけられないけれど、探し続けている。

”誰もが同じものを 同じとき 同じように 愛せないけれど" (『ROOTS』/B'z)

その仕掛けをもしかしたらこの自転車という趣味が阻害しているのかもと最近思い始めている。思うように乗れず、練習もできず、もうかれこれ8年もやってこれくらいしか伸びないし、思うように乗れないことがストレスになるくらいなら、そんな趣味は捨ててしまったほうが良い人生を送れるのではないか。

”この河を辿ってゆこう 悲しみのルーツを探して”(『ROOTS』/B'z)

街の本屋で本を買う - 2018/07/31 ジュンク堂書店難波店『現代思想 2017年9月臨時増刊号 総特集◎かこさとし 』/青土社

國分功一郎xかこさとし対談、のポップで即決。

その割にはそのポップを写真に撮ってないんだけど。

中途半端に時間が空いたので難波のジュンク堂へ。オフィスからすぐのところに本店があるんだけど、なんとなく未知との遭遇は難波店のほうが相性がいい。ちょうと昨日、『100分de名著 ペスト』を読み返し、最近最新の哲学とか思想とか全然触れようとしていないなあ、でもろくに(趣味で)本を読む時間も取れないし致し方ないよなあ、と諦めて寝たところ。かといって哲学書とか見ようとはっきり思ってジュンクに行った訳じゃないので意味もなく「料理」の棚を一棚ずつ眺めて回ったりし、巡ってきた『現代思想』の棚でポップつけられてたのがこれ。買わない訳ないよね。僕が難波店に行った後しばらくの間に難波店に行って『現代思想』の棚に行って、「かこさとし特集」ってポップがあるのにその本そのものがない、置かれているべきところがぽっかり空いてる棚に巡ってしまった人、すみません。

4791713516 現代思想 2017年9月臨時増刊号 総特集◎かこさとし ―『だるまちゃん』『からすのパンやさん』から科学絵本、そしてあそびの大研究まで・・・広がり続ける表現の世界―
かこさとし 國分功一郎 中村桂子 池内了 蜂飼耳 枝元なほみ 猪熊弘子 岡崎勝 渡邉麻里子 藤原辰史
青土社 2017-08-28

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ジュンク堂書店難波店 大阪府大阪市浪速区湊町1-2-3 マルイト難波ビル3階