日本経済新聞2009/11/17 文化・日本スタイルで親近感 「洋もの」不振打開へ新手

「07年以降の洋楽市場は毎年100億円以上縮んでいる」

「SMJIの鈴木将人制作2部部長は「かつては音楽雑誌やレコードの解説など情報源が限られていた分、若者は洋楽へのあこがれや関心を募らせた。ネットですぐ情報を得られる今の若者は、その興味を失っている」」

「海外の文化に過度なあこがれを抱かず、信奉もしない。「洋もの」コンプレックスを持たない若者の志向は「よく解釈すれば足るを知る。・・・」と44年生まれの写真家、藤原信也氏は語る。」
「「日本を発展させたのは身の丈を知らない欲求だったのも事実。外に目を向けない保守化した世代の登場は、将来に希望が持てない閉塞した社会の表れでもあり、この先わくわくするような文化が生まれるかはわからない」」

僕は、僕らの世代に少なくない邦楽志向だけど、僕らの世代の邦楽志向と、ここで触れられている「若者」世代の邦楽志向は少し質が異なるようだ。

東宝の中川敬専務は、…「未知のものを見て、発見したいという欲求が若者の間で薄れているのを感じる」
対照的に、ドラマや人気漫画を原作にした邦画が当たるのは、物語や俳優の顔ぶれをよく知っているからだという。

しかし、かつての時代の、いわゆる1960年代���70年代の成長期の若者は、それ以前の若者は、本当にまったく先の見えない「未知」に対峙していたのだろうか���諸外国に追いつけばよいという、「先」があったから、安心して「未知」を追いかけられただけなのでは���経済は右肩上がりを信じて疑わずにすんだから、そこには予定調和があったから、安心して「未知」を追いかけられただけなのでは���

ポメラ、ちょっとほしいけど…。

㈱キングジムデジタルメモ「ポメラ」 黒���RC���1000573178���
㈱キングジム 

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いまさらながらポメラにちょっと興味。
なんだかんだ言ってキーボードって強いと思うのだ。

ただ、常時iPod touchを持ち歩いてる身としては、メモ用デバイスが���つになってしまう。
だいたい、日中メモしたいシチュエーションというのは電車移動中で、そういうときのメモはほぼケータイメール。立ってでもメモできる、いちばん便利なデバイス。

そうなると、ポメラが活躍する場ってあんまりないよなあ…。
帰りの電車でたまたま座れたとき、ちょっと何か書くか…ってくらいか。
家で書き物をするのに場所を選ばずできる、というメリットもあるけど、ネットができないとなると、結局手元にPCを置くことになるから、わざわざポメラで書く必要もない。
仕事をしている日中はほぼ間違いなくノートPCを持ち歩いてる訳だし。

こう考えるとやっぱ実用的じゃないかなあ。
でもこれを書いてて思ったのは、やっぱり書かないといけないなあということと、なんでこんなに書くことが面倒になってるんだろうなあということ。なんか、キーボードを叩くのが面倒なのだ。なんで���

日本経済新聞2009/10/27 文化・レコード針 感動刻み続け���長岡秀樹

 吉井和哉が「ナガオカのイヤフォンがよい」と紹介している、というのを聴いて初めてナガオカを知り、もちろんiPod touchのイヤフォンはナガオカ製を愛用しているのですが、日経最終面にナガオカの社長が。

 現在、総売り上げに占めるレコード針の割合は10%程度にすぎない。
 それでも、人はナガオカを「レコード針の…」と言う。この事実を私たちは誇りに思う。

 レコードはいつか消えてしまうかも知れないものだけど、レコード針製造を事業として持ち続けるのは、看板としてただ残しているというのではない。「針は大本の技術の枝葉でしかないはずだ」という冷静な言葉も。数字に直ちに結びつくのではない事柄をどれだけ考え抜いているかで、その企業の自力が鍛えられているのだと思う。言い換えれば経営力が。

 まったくの偶然、最近、ドリコムがブログ事業を他社に譲渡することを知った。ネットバブルを通り抜けてきた僕らの世代にとっては、ドリコムと言えばブログというイメージがある。ドリコムにとってブログ事業は売上ですでに10%以下になっていたらしい。ナガオカとの比較に、何を思うべきか���

ジャイアンナイト feat. B'zに思う

会社の携帯に「料金が50,000円を超えました」というメールが。

…なにそれ������

ダイノジが「ジャイアンナイトfeat.B'z」ってのをやってるって知った。

こないだの916んとき、「ピロウズジャイアンナイト」ってののビラをもらって、
そんときは「へー」と思ってたんだけど、それがB'zとなると看過できない。

PodCastでさわおが「ダイノジさん���確かさん付けだった���おもしろいんだよ」とか言ってたの聞いてて、
クラブイベンで取り上げられるまでにメジャーになったんだピロウズも���、と、
「ピロウズジャイアンナイト」のビラ見たときは比較的好印象だったんだけど、
B'zとなるとねえ…。

言うまでもなくB'zはもはや日本の域をはみ出しちゃってるジャパニーズ・ロックンロール・バンド。
ダイノジがB'zファンなのかどうかは知んないけど、
内心どう思ってようともそれなりに好意的な扱いでイベントをやれば、
必ず一定の集客が見込めるアーティストであることに違いないんだよね。

だって今やファンクラブ優先予約でさえ、事前に座席がわからなくなったバンドなんだよ������
そこまで転売目的が横行するのに、必ず毎公演満員になるバンドなんだよ������

ダイノジがどれくらい本気でDJ業やってるかも知らないけど、
簡単に取り上げられちゃ困るくらいの影響力のアーティストなんだよね、B'zって。
だからってB'zがNG出してなければダイノジが取り上げることを非難する理由もないし、
B'zファンとしてはどんなスタンスでいればいいんだろう���と考えてみて。

行かなきゃいいかも知れないけど、まあやっぱり面白そうと思って行っちゃう人もいるだろうし、
それ自体はぜんぜん否定できないから、
行くにしても行かないにしても、
「あーB'zを取り上げて稼がなきゃいけないくらいなのね、このイベントって」
という、若干上から目線で覚めて眺めてあげるようなのがいいのかな、と思う。

状況をきちんと捉えて意識さえしていれば、抜き差しならない状況になったときにちゃんと対処できると思う。

オーパーツ������

OOPARTS【初回生産限定盤】
SAWAO YAMANAKA the pillows
avex trax  2009-10-14

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めっちゃ聴いてる、『OOPARTS』。

初めて聴いたときは割とさらっと聴き終わってしまって「ん���」と思ったんだけど、���周目からもうダメ。ノックアウト。ハマるハマる。「これは聴けば聴くほど、な音だなー。さすが自分を追い込めるだけ追い込んで作り込んだ、っていうだけあるなー」って思ってたら、amazonのレビューもそういうのが多くって、やっぱみんな同じこと感じるんだなーってちょっとニヤッとしたり。

『雨上がりに見た幻』の曲順が最高���ここに持ってくるかー持ってくるよなーここだよなー。

でもって今んとこ頭ん中でいちばん回るのは『Lemon Drops』。ハロー、ハロー、ハーローーック。

イープラスの予約、悩むなー。Zepp Osaka、CD先行の結果がわかるの、イープラスの締切のあとだもんなー。

『ザ・ピロウズ ハイブリッド レインボウ』���音楽と人

ザ・ピロウズ ハイブリッド レインボウ
音楽と人
USEN  2009-09-15

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 一昨日の夜中、さわおがインタビューされてる番組を二本立て続けに観て、その中でかの有名な「眉毛のない増子さんが待ち伏せしてた事件」を喋ってて、「あ、そういえばオレ、ハイブリ本の感想であのエピソード触れたっけ���」と思ったので改めて。

��������� 山中さわお「で増子さんが言うんだ。『行ったほうがいい。絶対チャンスだし、ちゃんと東京でお前は成功するべきだよ』『俺だったら、メンバーに土下座しても絶対行くね』って」「でもね、後からわかるんだけど、増子さんはすごく察しのいい人でね。俺の言われたいことを言ってくれたんだよ。だからほんとは全然嘘で、増子さんは、もしひとりだけ誘われても絶対行かないタイプだよ。そこだけ嘘をついたの。僕のためにたぶん嘘をついたんだ。」
��������� 増子直純「あの時、もうそっちに気持ちが傾いちゃってる自分を責めてたんだ、あいつは。「それは裏切りなんかじゃないし、自分を責めることじゃないぞ」「まあ、俺だったら絶対行くね」って言ったよ。本当は絶対行かないけどね。」「俺、そんなに音楽的な才能とか素養があるとは思ってないから。」

 増子直純は確かにいい男だ。でも僕はこういう男に憧れないし憧れちゃいけない。増子直純の気持ちに気づいた、さわおに憧れるしこういうふうになりたいなと思う。控えめに言っても僕は増子直純のようなスタンスは常に取れていると思うし「察し」はいいほうだ。けれど、増子直純が嘘をついたのは、詰まるところ自分が「土下座しても絶対行く」ようなタマじゃなかったからだ。そんなのに憧れてちゃいけない。そこそこんところで満足することに憧れるようではいかんともしがたいのだ。やっぱり僕はさわおのスタンスが好きだし、人の気持ちに気づける冒険者になりたいなと思う。

『集中講義���日本の現代思想 ポストモダンとは何だったのか』���仲正昌樹

集中講義!日本の現代思想―ポストモダンとは何だったのか (NHKブックス)
日本放送出版協会  2006-11

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 放っておけば偏ってしまうから意図的に近寄ることを堪えているもの、ひとつが近代文学でもうひとつが思想・哲学系。なんも考えなかったら延々この二つのジャンルばかり読んでしまう。なのでなるべく避けてたんだけど、最近、どうしても抑えが利かなくなってて数冊読んでおり、今回手に取ったのがこれ。構造主義、ポスト構造主義をちゃんと整理したくなったのと、日本の現代思想について、現代に至る少し手前、安保あたりから整理したくなったのがきっかけ。

 大枠で印象に残ったのは3点。ひとつは「無限」をどう扱うか、という手法の問題。ひとつは「過去の自分をどう否定あるいは清算するべきなのか���」という問題。もうひとつは、やはり現代は「歴史」を求めてるのではないか���という問題。

 最初の”「無限」をどう扱うか���”は、構造主義の「メタ構造」、つまり「ポスト構造主義」の発端についての理解。ポスト構造主義に触れたときの印象はいつも「バラバラになっていく」という感覚で、「私はあなたと違う」式のモノの言い方をする人に対して「ああそうですか。で���」と言ってしまう心情を強化する感覚。なぜ差異が欲しくなるのか、差異があるからなんだっていうのか、別に思想や哲学に触れていなくても、自分の本性に誠実であろうとすれば見えてくるものがある。そこに誠実であろうとしない人に対して、ポスト構造主義の考え方を当てはめてみたくなってしまう。

 次の「過去の自分をどう否定あるいは清算するべきなのか���」は、文字通り転向や転回の問題。日本は特に、戦後の転向を簡単に許した歴史に始まり、あっけなく昨日までの思想・信条を捨ててしまうことに否定的でない。立場が変われば、もっと言えば気が変われば、簡単に思想・信条を変えて構わない。その時々の状況の責任にすることができる。逆に言えば、その時々の自分は「何も考えていなかった」と言える、ということ。ここでも、「わたしはあなたとは違う」式のものを言う人に何か一言言いたくなる。「自分のことを自分のこととしてだけ、表現することはできないのですか���」と。自分のことを表すために誰かを引き合いにだして誰かを貶めて、挙句に後になって「あれは本位じゃない」では引き合いに出されたほうはたまったもんじゃない。僕のものの考え方はこの「胡散臭さ」を突き止め、自分はそれを乗り越えるところが出発点だ。 

 本著を読んで、改めて読みたいと思った書籍���


パサージュ論 (岩波現代文庫)

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表徴の帝国 (ちくま学芸文庫)
Roland Barthes

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『山椒大夫・高瀬舟』���森鷗外

山椒大夫・高瀬舟    新潮文庫
新潮社  1968-05

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 自分で自分のことを割と近代文学好きだと思ってるんだけど、森鷗外はあまり読んでいなくて、その理由はやっぱり教科書で読んだ『舞姫』だと思う。ちっとも面白くなかったのだ。今読めばたぶん面白いと思うんだけど、教科書で読む『舞姫』というのは、ここに踏み込まないと面白くない���というところに踏み込まないので当然面白くない。『蛍』が受験問題集で読んでどっぷりはまったのとは雲泥の差。

 『プレジデント』で森鷗外の紹介があって、伝記を読むといいと書かれてたんだけど、買いに出かけたジュンク堂では見つからず、代わりにこの『山椒大夫・高瀬舟』を購入。

 『高瀬舟』は安楽死がテーマだ。何よりも驚いたのは、『高瀬舟』が安楽死がテーマの小説だったことであり、この時代から安楽死の問題意識があったことだ。あるいは、もっと昔から当然のようにあったものかも知れない。逆に、苦しんでいる者がいれば安楽死させることが当然であって問題にならない頃もあったのかも知れない。
 喜助は不治の病に苦しむ弟が自害するのを手助けした。字面で書けばそういうことになる。弟は自分の手で剃刀を喉に突き刺したが死にきれず、喜助がその刺さった剃刀を抜いてやることで果てたのだ。喜助は抜かずに医者にかけてやればよかったのか���一命を取り留めたところで不治の病に苦しむ日々が待ち構えているだけだ。喜助に負担をかけているという気の病みとともに。そう思った喜助は、どう振舞うのが正しかったというのだろうか���そしてこれを書いているのが医師でもある鷗外というところに妙があり、縁起まで記されているところが奥深い。
 安楽死を求めるような苦しみが身体に及ぶ苦しみだけなのか、精神的な苦しみは値しないのか���精神的な苦しみによる自害の場合、どちらかと言えば「自害」という行為に至るまで周囲がその苦しみの大きさを測れなかったところに悲しみがあることが多いように思う。安楽死の問題は、それを他人が介助することによる、介助する側の悲しみも問題にあがる。最初に思ったのは、安楽死というのは現代特有のテーマでは全然なかったのだということで、他のたくさんの社会問題と同じく、現代特有だとしたり顔になればなるほど解決から遠ざかってしまっているような遣る瀬無い気持ちである。

『Talking Rock ! 2009年 11月号』

Talking Rock ! (トーキング・ロック) 2009年 11月号 [雑誌]
トーキングロック  2009-10-05

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読みたかったのはザ・クロマニヨンズ…ではなくて、ザ・ピロウズの���������武道館レポ���

レポートもさすがトーキング・ロック���というか吉川氏というか、愛情たっぷりのレポートで、������がかなり正確に再現されてたと思う。ああいうの、ライターの人とかはレコーダー持込できるもんなんかな���もうちょっとページ数があってもいいのになーと思うけどそりゃ贅沢ってもんか。916の前後にピロウズ本とかthe pillows castとか、分量たっぷりの本を読み漁ってるので、916のレポートもどーんと長いのを読んで楽しみたいな���思い出に浸りたいな���という気持ちがあるんだろうな。

写真がよくって、特に、確か「Please Mr.Lostman」のときのだと思うんだけど、スクリーンのあの木がめっちゃ綺麗で���あの写真は見るだけですべてを思い出してうるっときます。


『LIVE ROCKS! Vol.02』

LIVE ROCKS! Vol.02 (シンコー・ミュージック・ムック) (シンコー・ミュージックMOOK)
シンコーミュージック・エンタテイメント  2009-08-27

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 吉井和哉���大阪城ホールとthe pillows���zepp Osakaが載ってる���ということで本屋に行ってみたんだけど、パラパラっと捲ってみて、「これ買うか…���」と躊躇。コレクターなら当然購入、だけど、僕はもういい歳だから、それほどコレクションする熱もないし、ビジュアルものを集めて眺めるようなんじゃないし、レポートは見開き���ページで終わっちゃうないようで写真メインだし、「これは立ち読みでいいだろう」ということでさっと目を通して終えました。写真がほしい人にはいいと思います。