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プレジデント 50 + (フィフティプラス) 2009年 7/15号 [雑誌] プレジデント社 2009-06-15 by G-Tools |
���������「福原義春���資生堂名誉会長���」
ビジネスマンは実利を求めて本を読みがちですが、明日からすぐに役に立つという本は、三年経つとたいてい役に立たなくなるものです。もちろん、ビジネス書やハウツー本も読まなければ飯の種がなくなってしまうこともあります。しかし、たとえばリーダーがハウツー本に書かれてある通りに「わが社はかくあるべきだ」と話したら、たちまち部下はしらけてしまう。
思ったことが���つ。
- 三年経って「あれはもう古い、時代遅れだ、今はこれだ」というのを繰り返している人のほうが、そういうことすら考えず読んでいる人よりもまだビジネス向きということか。しかし、そこには進化が残らない。積み重ねられるものもない。消費しているだけだ。
- 昔勤めていた会社で、上層部がキックオフミーティングで、「やりがいをモチベーションとすることが大事������金銭的な見返りで働くだけではダメ���」というようなことを語ったことがあり、当時確かに「やりがい論」が流行っていて、「バカな人だなあ」と思った記憶がある。そういう意味では、何でもかんでも「金」を対価とする方針の今の会社のほうがましということか。
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風に舞いあがるビニールシート (文春文庫) 文藝春秋 2009-04-10 by G-Tools |
短編集と知らず、最初の一編『器を探して』を読み終え、これはなかなか面白い、と次の『犬の散歩』に差し掛かって、登場人物が全く違うことに気づき、「あ、もしかして短編集���」と初めて気づいたのでした。そこで慌てて『風に舞いあがるビニールシート』を先に読んでみた。そのタイトルに強く惹かれていたので。
まず���������������が舞台の話だなんて、全く予想してなかった。もうちょっと、普通の������のほのぼのとした日常とか、ほのぼのしてるかどうかは別として、柴崎友香のような話をイメージしてた。先に読んだ『器を探して』が、プロフェッショナリズムを強く打ち出した話とは言え、ケーキショップに勤める女性の話と、まだ身近な感じがしただけに、���������������まですっ飛ばれてしまうととても意外だった。
���������������に勤めたエドと里佳は、どれくらいの年棒を貰っていたのだろう���実際、エドはアフガンで命を落としたくらい、危険な業務に従事している彼らの年棒はどれくらいなのだろう���そういうふうに考える自分が、いかに成果主義に毒されているか、思い知らされた。成果主義の最も恐ろしいところは、「何が仕事であるのか」がだんだん二の次になっていくところ。自分が関わっている製品やサービスや仕事内容というのは、あくまで「金銭」につながる「成果」を得るための手段でしか、なくなるのだ。その思想は、別の形であれば、ひとつのプロフェッショナリズムに繋がるものだけど、「成果主義」と結びつくと、簡単に拝金主義に姿を変える。そうして、「これくらいのお金を貰わないと、そんな仕事やってられないよなあ」という発想が生まれるのだ。命を賭して働く彼らの年棒って���同じような疑問を抱く人はたくさんいると思うけど、成果主義に毒された僕のこの疑問は、あまりにいやらしい。そして、それほどの稼ぎにならないのに、苦労の多い仕事を進んで嬉々と情熱を傾けて取り組む人の気持ちが理解できなくなってしまうのだ。
でも一方で、単に「仕事」「お金」と並べるだけの労働経験しかない、思いに深みのない人とは違う、という自負はある。少なくとも、なぜそれだけのお金を追いかけないといけないのか、という明確な意識はあって、それはただだらだらと働いてお金を貰っている人のそれとは著しく異なるし、どれだけいやらしくてもひとつのプロフェッショナリズムを持っていることに変わりはないからだ。本書には���編のプロフェッショナリズムが描かれていて、僕みたいにとても偏狭であれ胸を張ってプロフェッショナリズムを唱えられる人にとっては、刺激的な話ばかりだと思う。
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FRaU (フラウ) 2009年 09月号 [雑誌] 講談社 2009-08-11 by G-Tools |
女性向け雑誌ではどんな本が紹介されるのかな���と、軽い興味で買ってみたら、『������������』の一般読者���レビューが掲載されてたので読んでみた。男女���人ずつ、男女に分かれて討論するかたち。
なによりもびっくりしたのが、「宗教」のテーマについて、ほとんど関心が払われていなかったこと。「また”宗教”を持ち出している」と、明らかに嫌忌したような発言もあった。神話の再構築といったような、どう読んでもそりゃ自明のことでは���という読みもあった。『������������』がベースとしている書籍の大半を読んでなくて、自分の教養不足を嘆いたところだったけど、人の振り見て我が振り直せ、と言ったろころ。めんどくさがるクセを直さないと。
どんな本が紹介されてるか���研究は、もうちょっと後で。
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Talking Rock ! (トーキング・ロック) 2009年 09月号 [雑誌] トーキングロック 2009-08-05 by G-Tools |
お目当てはもちろん吉井和哉���びわ湖ホールと大阪城ホールのツアーレポがあるってことで。
びわ湖ホールのあの衝撃の������が完全���再現されてて爆笑。でも、あの������のきっかけ自体は、思いつきのデマカセじゃなくて、知人の滋賀県人からそうだと聞かされたからだとか。
いちばん印象に残ってたのは『恋の花』なんだけど、それはアレンジが違って新鮮だからとかじゃなくて、なんかとんでもないエネルギーが襲い掛かってくる感じだったから。で、インタビュー読んでみたら、やっぱり過去の曲もまるで生まれ変わったように自分でも感じると言ってた。
写真が相変わらずどれもめっちゃかっこいい������びわ湖ホールと大阪城ホールで満足してたけど、やっぱりZepp Osaka、いくべきだったな、と激しく後悔したのでした。
次はバインのインタビュー読も。吉川尚宏氏って奈良県人なんですね。
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IN/SECTS インセクツ 00号 2009 Spring LLCインセクツ 青幻舎 2009-05-15 by G-Tools |
���・������の後、教授はなにかあったときにマンハッタンを脱出するためにレンジローバーを買ったらしい。レンジローバーを買えるだけのお金があるかないかという話はとりあえず置いておいて、「どんな車だったら非常時にマンハッタンを脱出できるか���」と考えて実際に車を買うという行動までやってしまうところが凄いな、と思った。僕は考えても、実際そんなときに脱出なんて出来る訳がないとか、どんな車でも限度があるぞとか、そういう、できない方向ばかりどんどん出てきてしまう。とりあえずやってみるかみないか、ここんとこの差が大きな差になるんだな、というのを改めて感じる。
あと、結構はっきり好き嫌いを言ってるとこも興味深い。あまり、好き・嫌いというのは言わないほうが幅が広がるものだと思ってたので。別の記事で坂本龍一が「東京の人はがんばらないよね。そこがかっこいい」と語ってたとあったけど、この言葉の解釈の仕方も勉強になる。
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のだめカンタービレ #22 (講談社コミックスキス) 講談社 2009-08-10 by G-Tools |
泣けるなあ。天才故の袋小路。
逃げないで向き合ったんだからもういいでしょ、と吐露したとこを見て、何のために向き合ったの���と聞いてみたいけど、この心境を理解しきれないのはたぶん僕が何らかの欠陥を抱えているから。
「高校生のとき、好きだったことはなんですか���」というリスナーのメールに、
「女の子が好きだったね」という軽いジャブを返した後、
「アホみたいにギターの練習してた。一日12時間とか練習してた。悔しいけど、もうあの情熱は今はないなあ」とさわお。
当然ながら、猛練習して骨の髄まで染み込ませた日々があったからこそ今のミュージシャンさわおがある、というのと、若い頃それほどまでに何かに夢中になったことがなく、何も身につけないまま年を取った自分を悲観するのと。「いつでも始められる」とは言うけれど。
”もう一度何かを始められそうなんだ”���『サードアイ』/the pillows���
とはいえ、一度も何も始めたことがないしなあ…。
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GOOD ROCKS! Vol.09 (シンコー・ミュージックMOOK) シンコーミュージック 2009-06-24 by G-Tools |
吉井和哉のびわ湖ホール・大阪城ホールのライブレポがあるってことで『Talking Rock!』を買いにいったんだけど見つからず、探してるうちに『GOOD ROCKS!』が見つかってさわおが表紙だったので購入。インタビュー記事出てるって知らなかった���笑���。
髭(HiGE)について喋ってるのが、Zepp OsakaのMC通りでおかしかった。そして、若いバンドがいいプレイすると頭に来るって言ってるのも、podcastでテナーのホリエが来たときに言ってたのと同じでおかしかった。もちろん、ほんとに頭に来たりとか潰しにかかったりするんじゃなくて、自分の中で「負けちゃられない」という情熱を掻き立ててるところを、きれいなふうに言うんじゃないとこがいいと思う。『1989』について語ってるとこなんかでもそれがよく分かる。
武道館に向けて期待は高まるばかり。もうちょい近所のイベントとかライブとかがあったら、追加で行きたいくらいの勢い。
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IN/SECTS インセクツ 00号 2009 Spring LLCインセクツ 青幻舎 2009-05-15 by G-Tools |
表紙にデカデカと地元・生駒の文字が躍ってて思わず購入。
編集のLLCインセクツは、京阪神エルマガジン社の発行物の編集を手がけたりしている編集プロダクションだそうで、雑誌を発行するのはこの「IN/SECTS」が初とのこと。地元・生駒の特集はすごくおもしろかった。スチャダラパーを宝山寺に連れて行ってインタビューしたり、地元の名店の店主にインタビューしたりしてるんだけど、場所の力ってあるんだなーと思いました。すごく感覚が近くてしっくりくる。それは、奈良には大きな力があるってことなのかな���いや、違うな。どこの場所にもその場所その場所の大きな力があるんだろうな。
クオータリーマガジンということだけど、とにかく長く続けてほしいです。最低3年は続けてほしい。最初に生駒が特集されたっていう「よしみ」で、このおもしろさが続く限り手に取り続けたいなと思います。それって、これからの世の中結構大切なことじゃないかな、と思います。