『良い広告とは何か』���百瀬伸夫

良い広告とは何か
百瀬伸夫
ファーストプレス  2009-04-11

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 「マーケティング」と「広告」が、表裏一体で語られている。「広告」がなければ「マーケティング」ではない、という思想と言っていいと思う。いかに広告宣伝費を削減するか、更に進めていかに広告宣伝しないか、というセールス活動に触れてきたので、違和感を感じるけれど、納得できる。「マーケティング」とは売れる製品開発のための「市場分析」であって、広告やCMやセミナーでの露出を捻り回すことではない、という感覚でいたが、「良い広告とは何か」という問いに対し、「広告主の業績向上に繋がる広告だ」という定義で応える本書の思想は、根底で共感できる。

 全般を通じて最も感じたのは、自社がいかに「上っ面」でしか、ビジネスをしていないか、ということ。様々な手法や戦略や言葉が社内外を通じて踊るが、すべて、どこかの会社の「成功事例」と言われるものを安易に借りてきただけだ。それに対して、適当に統計値を出して有効であった、と結論付ける。「成功事例」から学ぶべきはその本質であって、やり方ではない。これは、「ベスト・プラクティス」を謳って横展開で楽に稼ぐことを旨とするIT業界全体の体質なのかも知れない。

���������「広告計画の準備に入る段階で、最高に練りあげたコピー戦略を用意することが重要」
 →ITプロジェクトに共通
���������「グローバル・ブランドは存在するが、グローバル・コンシューマーは存在しない」
���������「コピー戦略の重視


  • Target: 訴求対象

  • Promise:言い換えればwhat to say

  • Support:言い換えればReason why

  • Tone&Manner

���������「メンバーを選び、チームを組織するにあたり、以下の事柄について真剣に考慮」


  • 一流のプロであること

  • → 与えられたリソースで行うのもプロなら、リソースを選ぶのもプロ

  • → 言い訳ではない姿勢が重要

���������「『統一性』と『連続性』」電通がネスレ日本が選ばれた理由「考え抜かれた統一性」
 →スピードは、統一性を考え抜く時間を縮めることに意味がある
���������「遠藤周作『白い人』」
������������「阿川弘之『大人の見識』」
������������「その理由が日本政府の政策のまずさにある」���P&G)
������������「インテグリティ」「誠実さ、実直さ」「熱い気持ち」
������������「経営陣は社内において、顧客の側に立った発言をし、社員を啓発し、引っ張っていく役割を積極的にとること。その行動が効果を上げるには、顧客に関する深い洞察力が必要不可欠になる。」
 →早く買い換えるほうが故障率が下がりお客様のためになる、と説く経営陣が率いる会社は、果たして顧客の側に立てるか。
 →故障率だけが判断基準か。現代は、環境問題や資源の有効利用も視野に入れたコスト論議をしなければならない。一方で、低消費電力によるエコを喧伝しながら、買い替えを促進する姿勢が信用されるか。

������������「あくまで自社販売にこだわった営業によるコミットメント」���御手洗氏���
 →様々な側面が人物にはある
������������「日本企業の一部も含めて欧米の一流企業でも、エリート層である若いプロダクト・マネジャーやブランド・マネジャーの間では、五年後、������年後のブランド育成に意を払わず、明日の売上にやっきになっている風潮が強くなっているようだ。」
������������「時代はまさに古きよきアメリカ���ジョン・マーティス教授���
������������「失敗の原因は必ず明確にし、これを正す必要がある」
������������「提案が広告主に受け入れられた場合は、すべてクリエイティブ・スタッフのおかげ、と公言すべき。���������受け入れられなかった場合や、���������うまくいかなかった場合は、すべて『自分の落ち度』として責任を取る。」
������������「セグメンテーション」「人口統計的変数」「ターゲット・オーディエンス」
������������


  1. 広告会社の経営陣の、広告主に対するコミットメントを求める

  2. 自社のために働いてくれる一流の人材を求める

  3. この二つの条件が満たされると、広告主と広告会社という関係であっても、その基本的姿勢は、相互理解と相互信頼に基づく強い「パートナーシップ」に変化する

������������「広告会社の社内ではコピー戦略の重要性が十分に認識されていない」���マイケル・ギャレット���
������������「世界的なトップ・クラスの企業は、美しい場所に位置する」
������������「意図したようには日本の消費者が反応しない」���ブライアン・ハリソン���
������������「アナログ���デジタル」


『ばかもの』絲山秋子

ばかもの
絲山 秋子
新潮社  2008-09

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 大学生のヒデがバイト先で知り合った額子。二人の「ばかもの」が、取り返しのつかない転落を続けていく。

 同じ失敗を繰り返すのが、いちばんの「ばかもの」だと思う。そして、その同じ失敗に自ら足を踏み入れる人間が、いちばんの「ばかもの」だと。僕は結構ラディカル���今となっては死語���な性質なので、それがよいことであれ堕落なことであれ、やるなら徹底的にやり切るのを旨としているが、他人を見ていて蔑みたくなるのは、それは失敗だと分かっていて、失敗だけども自分の本能や欲望に抗し切れず足を踏み入れているのに、そこそこの安全地帯で留まろうとする人、これが本当に最低の人間だと思う。

 そういう意味では、本書のヒデも額子も「ばかもの」ではない。行き着くところまで行ってしまう。ヒデはアルコール中毒に陥ったりする。そして、そのループを予め予想できるのに、止めることができない怖さも認識している。でも中途では止まらない。欲の任せるままに突っ走ってしまう。だからといって、ヒデは単にだらしない人間ではない。同級生が宗教に傾倒した様を目の当たりにした際、「死ぬ という言葉がちょっと気の利いた買い物のように発されるのを聞いて、面倒だなと」思うくらい、いわゆる思慮分別があるのだ。

 ヒデは頭でっかちだ。それも、割と謙虚な頭でっかちだ。淡々と人並みの人生を送れればよいと思いながら、なぜか転落を続けてしまう。こういう人が最も全うで、全うであるがゆえに弱くて、転落しやすいのかも知れない。けれど、「ばかもの」ではない、と思う。ヒデは、けして安全地帯に逃げ込んだりはしなかった。額子も然り。辻褄のあわないところは何もない。そういうヒデと額子の物語は読んでいて爽快だった。

 ひとつ、若干冷めたのは「デュアルプロセッサの搭載されたパソコン」の下り。デュアルプロセッサの搭載されたパソコンなんて、普通の人はそうそう持っていないと思う。デュアルコアのパソコンなら普通だけど。僕はこの業界にいてるので、ドラマや小説にIT関連が登場するたび、些細な違和感を感じるものだったが、小説はなぜいつもこんなに世界を何でも俯瞰できるのだろうと思ってたけど、デュアルプロセッサの如く、本当はどこも少しずつ破綻してるもんなんだろう、と。 

���������「東京の学生だったら、恥ずかしいなんてこれっぽっちも思わずに」
���������「部屋にはデュアルプロセッサの搭載されたパソコンがあった。」
���������「死ぬ という言葉がちょっと気の利いた買い物のように発されるのを聞いて、面倒だなとヒデは思う。」
���������「そして次の朝必ず後悔することを、飲む前から俺はもう知っている。そういう毎日を自覚するのもおぞましい。」
���������「もう何年間も、ヒデは自分のことしか考えていなかった。他人のことには殆ど関心がないか、非常識なほど楽観的だった。」
������������「俺はあらゆる人から軽蔑されることが怖い。」
������������「ただ、友達が減っていくことはたまらなく切ない。」
������������「俺は、かつて自分をアルコールに駆り立てたものが、行き場のない思いだったことを理解している」


『沖で待つ』���絲山秋子

沖で待つ (文春文庫)
絲山 秋子
文藝春秋  2009-02

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第134回芥川賞受賞作『沖で待つ』他���編収録。

 『沖で待つ』は、小説を読む意義を再び僕に教えて与えてくれた小説だった。何のために小説を読むのか���小説から何を得るのか���そして、なぜその小説を読んだと表明するのか���その小説から何を得たと、人に伝えるのか���そういった悩みに一本筋を通してくれた。

 小説を読むということは、自分をひけらかすことではない。「こういうものがわかるのだ」と、自分の偉さをひけらかすことでは全くない。そんなエゴやプライドに塗れたコミュニケーションのために利用されるものじゃない。そう思ってきたけど、『沖で待つ』は、まあそんなことがあってもいいじゃないか、となぜか思わされたのだ。これは不思議な感覚だった。

 疲れた気分をぶちまけるような読み方があっても構わないし、そんな自分を戒めるような読み方があっても構わない。別に、明日からの日々の自分に反映するように読まなくったって構わない。自意識過剰はみっともないけれど、まあそれでも構わない。そんな感触が残った。

『顧客はサービスを買っている』���北城恪太郎  諏訪良武

顧客はサービスを買っている―顧客満足向上の鍵を握る事前期待のマネジメント
北城 恪太郎
ダイヤモンド社  2009-01-17

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 北城恪太郎氏監修ということで期待して読んだが、概ね既知の内容だった。

  • サービスサイエンスの視点。モデル化。
  • ”事前期待”の可視化・顕在化と、マネジメント
  • マネジメントとは、「管理」ではない。

 このタイプの本を読むと、直に「自分はどう行動すればよいか���」という視点になる。そして、会社全体のことを考え、会社全体を改善するためにまず自分が働きかけられる部分はどこか、という発想になる。この思索には「マネジメント層」「フィールド」という���つの役割しかない。しかし、膨大なフィールド情報を読み込めるだけのスキルやシステムを持っているマネジメント層は稀で、フィルタリングするための役割が必要なはずである。それがない企業に勤めている間は、「自分はどう行動すればよいか���」と自分のフィールドの役割にあった行動を考えるのは無駄で、一足飛びに「マネジメント層」視点でモノを言うほうがよいのではないかと思う。

 オムロンフィールドエンジニアリング社の情報システムやコールセンター見学の話が、「サービスの見える化」として紹介されている。こういうのを見聞きして、自社のコールセンター見学ツアーなどを企画しているのだなあ、と初めて謎が解けた思いだった。もう何年も前から、「いくらシステムが素晴らしくても、それがお客様に価値を提供できているかどうかは別問題」という問題意識が、少なくとも僕の周りにはあった。それなのに、よく嬉々としてコールセンター見学ツアーなどやるもんだと思っていたが、こういう「古い成功事例」を追いかけていたのだ。オムロンフィールドエンジニアリング社のコールセンター見学が説得力を持ち���今でも���成功するのは、①先駆者であるから②当時はシステム自体が他にないものだったから に尽きると思う。今じゃどこにでもあるような二番煎じのシステムを見せて、感動するようなお客様はいないだろうし、そんなものを見てサービスが素晴らしいと納得されるお客様なら、実際に提供したあとにトラブルが起きるだろう。「納得」が大事なのだ。

���ⅲ 「オムロンフィールドエンジニアリングのサービス・プロセスの「見える化」」
��������� 「お客様にとっては、お店の売上げ効率を上げることには何の関心もない」
������������ 「顧客満足の定義」「顧客満足は、事前期待の達成度を評価尺度としたサービスの総合品質」
������������ 「当社のアフターサービスが他社と比べてどういうレベルにあるかを関係者が知らなかったことこそが、一番の問題だと気づいた」
������������ 「トップ企業がこのようなサービスを提供しはじめると、ユーザーはこのレベルのサービスを当たり前のように期待することになる。」
������������ 「事前期待のマネジメントの実例・・・広げすぎた風呂敷をたたむ」
������������ お客様満足度向上の���つの方向


  • 失点をなくす ・お客様を怒らせない ・お客様を失望させない ・競合との差を詰める

  • 得点を増やす ・お客様の期待に応える ・お客様が思いもつかないサービスを提供する ・競合を大きく上回る

������������ 「サービスサイエンス的アプローチ」


  1. 観察する

  2. 分類・分解・モデル化

  3. 論理を明確にする

  4. 応用

������������ 「情報システム構築の目標のひとつは、お客様に電話のたらい回しの印象を与えないこと」


『あなたの獣』���井上荒野

あなたの獣
井上 荒野
角川グループパブリッシング  2008-11-29

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 櫻田哲生という男の生涯を描いた、10編の短編。

 構成が『ニシノユキヒコの恋と冒険』に似ている、と気づくほど読み進める前に、雰囲気が川上弘美に似ているな、と思って読み進めたら、途中、村上春樹か、と思わず突っ込みそうになった章があった。それはまあ、学生時代の話でカラダが奔放で仲間が死ぬから、というようなところの安易な連想かもしれないけど、このエピソードで登場する璃子が最終章まで引っ張られてるので、小さくない意義があるのだと思う。

 「あなたは、いつでも、どこにもいなかった。」というのは、男がよく女の人に言われる台詞のひとつだ。じゃあ、女の人は、どうであれば、一緒にいてると思うのだろう���このことを考えると、男の僕は息が詰まりそうになる。完全に言ったもん勝ちのロジックだからだ。その代わりに男という性の持っているアドバンテージはなんなのだろうか���そこを突き詰めていくと、こんなにしょうもない櫻田哲生が、これだけの女性の間を揺らぎながら生きてきた理由にちょっとだけ触れられるような気持ちになる。著者は女性だから、櫻田哲生に女の人が惹かれるところの描写は全部本当じゃないとしても、全部的外れではないだろう。

 金や地位といったもので好かれた女性は、金や地位が無くなったり、金や地位に飽きたりしたら、その男から離れていく。じゃあ、精神的なもので好かれた女性は、その精神に飽きたりしたら、その男から離れていく、ということだろうか���

������「二人で寝るには少し狭いセミダブルベッド」
���������「あなたは、いつも、どこにもいなかった。」
������������「少女は僕の隣に立って、まるで握手でも求めるみたいに、航のほうへ手を伸ばした。」


『チョコレート・アンダーグラウンド』���アレックス・シアラー

チョコレート・アンダーグラウンド
Alex Shearer 金原 瑞人
求龍堂  2004-05

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 選挙に勝利した「健全健康党」は、「りんごさくさく気分をどうぞ」を合言葉に、チョコレート禁止令を出した���町から甘いものがどんどん駆逐されていく。勇気ある少年、ハントリーとスマッジャーは、「健全健康党」に挑戦すべく、チョコレートの密造を始める���

 完全無欠の少年少女冒険活劇。なので、そこに込められている含意とか、解説を待たず読んだ人だれもがピンときて、納得できると思う。これだけ理想的な冒険ストーリーなのに、「水戸黄門」のような偉大なマンネリズムを観る安心感で読み進めるというのではなく、盛り上がりながら面白く読めるのは、健全健康党に立ち向かう手立てのディティールのリアルさと、それぞれの立場の人々の真理のリアルさだと思う。健全健康党に取り入りたいフランキー・クローリーのいやらしさとか、フランキーがそうしようとした理由、それにその理由を知っても用心してしまうスマッジャーの揺れとか、そんなスマッジャーなのにチョコバーを開催できて以降は有頂天になって油断してしまうところとか。どのタイミングでも、どちらか一方に簡単に事が流れない。ここが楽しめるポイントだと思う。

 『ノーと私』を読んだときにも思ったんだけど、イギリスやフランスの児童文学というのは、こんなに社会派なんだろうか���『ノーと私』は若いホームレスがテーマだったし、『チョコレート・アンダーグラウンド』ではアパシーなんかも取り上げられてて、「アパシー」という言葉までちゃんと出てくる。僕が小学生の頃読んだ児童文学で、社会問題を取り上げてたものってあっただろうか���現実の問題を取り上げたものというと、大抵が戦争ものだったように思う。「もう戦争はしてはいけません。こんなに悲惨なことになるのです」という。それ自体はとても意味のあることだと思うけど、それ以外は「夢と希望」みたいな感じだった気がする。もちろん人間にとって最も大切なのは「こころ」だけど、こころの外で何が起きているのかを見つめられないなら、それはただの根性論と同じじゃないか���引きこもりの問題はけして日本だけじゃないから、これと引きこもりを結びつける気はないけれど、こころの外を見つめられる根気というのが、今の空気全体に欠けているような気がした。

 この小説はスマッジャーがヒーローっぽいんだけど、読んでてずっと共感してたのはハントリー。主人公ってどっちかって言うとハントリーじゃないか���と思ってたら、人物紹介はハントリーが1番だった。スマッジャーとハントリーの親はどちらも果敢な親で、スマッジャーとハントリーに協力してくれるんだけど、こういうのを読むと「自分の親とは違うなあ」と一瞬思い、そのあと、いや待てよ、僕の両親も、僕のすることを止めたことなんて一度もなかったな、と、感謝の念がおきる。それだけで、ちょっと自分も成長できたかな、と思える。

���������「「どっちの党も同じようなもんだ。どうしようもない」父さんは言った。���だが、おそらく、同じではなかったのだ。」
���������「悪が栄えるためには、善人がなにもしないでいてくれればそれだけでいい」
���������「出すぎた善行なんてものはよけいなお世話だ。自分の考えを人に押し付けるってことだからな」
���������「多くの人たちはただ法律を守ろうとする市民で、求められるとおりに行動し、トラブルを好まないだけだ」
���������「あの党に「投票してはいなかった」」
������������「時間がたたないとわからないことだ。本屋でも、密売屋でも同じだ���先のことは、決してわからない。その瞬間を生きるしかない。」
������������「今では、おばさんをたしなめたことを悪いと思っていた。」
������������「今の状況でそんなことを言うのは子どもっぽくて恥ずかしい気がした。」
������������「人間らしさがいくらかえも無傷のまま残っている者、同情や哀れみが少しでも残っているものだけが、疑いをもち、あいまいなことに悩む。」
������������「その人の立場になったら自分がどうするかなんて、わからないだろう���」
������������「むりだと思う。そのことは考慮した上で、計画から除外した」
������������「頼みごとをするには最悪のタイミングしか残っていないことがよくある。そのときは、そのチャンスに賭けるしかないのだ。」
������������「若い人たちには、先に立つ者が必要かも知れない。」


ハントリー・リチャード・ハンター
スマッジャー���スティーヴィン���・ムーア
バビおばさん���ドリーン・バビ���
ジョン・ブレイズ
チャールズ・モファット
チョコレート捜査官
フランキー・クローリー
マートル・バーキンズ
キャロル・ハンター
カイリー・ムーア
ロン・ムーア
トリーシャ・ムーア
デイヴ・チェン
トバイアス・マロー


ヤクザマネ

ヤクザマネー
NHK「ヤクザマネー」取材班
講談社  2008-07-01

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���������「ヤクザマネー膨張の背景にあるのは、新興市場を推進した国の規制緩和政策である。」
���������「暴力団が資金を出し、運用はプロのトレーダーに任せる。」
���������「平成18年11月、日本証券業協会は警察庁などの関係機関とともに、証券保安連絡会を設立。」
���������「暴力団組織の男は、実際に、代表者をすげ替えたこともあると話した。それは、大証ヘラクレス市場への上場を目指していたある������企業だという。」
���������「よく顔の知られた現役の国会議員が、そこにいた。」
���������「何事も基礎固めが重要なのだ。」
���������「お互いの力量を計り合ったところで、本題を切り出した。」
���������「アパートの男性の背後に隠れていた裏の男。違和感の正体はこれだった。」
���������「この手の業界では知らぬ者はいない、大物の金融ブローカーである。���高木に取材した時点では、別の経済事件で東京地検特捜部から指名手配され逃亡を続けていた。手配の容疑は証券取引法���いまの金融商品取引法���違反の「風説の流布」。」
������������「ゼクーの元監査役、山本国貞氏」
������������「小川が逮捕された������平成������年秋」
������������「あの会社なんて全部暴力団のカネですよ。そこの会社を取材すればいいじゃないですか」
������������「我々がファンドで扱っているカネのすべてが暴力団のカネだっていうのなら話は別ですよ」
������������「田岡三代目組長は資本金���������万円で神戸芸能社を立ち上げ、戦後の庶民のわずかな楽しみのひとつだった歌謡界、芸能界をみずからの資金源にしようと動き出す。」
������������「やはり、流動性のある東証一部とか基本的に流動性の高い株に投資するのがまともなファンドであって、新興市場の国際的に名も知られていないような会社の株に投資する海外ファンドというのはどう見てもおかしい」