奈良公園、愛車とフロレスタ

朝方、いかにも冬の寒空っぽく曇ってたのが、昼前に急に晴れてきたので、軽く走ってみることに。
しばらくGoogleマップで行先考えてたんだけどめんどくさくなって、行先決めずに走り出すことに!

そう言えば奈良公園にぼーっとしに行きたいなーと思ってたので、とりあえず東に東に。

走り出してすぐ気づいたのは、「肩を痛めてるってのはロードバイク乗るには結構つらい!」ってこと。
前、転倒した時は左の腰から体の側面を痛めたんだけど、歩くのもきついくらい痛かったけどロードバイク乗るのには全然支障なかった。問題なく乗れた。
でも、肩は辛い。ちょっとした坂道でふんばりを効かせたくてもハンドルを強く引き付けられないのでできない。

369号走ってたときはあまり痛みを感じず、スピードを出してるときは大丈夫みたい。
ということは低速のときは痛いということで、低速のときにバランスを一定にできず、ハンドルで微調整しなければならず、それで痛むということがわかった。
つまり、バランスをうまくとれてないってことだ。

平城宮跡は1300年祭も終わり、まったくのがらがら。
大極殿前なんか、人5人くらいしかいない。 
これこそ、僕の好きな平城宮跡!ロードバイクでちょっと出かける行先に、こんな場所があることの幸せ。

相変わらず、不思議な光景朱雀門。電車が真ん前を走ります。

 もう少し余裕があったので、奈良公園まで。フロレスタのドーナツ買って、奈良公園で食べよう!と思ったら、奈良公園で遷都祭関連のイベントを何かやってて、あんまり立ち食いする雰囲気じゃなかったので、ちょっと脇に入ったところで。やっぱりドーナツはフロレスタに限る!!

トータル30km強だったけど結構疲れた。久し振りだったこともあると思うし、肩を痛めてたこともあると思うし。でも割とスピード出すとこでは出し続けられたし、坂という坂を今までより少し早いペースで登りきれたと思う。近所にこんな飽きないポタリングコースがあるのってほんと幸せ。

『クーデタ』/ジョン・アップダイク

4309709575 クーデタ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-5)
ジョン・アップダイク 池澤 夏樹
河出書房新社  2009-07-11

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アップダイクは初めて。村上春樹関連で名前が出てきたので読んでみようと。その名前が出てきた記事では、あんまり評価されてなかったんだけど。

まず読んでいてずっと思ったのは、エルレー大統領の親ソ加減。著されたのは1978年。その当時は、アメリカにも親ソの空気があったってことなんだろうか?日本の北朝鮮への集団移住は1959年。ヒッピーブームは1960年代~1970年代。ヒッピーと共産圏は関係ないようだけど、1972年生まれの僕にはイメージとしてどうしてもつながってしまう。「みんないっしょにしあわせに」という物事の考え方が根底にあるものは、形はなんであれ似通ってしまうんじゃないかと思うのだ。

文体がかなり慣れなかった。超絶技巧な文体で、説明は多く、ディティールも細やかで読んでて面白いのは間違いなんだけど、読み進めている途中で事態がぽつんと語られることが多くて、「え?いつのまにそうなってたの?」と巻戻って読むことが何度か。かなり集中力要します、僕のような頭の悪い人間には。

それと、解説を読んで、この『クーデター』はアップダイクの作品の中ではレアなケースというのを知ってまたびっくり。アップダイクの得意な分野は、エルレーが妻四人愛人一人との間で落ちぶれていく、ああいう様をメインに持ってきた小説らしく、もっと読んでみようと思った。

二度目の転倒!

二度目の転倒は、思わぬ形でやってきた…。

今日は雨降りそうだったのと、予定が立て込んでたのとで、大阪へはロードバイクを車に積んでって、大阪市内をロードバイク乗り回すことに。

雨の予感はぴったり当たったけど、市内なら本降りになってもすぐ入れるところ見つけられるし、とりあえずひとっ走り。

で、よくある複合ビルのフロントの広場部分まで乗って入って停車しようと思ったら…

 

なんかハンドルが思う方向に切れない? 

なんだ?またスポークの止めが甘くてハンドルがぶれたか??

 

違う!!ケツ振ってる!!!

 

気づいた時には遅かった。すーーーーっとそのまま横倒しになり肩から転落!!!

 

ぐはーーーーっ!声を出さずにはおれませんでした…。

そばを通りかかった女性が心配して声をかけてくれ、僕が立ち上がるのを見届けてくれました。

 

いやー勉強になりました。左肩はまだ痛いけど。でもこれくらいの転倒で、ロードバイクのタイヤは滑りやすいと知れてよかったよかった。

メンテナンス

しまなみ海道からこっち、満足にクリーニングしてなかったので、一通りクリーニング。

  • フィニッシュライン・バイクウォッシュでフレーム・リム・タイヤを洗ってあげる。
  • ディグリーザーとチェーンクリーナーキットでチェーンを洗浄。
  • スプロケを、リアを外さないでディグリーザーで簡易洗浄。
  • チェーン・ワイヤ・ブレーキ・ディレイラーにメンテルーブで注油。

これで一通り。ほんとはスプロケを徹底的に洗ってあげたかったんだけど、時間の都合上見送り。スプロケとリアディレイラー、プーリーまわりに砂が凄く噛んでいるので、オーバーホールして綺麗にしてあげたいな。

フレームには何が飛び散ったのか結構頑固な汚れがついていて、こういうのが後々錆につながるんだなと実感。やっぱりとにかく走り終わった後のすぐの空ぶきがなにより大事!とこれまた痛感。

次回は、バーテープの交換に挑戦!!

慣らし走行 その2&最近買ったサイクルウェア!

二週間ブランクなので、今日はとりあえず軽く30分~1時間くらい流すだけにしようと軽装で出発。
軽装ってのは、最近買った2XUのMembrane Cycle Jacketと、Defeetのウールグローブ。

2XUのMembrane Cycle Jackectはこんなの。

グレーです。これは今年のモデルじゃないんだけど、今年のモデルより自転車自転車してない感じがよくて、それとグレーの色感がよくて、型落ちで安く買えるならと狙ってたのでした。探しまくって定価より5,000円安く売ってた店で購入。

裏面。バックポケットばっちり。仕切りもたくさん。なおかつ、ジッパーつきのエリアもあり。前面の左にジッパーつきのポケットがあって、そこは裏に穴が開いてる。なんのためだろうこれ?とちょっと考えてみて、あ!イヤフォンを通すんだこれ!と気づいた。買ったときにいくつかついてたタグのひとつに「MP3対応」みたいなこと書いたのがあって「なんのこっちゃ?」と思ったんだけど、ここにミュージックプレイヤーを入れろってことなんだな。でも、ロードバイク乗ってるときに音楽聴くのは関心しません。なのであんまり使わないかな?

上下のコーディネートはこんな感じ。パンツはCCPのマグホス フルレングス。ただし右裾が破れたので(以前の四日市ロングライド記参照)、まくって安全ピンでとめてます~。すでにパンツプロテクターは注文済み。

マグホスは右のポケットだけ異常にでっかくて収容力十分というアシンメトリーな構成と、膝下があらかじめ抜かれててペダリングしやすいというのが気に入って買いました。走りやすいし、お店に入っても街中歩いてもこれならおかしくないので。めっちゃ気に入ってます。

グローブはまさに軍手!Defeetのウールグローブです。ソックスとニーウォーマーをDefeet使ってるんですが、肌触りとか保温性とかすごく満足してたので、これを見つけたときは迷わず買いました。安いし。それに、ごつごつした、ぱっと見カッコいいグローブより、なにせ「軍手」ライクだから、ブレーキレバーの操作が絶対やりやすいんじゃないかなと思って。

 僕んちからはどこに行くにも走って5分と立たず坂を登らないといけないので、ウオームアップ前に心臓が上がってイヤになるのですが(笑)、今日は特に2週間のブランクって結構デカいんだな~って痛感するくらい、持ちませんでした。1時間走らず、早々に退散。

しかし、このウェア群は大正解!まったく寒くなかったです~。見た目も自分の理想ほぼカンペキ。気持ちよく走れる~!

さあ、次回からはいよいよトゥークリップ&トゥーストラップにリベンジ!!

明日はひさしぶりにメンテナンスしてあげます。分解して大掃除~!

慣らし走行

車で図書情報館に出向いて貸出可だったお目当ての本を借り、
(図書情報館の貸出機が新しくなっていて、操作方法が変わっていてちょっと手間取った。それとPCもWin7にアップグレードされてて驚いた)
のんびり過ごして帰ってきた後、すごく天気がいいので、ロードバイクの慣らし走行に。
慣らしといっても慣らすのはロードバイクではなく自分。
先週、暴飲暴食した月曜の夜からみるみる心身ともにおかしくなったので、しばらくおとなしくしていたので。

ギアぜんぶローにして近所のなるべく坂のない道をウロウロ。
フォームが全然決まらなかったりしたけど、そんなの気にしない。
ロードバイクで近所乗りするのもいいもんだな~となんかほのぼの。
先週、府立図書館行ったときに、全身普段オシャレ着の女の子がロードバイクにバックパックで走り抜けたのを見て、
「あ、ちょっといいなあ」と思ったんだ。大阪市内じゃ絶対思わないのにな~。

12月に入っても、休みの日は今日みたいに晴れるといいな。
年内にもう一度、ロングライドに出かけたいと思ってるからな。どこに行こうかな。 

『ノルウェイの森』/村上春樹

4062748681 ノルウェイの森 上 (講談社文庫)
村上 春樹
講談社  2004-09-15

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406274869X ノルウェイの森 下 (講談社文庫)
村上 春樹
講談社  2004-09-15

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映画を観る前に再読しておこうと思っていて、本屋に入った際それを思い出したので文庫本を買った。『ノルウェイの森』は何かの折に(何か節目になるような出来事があった際や特にそういうことがなくて単に思いついた際)再読しているけど、毎回、「こんな話だったっけ?」という印象を抱いている気がする。それにしても今回は、僕の読書におけるグッドラックを、自分で思い込んでる気に入った言い方でいうとセレンディピティを、一生分とは言わないけれど数年分は注ぎ込んだようなタイミングで読めたんじゃないかと思う。なにしろ、本屋で買って読み始め、端役も端役だけど全然記憶になかったけど「奈良」が登場し、iTSでビートルズがダウンロード可能となる日が訪れ、そして読み終えた。僕個人的にはこれでもう十分。十分、『ノルウェイの森』は僕に生きる力をくれた。実際、会社の人がお土産にくれたラーメンを食べ過ぎ胃を壊した翌日から、微熱が続き何も食べられなくなりみるみるおかしくなって精神的にも完全におかしくなってしまった僕をたった10時間足らずの読書が引っ張り上げてしまったのだ。

「こんな話だったっけ?」という印象以外で、今回抱いた印象で最も大きかったのは、「こんなにわかりやすい小説だったっけ?」というもの。これは、僕が村上春樹の作品を読み続けてきて慣らされてきたからなのか、僕の読書の能力が向上したからなのか、物語を注意深く受け取る感覚が失われ、通り一遍の筋書しか頭に入らなくなったからなのか、その辺は自分自身ではわからない。けれど、自分自身としてはとてもよく理解できる小説に感じられた。例えば「全てが終ったあとで僕はどうしてキズキと寝なかったのかと訊いてみた。でもそんなことは訊くべきではなかったのだ。」の部分。そりゃもちろん聞くべきではないよ。今の僕はそう思うし、その理由もパッパッと頭の中にひらめくけれど、若い頃にこれを読んだときは全然違うこを考えていたと思う。できないことの理由を問うことから始まる問答を。「訊くべきではない」というのは、単に「どうして寝なかったのか」という原因を訊くだけが対象じゃない。「寝る」ことに関わる様々な意味が、そう簡単に説明できるようなものではそもそもないから。そんなところに考えを飛ばしていたはずだ。でも今の僕はもうちょっとクリアに「なぜ訊くべきではなかった」のか、思いを巡らすことができる。

なぜ38歳の僕がこの本を今、それも再読の再読で読んで、精神的に立ち直ることができたのかはよくわからない。普通に仕事はできるものの、仕事に行きたくないとまで思うくらい、ちょっと崖っぷちだった状況から、なんとか戻ってこれたのは、この本の力が多少はあると思ってる。確かに、この本を読んでる最中、自分を覆っている時間の殻のようなもの、どうしてもそこに留まることはできないのに少しの希望の欠片みたいのを見つけては留まれるような気になっている自分の殻のようなものが、二つに割れて自分から剥がれ落ち、残念だけれどそれは剥ぎ取って前に進むしかない、そういう感覚が現れたのだ。そうしてこの間に僕にとって現れた変化というのは、無暗に本を読む速度が上がったということだった。

『真綿荘の住人たち』/島本理生

4163289402 真綿荘の住人たち
島本 理生
文藝春秋  2010-02

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北海道の善良な少年・大和君が大学生になり上京してレトロな下宿・真綿荘に。その真綿荘に暮らす大家と下宿人の一筋縄じゃない恋愛と生活。

ラスト、読み終えて、「なぜ結婚じゃだめだったんだ?」と考え込んだ。ほんと、すぐには理解できなかった。「君には、対等じゃあ、ダメなんだろう」この晴雨の言葉が、結婚ではだめなんだということはわかるものの、なんでその代わりに、養子縁組をしないといけないのか。そんなものなくても、今まで通り内縁でいいじゃないか。まったく理解できないものを突然1ページで見せられて、ぽーんと放り投げられたような気分だった。

じっと考えてみて、ああなるほど、親子か、とようやく分かった。このラストがすぐには飲み込めなかった僕は、ほんとうに幸せで満たされた子供時代を過ごせたんだと思える。千鶴は、水商売を生業とし、男に寄りかかって生きている母親の自分への愛情が、それほど深いものではないということを、生まれたときから知っていたような人生。だから、16歳のとき、何も言わずまったくの自分の責任だけで自分を抱きにかかった晴雨に、それ以来一度も抱こうとはしない晴雨に、捉えられ続けてきたのだ。同じように高校時代に強姦された経験を持ち、直接的にはその強姦ではなく、それ以降の経験から、男と付き合えなくなった椿に、「自分を強姦した相手と何事もないように住み続けるなんて気持ちが悪い」と詰られようと、千鶴が動じない理由がそこにある。千鶴にとっては、晴雨はそういう存在だったのだ。晴雨自身も、自分のすべてを自分のものにしようとした母親の呪縛に悩まされ不能で生きてきて、その母親が病に倒れ晴雨のこともわからない状態を見て、「俺はもう誰の子供でもない」と呪縛から解かれる。この小説は、恋愛の動きそのものよりも、千鶴、晴雨、あと、同じ真綿荘の住人である鯨ちゃんと付き合うことになる同じ大学の荒野、この3人の生い立ち、親との関わりあいの過去を通じて、人が大人になるための、周りの大人の、「親」という存在の重要さを感じれるものだった。

もうひとつ、まったくもってまともな大和君が、振り回されるように恋に落ちる相手、絵麻の恋愛。彼女に言い放つまともな大和君の言葉が、使い古された言葉だけどとても気が利いている。絵麻の相手は言わば高踏だけど、そんな生き方をして「結果」がよくても仕方がないよな、と思った。

朝練!

第二回目の朝練。6:15-6:45くらい?

ヒートテック+ウインドブレーカー、パッド付パンツ+ヒートテックレギンス+ニーウォーマー+五分丈パンツ、で挑んでみましたが、寒さは全然平気でした。ただ、グローブが指ぬきで、これはちょっとつらかった!あと、ウィンドブレーカーの袖口から入る風!!

道的には前回と同じ。信号が多いのを除けば、直線で走りやすいんだけど、もうちょっと長い距離を走ったほうがいいかなと思わなくもない。でも、壱分の向こうに越えようと思うと、信号待ちのロスタイムが長いのは避けられない。ルートを考え直すかな~。

朝練して、夜お酒飲んだけど、ぜんぜん平気!疲れもなし!健康になってきた証拠?(笑)

『寝ても覚めても』/柴崎友香

4309020054 寝ても覚めても
柴崎 友香
河出書房新社  2010-09-17

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すこし前、遠出した際、一冊買おうと思ってうろうろして、そう言えば日経か何かの書評見て読みたいと思ってたなと買ってみた。柴崎友香は好みで、結構読んでる。変にテンションを上げていかない、無暗な盛り上がりを作らないところが好きなのだ。

1999年22歳の朝子に始まった恋の、10年間の来歴が語られる恋愛小説。柴崎友香は3,4年振りだと思うんだけど、その昔は読んでいて脳裡にバシバシと響いた、「言葉にならない」感覚というのが、さすがに僕も歳を取ったのか、あまり響かなかったように思う。女の子の、人を好きになる不思議な感性というのが描かれていることは明確にわかるんだけど、気持ちに入っていかない。でもそれは、僕が歳を取って感性が鈍ったということだけではなく、本著の焦点が、単に恋愛だけではないということにもあったのかもしれない。読むとすぐ気づくのが、本著は、頻繁に、2,3行の点描が挟まれる。その2,3行の点描は、そこまでの筋とあんまり関係がないようなあるような。その点描も含めて、「目に見えるもの」を観察し、書き落としていくことに、力点が注がれてる。それが、本著の「読む楽しさ」だと思う。

ストーリーは、全体の2/3くらいまで、かなり緩やかに進むと思う。2/3過ぎから猛チャージが掛かって、胸を抉られるような現場を見せられて、終わる。どの書評も「驚きの結末」みたいなことが書かれてて、2/3過ぎくらいからある程度予想はつくのに、更にそれを裏切るような展開が待っている。この展開は、女の子の恋愛には確かによくあることかも知れない。でも、作者にとってはこの「恋愛」の筋というのは、今回はそれほど重要じゃなかったのかも知れない。

読み終えてまず最初に僕が思ったのは、僕に似てる人が現れてはほしくない、ということだった。僕に似てる人が、僕を知ってる人の前に現れたりしないでほしい、ということだった。遠出した場所で買ってくる本としては最善の選択肢だったんじゃないかと、思う。