今年の目標、今年のテーマ、というようなことを、毎年毎年元旦に考えてきたけれど、今年は何故かうまく考えを纏めることができなかった。毎年、テーマを考えて、できたこともあればできないこともあり、どちらかというとできないことのほうが多いものの、テーマを考えながら日々過ごしてみて、このテーマに沿ってやってみて成果があったとか、これは少し軌道修正が必要だ、とかを繰り返すことに疲れてしまったのかと疑ってしまうような感覚だった。
何を目指せば充実感が得られるのか、正直に言えば全くわからなくなっていた。経済的な成功を目指すのか、内面の向上を目指すのか、身を立てるのか、四十二になるというのにその判断すら覚束ない、その価値基準を構築しようというのがこの数年の大きなテーマだったはずなのにその足がかりさえ掴めていない自分に情けなさしか覚えなかった。
募るのは卑屈な思いと寂寥感。無力感。今更何かを頑張ったところで手遅れ、だけどそれでも頑張ってみようと思ってやってみてもある日突然一つ残らず一番下の積み木から蹴飛ばされて潰されるようなそんな感覚。少しのミスも許されず、少しのミスもしないように微細に微細に決め事を重ねても重ねた決め事の隙間をあざ笑うかのように思いもしないアクシデントが襲い失敗し落ち込み、ではと決めずに気楽にと思えばそれもまたうまく行かずにやぶれかぶれになる。
もともと体力づくりを怠っているし体が強いほうではないので、ムリをすればムリをするだけ、気が立って言葉が荒くなる。メンタルを鍛えようとしても、少しのズレも許せない心の狭さが邪魔をする。
今年は新しい世界を目指そう。ただ、新しい世界を目指そう。何かの延長線上ではない、新しい世界を。新しい風景を見たい。そのためには新しい言葉が要る。今までのこの言葉ではもう限界は見えている。新しい言葉を、自分の日常の言葉に変えていかなければいけない。その先に、新しい世界がある。その新しい言葉の土台は、きっと感謝の気持ちのはずだ。だから新しい言葉と新しい世界を目指す最初の日に、感謝 の文字を記そう、感謝とともに。今年のテーマは「ニューワー(ル)ド」。