「売りやすい」お客様

「売りやすい相手に売る」のは商売の基本。これに対して異を唱える人は商売しないほうがいいと思うんですが、じゃあ「売りやすい」という定義は?という問いに対する答えで、自分の商売人としてのレベルが測られるような気がする。

私にとっての「売りやすい」は、「話が通じる」ということだと思う。

システム提案の世界では、提案内容はもちろん一番重要だし成約のための必須条件ですが、残念ながら成約に至るファクターに占めるポーションは最大限多めに見積もっても25%くらいではないかと思います。多くの商談の場合、過去からの付き合いや、トップ同士のリレーションや、提案内容に関わらず絶対価格などが大きく関わります。多くの会社があるなかで通常お客様は2,3社を選んでコンペさせる訳ですから、この時点で成約のためのかなりのファクター(スタート地点に立てる、という意味で)が、「過去からの付き合い」で占められている訳です。

そんな中、この25%部分の確率を上げるべく提案構成をいくつも考え、比較検討し、ブラッシュアップしていくのですが、ここで複数案準備し理由付けをして説明した内容に対して会話をしてくれる、つまり「話が通じる」お客様がいちばん売りやすいです。お客様にはいろんなタイプがいますから、例えば「こちらがほしいと思っているものを見抜いてこい」みたいな方もいる訳です。もしくは、「買ってほしいならその額以上に汗水流さんかい」という方もいる訳です。そういったお客様はロジカルにベストな提案まで持っていく話が通じないので売りにくい。

話の通じるお客様は概して非常に厳しい。ご自身もよく勉強されている方なので、たいてい、初回の提案はこちらが歯が立たないことが多い。そこでの会話を踏まえて、先方の期待を上回る内容を考える。こうやって提案活動を繰り返していくことがもっともやりがいもあるし自分のスキルにもつながるし何より「売りやすい」。逆に、売りにくいお客様でも、業績好調な企業だからとかの理由でセールス攻勢を掛けるスタイルがありますが、一概には言えないですがなんでそんな時間の無駄な使い方するのかと思う。たいていは単なる根性主義です。大した分析ができていない。

しかしながら、たいていの営業はこういったことを理解してかせずか、提案以外の75%でどうしようもないところを提案内容で挽回することを期待します。そういう営業を見るたび、ウブだなあと思ってしまいます。

街のパン屋でパンを買う - 2014/01/11 睦実

先日、「グルテンフリーダイエット」なるものを見つけてしまい、米粉パンのお店ないかな~と検索したとこ見つかった『米粉のパンとお菓子 睦実』。実家のすぐ近くだったので寄ってみました。

「グルテンフリーダイエット」は文字通り、グルテンを摂取しないダイエットなのですが、意外とこれはメジャーなことなのか、『睦実』のHPでは成分表記に卵・乳・大豆に加えて「小麦グルテン」が明記されています。「米粉パン」とうたわれていますが完全に小麦グルテンフリーで作られているパンは、少なくともHP上の一覧ではありませんでした。でも普通のパンに比べると小麦の比率は少ないはず。僕はアレルギー対策で米粉パンを選んでいる訳ではないので全然シビアじゃなくて、「小麦が少ない」でじゅうぶん。

「おとうふぱん」を買ってきたのですが、買ってすぐ喜び勇んで食べたので写真がありません。食感は非常にもちもちで、豆腐の味は分かるくらいちゃんとします。弾力が楽しいのであっという間に食べてしまいます。あんまん肉まんの「まん」部分のイメージかな。美味しいです。

食パン代わりに一山買ってきたのですが気がついたら一食分に…。買ったとき、レシート用紙が切れたそうでレシートもらえなかったのでこのパンがなんというパンだったかもう思い出せません!こちらももちもち系なので、少し厚めに切って焼いて食べるのがおいしかったです。

市長選に際して① 国民健康保険料引き下げ?

我が市で月末に市長選があるのですが、どの候補者のビラだったか忘れましたが、「高すぎる国民健康保険料を引き下げ、やさしいあったか市政!」みたいなことが書かれていました。

「ん?」と当然思ったので調べてみました。

これまでの我が市の国民健康保険財政を大まかに掴むと、

  • 国保財政規模は約100億円で、平成15年から約3.5億円増加している。
  • うち医療費給付額は約79億円(H24)。
  • H20年度に国保財政調整基金がゼロになり、H20年度・H22年度に保険税上げを行い黒字化。一般会計からの借入も返済(http://www.city.ikoma.lg.jp/kashitsu/04200/04/documents/0202.pdf)。
  • しかし国保財政に占める保険税収入の割合は恒常的に1/4。国・県・市からの補助金に1/4を頼っている(http://www.city.ikoma.lg.jp/kashitsu/04200/04/01.html)。
  • 一人あたり医療費給付額は32万円(H24)。国民健康保険加入者数は市民の約22%。

私は会社員なので、国民健康保険の財政のために市税が流用されないかをチェックしたいと思います。市税は国民健康保険の恩恵に関わらない我々も支払っているものなので、それが転用されるのは所謂「受益者負担の原則」に反すると言える訳です。

まず、国保財政に対する「国・県・市からの補助金」が全体の約25%、25億円を占めています。詰まるところこれは税金なのですが、国保財政の来歴のページで、「一般会計からの借入も返済、黒字化」と書かれていたので、現状、一般会計からの借入はないものと認識します。この「国・県・市からの補助金」は法律上定められている補助金で、別の角度からみた公平性を期すために已むを得ない税金の転用と理解します。

次に、では国保税を引き下げて、その分の財政をどこから持ってくる?例えば現在、国保税収入で賄えているのは国保財政全体の1/4である約25億円。仮に国保税を1/4引き下げます、とすると、単純にこの国保税収入は約1/4に、つまり18.75億円となり、6.25億円不足する。この6.25億円の財源をどこで確保する?

http://www.city.ikoma.lg.jp/kashitsu/04200/04/01.html によると、国・県・市からの補助金以外に、「退職者医療の交付金」「他の健康保険からの交付金」というのがあります。この2つで国保財政の1/2が賄われています。この「他の健康保険からの交付金」の「他」が何で、それぞれどの程度の額なのか、それが何に基づいて決められているのかが調べきれないのですが、交付金なので市政側で額を変更できるものではないと思われます。

そうすると、国民健康保険税(料)を引き下げるための財源約6億円は、

  • 医療費給付を抑制する
  • 一般会計から借入れる

のいずれかの方法での捻出になります。生駒市の国保医療給付額の増加の主たる要因は「医療費が高い高齢者率が高い(65歳以上の率が37.2%で県内市1位)」、つまりこの層の多くは定期収入を得ていないでしょうから、市税の使われ方、つまり一般会計に興味を持たないとすれば、この政策は「ひとかたまりの投票集団を狙った」政策だと思われます。

よって、医療費給付の抑制策を伴っていない限り、会社員であり国民健康保険に依存しない私としては、この政策を掲げる候補者は支持しないのが妥当と考えます。

独走会 ー 麺屋NOROMA - 率川神社

乾さん、近く走ってたのに図書情報館に寄らずにごめんなさい、の走り初めでした。

年始というのはお店が開いてる開いてないが分からないので、「これ食べに行こう」という目的地決めがなかなかできなくてうだうだしてしまうのですが、とりあえず走り初めしておくか、という軽い気分に自分を持って行って走り出しました。奈良駅近辺にあるラーメン屋さんを一通り頭に思い浮かべて(笑)。


富雄川沿い南下→308号を東進して奈良へ、754号で南下して大安寺方面へ。するとNOROMAが開いてたのですかさず入りました。僕が入ったときはちょうど満席になったくらいで待つといういいタイミングだったんですが、そのあとみるみる待ち人数が増えて外で待つ人もできたので、やっぱり人気店なんだなあと感心。

今年はまあ、余裕を持ってのんびり走るのも楽しいじゃないか、という気分でNOROMAを選んだのですが、店内に貼られていたNOROMA Tシャツの謳い文句には「着るとすばやさが1上がるよ!」と書いてました(笑)。ノロマじゃないじゃん!肝心のラーメンは特製鶏そばを頼みました、めっちゃおいしかったです。あのスープは好みです。コクとサッパリが同居してます。隣のつけ麺を食べていたお客さんが「混んでるとこ悪いんですけど、追加注文していいですか?」と、鶏そばを注文したのにはびっくりしましたが、それくらいコクとサッパリが同居してるので、二杯もいけると思います。


少し遠回りをして流した後、率川神社へ。今日、奈良界隈ではこの率川神社と南市恵毘須神社で初えびすをやっていることを知ってまして、偶然通りかかった際に見たポスターがすごくかわいかった以来率川神社が気に入ってるので、率川神社へ。ホームページでは「限定200本」と書いてたので「昼から行ってまだ残ってるかな?」と思ったら、どなたかが率川神社の初えびすに行った際、ほとんど誰も来てなかったみたいなことが書いてあって「それはそれで大丈夫か?」と思ってたのですが、15:00頃行ったらまだたんとありました(笑)。福笹係のお姉さま方(笑)に「まだありますの?」って尋ねたら、「あるある仰山ある、五本でも十本でも買うてって~」と言われ、「それ前払いやん~」と言ったらオオウケ。「甘酒飲んでいってや、サービスやで~、こっち入って入って」「入ってゆうほどのとこちゃうわ~ わっはっは~」ともう完全に地元のスナック状態(笑)。僕の初飲みはこうやって美人ホステス独占状態の率川神社でした(笑)。


「どれでも好きなん持ってってや~」「そんなん言わんとお姉さんがええと思うのん選んでや~」「そうやな~これええんちゃう?あ、これがきれいやわ」と美人ホステスたちが輪になって選んでくれたのがこれ。めっちゃ立派です。サコッシュに入れて背負って帰りました。


今春、新調した御朱印帳。


率川神社の御朱印。なんか得も言われぬ迫力があります。


丁寧に丁寧に、福笹を運んで走ったので、勢いペースものんびりしたものに。思惑通りの朗らかな走り初めになって大満足でした。今年も独走します!

「話せばわかる」「問答無用」2014年版

 選挙権を持ってからこの方国政選挙では、僕はなるべく「日本の将来にとってどういう政策が、よりよい政策か」ということを、割と真面目に考えて投票していました。もちろん、僕の知識と知能では考えられる内容には限界がありますし、その時々の選択が正解だったのかどうかはまだわからないほうが多いです。これは感覚ですが、僕が属する団塊ジュニア世代で投票する人の多くは、割とナイーブに真面目に、「日本の将来」にとっての是非を考えて投票する人が多いと思います。

 これは、「自分の立場だけではなく、いろんな立場を理解しようとする」スタンスを強いられます。「日本の将来」を考えるのであればそれはそうです。自分より10歳も20歳もそれ以上も若い方々が生きる時代のことも自分が考えられる範囲で考え、答えを出さないといけないからです。

 だから、「痛みを伴う」と言われてもそれが必要なら、というスタンスを取ったり、「消費税増税が必要」という意見にも耳を傾けたりしてきたのです。

 でも、今の安倍首相の動きは、「相手の意見なんて聞くだけ無駄だ。自分たちの主張を声高に叫ぶのが一人前の国家だ」と言っているようです。特定秘密保護法案しかり、靖国神社参拝しかり。靖国参拝に関して、歴史認識の誤謬の可能性を持って靖国参拝を正当化するような言い方をしている人もいるようですが、誤謬の可能性を認めるなら、「歴史」に真実はない、「歴史」というのはあくまでそれぞれの現在の立場から見たストーリーなのだから、それを踏まえた上で自分たちの振る舞いが相手にどう捉えられるのか、という視点がなければ、自分たちの主張を通すことはできない、とわかるはずなのに。

 安倍首相の言動は、相互理解など無駄と言わんばかりに感じます。確かに僕たちもこの20年間、自分たちにとっての損得だけではなく、国全体の損得と将来を考えてきても国の借金は一向に減りませんし、もうこれ以上、違う立場のことを考えても仕方がないと思うようなところまできた感があります。どうせ国が改善する気がないのなら、消費税をこれ以上上げてもらうのは困る。法人税を引き下げてもらうのも困る、法人税を下げたところで給料が上がるかどうかも分からないしその財源に消費税アップをあてこまれても困るので反対、高齢者の医療費負担は即刻現役世代と同じに、年金のマクロ経済スライドも即時発行。結局、それぞれの立場が自分の立場が得をすることをそれぞれわーわー騒ぎあうのが最もよい結論に進める方法なのだよと、安倍首相は態度で示しているのだと思います。

 問答無用。そう、5・15事件の「問答無用」。「話せばわかる」と言った首相は「問答無用」と殺され、その後の展開で、岸信介は満州国の中枢部に君臨。安倍首相は岸の外孫。その安倍首相が国民に態度で示しているスタンスが「相手の意見なんて聞くだけ無駄」。

(東洋経済12/28-1/4号「アジアで対立する3人の指導者の因縁」)

もし、国民に範を示すのは首相ではなく天皇の役割というのなら、昭和天皇(およびその後の今上天皇も)はA級戦犯(岸信介はA級戦犯被疑で逮捕・不起訴、公職追放)が合祀された1978年以降、一度も靖国神社を参拝していない。

悪気無くても罪は生まれますか? ー 『ペテロの葬列』/宮部みゆき

J-WESTカードの利用で溜まったポイントをICOCAにチャージしたので何か一冊買おうとJR京都駅の三省堂書店に立ち寄り思案して買ったのが『ペテロの葬列』。

ちなみに近くに『永遠の0』が並んでいて、僕は基本的にどんな本でもまず自分で読むまではいいとか悪いとか判断しないと努めているのですが、この本は読むまでもない。国のために純真から命を掛けた方々に対する敬意はもちろんあるが、それを賞賛することで何が起きるのかを考えることは別の話であり分けて考えなければならないこと。それをそんなに賞賛したいなら、自分が国のために命を捧げればいい。今なら国のために命を捧げられることがあるでしょう。福島第一原発の作業とか。実際に差し出すのか、自分の命を?9条もただのお唱えごとで、行動を伴わないお唱えごとに力はないというのなら、国のために命を捧げる派の方々にはぜひ福島第一原発の作業に率先して従事してもらいたい。行動で示してもらいたい。

だから僕は熱心なB'zファンだけど『永遠の翼』を創ったのだけは(『俺は、君のためにこそ死ににいく』の主題歌という仕事を引き受けたのだけは)どうしても評価できないでいる。本当になんで『永遠の0』みたいな本がそれほど評判を呼ぶのか理解できない。

これが、数年前には「とにかく生きろ。何があってもまず自分が生きることを考えて行動するんだ。」という強いメッセージを発信した『20世紀少年』に大熱狂した同じ国民とは思えない。

取り上げるのであれば『風立ちぬ』のように、「その個人の純粋な探求が、本意ならず戦争に加担してしまう」という状況をこそ取り上げるべきだと思う。本意ならずその状況に追い込まれてしまい、逃げようがないが故に耐えるしかなかったことを、賞賛したところで世界は何も進歩しない。その方の名誉は保たれるが、それが何を引き起こすかを考えずに伝承する人間は、戦争に加担しているのと同じことをしている。だからこそ、『風立ちぬ』のように、「その個人の純粋な探求が、本意ならず戦争に加担してしまう」という状況をこそ取り上げるべきなのだ。

…というようなことを考えていると必ず頭に流れるのが『Q&A』。

悪気無くても罪は生まれますか?
(『Q&A』/B'z


で、なんで『ペテロの葬列』について書いているのにこんなことを長々と書いているかというと、『ペテロの葬列』のモチーフで僕にとって最重要だったのがここだから:

p388「詐欺まがいのことをやる会社に勤めてて、知ってて加担してるなら、そこの社員だって詐欺師みたいなものです」

p545「自分たちも加害者になってたんだって自覚しない人たちが残ってしまう。それじゃ何も変わらないのよ」

この二文は痛烈だと思う。己が所属する会社という集合体が何か不正を働いていて、知ってて加担していたら、その社員も同罪なのか。敢えて明記するとすれば東京電力の社員の方々はどうなるのか。そして、知っているとして、だからといってそう簡単に会社を辞められる訳ではないということも、勤め人であれば誰でも理解できると思う。それなのに、自分は今たまたまその境遇ではなくて、そういう境遇の会社を見て、一方的に責め立てることができるのか。逆に、だからといって責め立てないというのは正しいのか。

更に難問なのは後者で、ここで言っているのはネズミ講の話なのだけれど、それを離れたとしても、自分たちも加害者だと気づいていない人というのは自分も含めて現代社会には蔓延していると思う。そういう状況をどうにかして白日の元に晒して変えたいと切羽詰まったという事件が本著のメインストーリー。自分たちは正義を通そうとしていると信じきっていて、実は「加害者」になっているという自覚のない、もう少し言うと自分に対するそういう批判の目線を持たない人びとが増えつつある。正に、「悪気無くても罪は生まれますか」。最初に書いた、特攻礼賛の人びとのように。そういう人たちが増えていった結果どういう社会になっていくのか、を考えさせられる小説。このモチーフは現代において超重要だと思います。
ペテロの葬列
宮部 みゆき

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心の豊かさ遅れる我が国の「コミュニティ」と「アソシエーション」

あけましておめでとうございます。思うところあってサイトタイトルを変えました。心酔するB'zの最愛のヴィデオ作品『Just Another Life』を拝借したタイトルは愛着強かったのですが、とうとう自分も後厄迎えますしね、というところで。

元日に相応しいエントリなんだろう、と考えながら(2013年締め括りのエントリが"ANKERモバイルバッテリ"のブログが言うことではないですが)あれこれ見ていたらWIREDに”「シベリアのイエス」の理想郷:ロシアの小さなカルト教団はぼくらに何を語りかけるのか”というエントリが。

ひとつには中産階級という極めて世俗主義的な階層がその後台頭してきたからです。中産階級は信仰をもちません。自分たちの生活が第一で、何に対しても不満をもちます。これは世界的な傾向ということができるでしょう

「生活」に対立させられるものが「宗教」なのか「倫理観」なのかはたまた「思想」なのか、言い方と概念は様々にあると思うけれど、いずれにせよ「生活が第一だと何に対しても不満を持つ」という一文にはっとしました。そして中産階級=世俗主義的=信仰を持たない、そしてその台頭。言うまでもなくこれらで思い起こすのは日本人なら誰しも「行動経済成長期の日本」だと思います。生活を第一(というと思い返すのはあの政党かも知れないけれど、そう考えるとあの政党名は本当に因果なものだ)にして、「一億総中流」(=総中産階級)を実現して、信仰を捨てた国。ただ、類まれなることに、一億総中流という「いっせーのーで」国全体が中産階級化できた結果、「食うに困らぬ」だけの「余裕」ある社会が、「礼儀正しい、マナー重視の市民社会」を実現した側面はあると思う。
ハイテクが進み、心の豊かさ遅れる我が国の
如何ともし難いところ
なんてどうでもいいかあ
いやいやよくないな ああよくない
(『Out Of Control』/B'z)

けれどもその一方で、そうした中産階級層がなくなりつつあるという傾向も、いま世界的には起こっています。高給取りになるか、低所得者層になるか、そうした二極化がどこでも起きている。ユニクロの柳井(正)社長の言う『年収1億か100万か』の世界です。国や会社はもはやあてにならない。そんななか、自分の収入が1億か100万かと言われればほとんどの人が、100万円になるかもしれないという恐れを抱きますよね

はっとしたのはこの先だ:

そうすると身近な人同士お互い助け合うところに行きつきます。そう思う感覚とヴィサリオンの世界は、あるいはどこかで通じ合っているのかもしれません

僕は「1億目指して競い合い啀み合う」というようなストーリーが頭に浮かんでいたのだが、「身近な人同士お互い助け合う」ほうが自然。ヴィサリオンは2,000人程度の共同生活体で、宗教の体裁を取っているけれど教義を広めていくという意思はないよう。ただ2,000人の閉じた社会(本文中では「非社会性」と呼んでいる)で言わば自給自足の生活をしている。

これを「アンチグローバル」の文脈で語るのは、自分たちの便利で豊かな生活が何に負っているかという「恩」を忘れた物言いなので慎まなければいけない(TPPの文脈でもそうだし、鎖国待望論みたいになってもいけない)が、「何に対しても不満を持つ」中産階級が何を目指すべきなのか、「そうは言っても食えなきゃしょうがないだろ」という強靭なロジックに対抗しうる弁を編み出せる契機がここにあるように思いました。それを「コミュニティ」でななく「アソシエーション」というのがただの呼び替え言葉遊びに終わる前に、しっかりした骨格を与える言葉が生まれないとと思います。

新兵器投入 その1 ANKER Astro モバイルバッテリー

冬のロングツアーに向けて、足りないもの・あれば便利なものをリストアップして最初に購入したのが、この「ANKER Astro モバイルバッテリー」。

ロングツアーで最も不自由するのは、ケータイ・GARMINのバッテリ。特にケータイは何かと利用するので常にバッテリ切れの心配をしながら使うことになる。

そこにたまたまamazonを見ていたらコンパクト・大容量のモバイルバッテリーが。13,000mAhなので、単純計算だと使っているXperia Aの容量が2,300mAhを約6回充電できる(サイトでは4回と書かれています)。十分です!

それよりも何よりも驚いたのが価格。¥2,980なんだけど、定価と思われる、線で消されている「参考価格」が¥9,800!それは買うしかない。

実際テストしてみましたが、確かに2.1Aで高速充電と謳ってる通り、かなり高速に充電されます。なかなかよさ気。重量約300gなので、バックポケットに入れて充電させるにはちょっと重いかな、とも思いますがロングライド時は確実にバックパックか大きめのサドルバッグを装着してるのでそこも問題なし。サイズはスマートフォンくらいあるので、サイトの写真の印象とは異なりますからそこは要注意。

これは結構オススメです。ANKERはGoogleからのスピンアウトベンチャーだそうです。容量やポート数等で種類があるので、用途にあったものを選ぶとよいと思います。

B00DQ7590A ANKER Astro M3 モバイルバッテリー 13000mAh 【Amazon限定セット】ハイパワー電源アダプタ付属モデル 2USBポート同時充電 iPhone5S 5C 5 4S/iPad Air/Galaxy/Xperia/Android/各種スマホ/Wi-Fiルータ等対応 大容量かつコンパクト 147x62x22mm (日本語説明書付) Astro M3+adapter
Anker 2013-09-08

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独走会 - 走り納め 宝山寺-平城宮跡-転害門

天気にも恵まれ、今年の走り納め。最も親近感あり親しみのある宝山寺・平城宮跡・転害門をまわりました。

家を出たら1分で宝山寺の登りが始まる絶好のポジションなので、いつもアップ不足で苦しみながら登ります。毎度、「アップは重要」という当たり前の事実を思い返すのが宝山寺。


平城宮跡はいつも通り、それほど人がいる訳でもなく、平和で無造作な広大な敷地でした。


そして転害門。なんでこんなに転害門に惹かれるのか、よくわかりませんが好きな場所です。この門、自転車似合うし。


という訳で、facebookにアップした写真以外の写真もほとんど撮らず、ただぶらぶらとご近所に挨拶巡りをしたような、そんな走り納めでした。来年も楽しく走れますように。

あ、相変わらずの西風の強さには閉口でした(笑)

街の本屋で本を買う - 2013/12/15 ジャパンブックス生駒南店 『文藝春秋 2014年01月号』/文藝春秋

本を買うタイミングというのは意外に難しい。

 通勤電車の吊り広告で、文藝春秋に村上春樹が書下ろしを掲載したことを知って(しかも二作目と書いてある。一作目の時点では気づかなかった。不覚)、外回りの合間にさっそく買いに行こうと考えた。ちょうどいい具合にジュンク堂が近かったので買いに向かおうと思ったものの、「買う本が決まっていて、しかも定番の本ならそれは地元の本屋で買うのがよろしいのではないか」と地元愛の強い県外勤務者の私は思い当たり、文藝春秋のジュンク堂での購入は踏み止まった。

 同時に思い出したのがSmart ICOCAへのポイントチャージで、近くのJRの駅でポイントチャージを、と思い、はたとどうせチャージするならICOCAで買えばよいのでは、と思いつく。けれどたぶん地元の本屋では電子マネーは使えない。なにせクレジットカードも使えなかった。しょうがない、ポイントチャージ分は別のものを買おう、と切り替えたところに「あ!あの本買えばいいじゃないか!」と思いついたのにその時本を買うことを有耶無耶にしたばっかりに今になってもその書籍名が思い出せない。文藝春秋は無事、近所のいつものジャパンブックスで購入できたものの、あの時チャージ分で買おうと思った本が何だったのか思い出せないまま、チャージした金額は出張のたびにホームで買う缶コーヒー代でじわじわ消えていっている。

B00GUP6QYS文藝春秋 2014年 01月号 [雑誌]
文藝春秋 2013-12-10

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