再び、「孤独」について。
BIG ISSUEはここで買うと決めているドーチカで「最新号」と言って買ったら奈良美智。不機嫌な子どもと名前ぐらい知ってる、ですが、6年前の大プロジェクト「AtoZ」から震災を経て、今開催中の「君や 僕に ちょっと似ている」までの道のりが描かれていて、わずか3ページのインタビューだけど感動するところがたくさんありました。
人混みに紛れ、共同作業(「AtoZ」を指す)による楽しさと引き換えに忘れてしまったのが、一番のオーディエンスでもある自分自身だった、と奈良さんはいう。
最初に僕の作品に興味をもってくれた人たちは、あの学園祭のような身内の盛り上がり(「AtoZ」を指す)をどう感じたのかなと思ったんです
「共同」という、聞こえの良い、現代では誰も反論することのできないスタンスの内側に、「群れる」という否定的な弱さが忍び込むことを誰もが忘れている。奈良氏は、それを「本能的に人混みに紛れようとした」という言い方をしてる。
集団製作の中で失いかけた孤独な自分自身との対話。
自分は自分自身と向き合わなければいけない。自分自身と向き合っている人こそが、誰かの心にも働きかけることができる。自分自身と向き合っていない人が心を動かされた何かに、間違って心を震わされてしまってはいけない。それは、他の誰かにもまたよくない波を送ってしまうから。
それから、セラミック彫刻を選ぶのかブロンズ彫刻を選ぶのか、というところで、ひとつひとつその特徴とか向き不向きと自分のやりたいことを、丁寧に考えて前に進めてることを読んで、自分もひとつひとつへの思索をもっと徹底してやらないといけないと思いました。